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凍てつく王国  作者: 玖波 悠莉
前編
43/86

幕間 5

「遊撃隊に真っ白な女がいる?」

「はい。先日伺った氷の一族の特徴に酷似していたもので。…冷たいかどうかまでは、分かりませんでしたが。」

「いや、十分だ。そうそう真っ白な肌に髪、紅い瞳の人間などいないだろう。しかもこの時機だ。頃合いがよすぎる。」

「は。かなり高い戦闘能力ですが。」

「…。氷の一族は好戦的な一族なのか?いや、こんなことを言ったところで仕方ないことだな。忘れてくれ。」

「どういたしますか?」

「そうだな…。そのまま偵察を続けてくれ。もしできるようなら、揺さぶりをかけてみてくれ。」

「白い女にですか?」

「ああ。だが、くれぐれも無理はしないように。お前にはまだやってもらうこともあるし、な…。」

「わかりました。それ以外は何かありますか?」

「ああ。全軍を動かす。国境に配備せよ。」

「それでは!城の守りは…どうなさるおつもりですか!」

「捨てる。…そんなことになってはもう無理だ。国境を越えられた時点で軍が城に詰めていても関係ないだろう。」

「…はっ。」

「軍は国を守るもので、王を守るのではない。最悪の事態になった時に、軍が城にいたら、軍は民に牙をむくかもしれない。あるいは…軍は我々に牙をむくかもしれない。どちらにせよ、軍が城にいるという状態が最善ではない。」

「わかりました。全軍に通達を。」

「ああ。あの国が動き出したのが事実なら、よくも悪くも事態は動き出す。先手を打って置くべきだろう。」

ここまで読んでくださってありがとうございます。

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