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プロローグ

 この世に宇宙人は実在するか・・・実在する。今から40年ほど前、ヨーロッパはアルプス山脈の麓に広がる湖沼地帯にある、とある学校のちょっとお調子者の一学生が、宇宙人について次のような考察を、証拠と称するカセットテープと共に地元のラジオ局ににて発表したのだ。宇宙人は実在する。では何故見つからないのか。何故なら彼ら宇宙人は人間よりもずっと小さくて、その上ごみごみした都会を避けて深い森の中に、自然のただなかに隠れ住んでいるから。そしてこのテープは彼らの歌とメッセージを収録したものであると、さも自慢げにそして誇らしげに語ったのだった。彼の発言はもちろん大多数の人間に妄言として捉えられたし、もうそれを覚えている者もいないようであるが、事実である。その後かの者がどうなったのかは、彼の録ったテープと共に知る者はいない。だが、それでも宇宙人はいるのだ。では、例えば吸血鬼はどうだろう。数々の映画や書籍、各地の伝承の中で語り継がれてはいるが、未だ発見には至っていないものの、存在してもおかしくはないだろう。では、狼男はどうであろう。満月の夜に変身し洗礼を受けた銀の銃弾をもってせねば倒すこと叶わない、不死身の存在。その彼らは実は現代日本のとある街に存在している。ただし適者生存の理に違わず、その外見を伝承と大きく変えて。体はより小さく、見た目を飼い犬のごとく変えながら。例えばあるものはポメラニアンのように、はたまた豆柴のように。ただしその力はより大きく。これはそんな狼男たちの波乱に満ちた生涯の記録、のはず。


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