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朗読台本「手紙」  作者: 赤点人間
2/2

私から君へ

朗読用の台本です

-----本編-----



おはよう。


君が居なくなって、もう何度目か分からない朝が来ました。


気持ちの整理が付いたから、君に返事を書きます。


びっくりしたよ、だって、手紙をたった一枚残して、君は私の前からいきなり居なくなってしまったのだから。


君からの手紙が届いた日、君のお葬式に呼ばれた時は、頭の中が真っ白になって、事実を頭の中で処理しきれずに、涙も出てこなかった。


だけど、君の覚めない眠りに落ちた顔を見た時


あぁ、もう君におはようと挨拶することも、貰ったバラのお返しをすることも


楽しい思い出を作ることも、もう出来ないんだって理解できて、

顔がクシャクシャになる位、泣きました。


君のお願いに応えられなかったよ。


言い訳ぐらいさせてよね。


大好きな君が、目の前から居なくなって、「泣かないで」って言うのは

随分身勝手なお願いだと、君は思わなかったのかな?


わかってる、そう言うしかなかったんだよね?


君はいつでも周りの人を気にして、励まそうとするお人好しだったから。


私が悲しまないように、顔もみせず、一枚の手紙に言葉を乗せて、たった一人で逝ってしまったんだよね?


でもね、私はちゃんと顔を見て「さようなら」を言いたかったな・・・


君と過ごした時間は、決して長くはないけれど、君は沢山の宝物をくれました。


私が初めて声を掛けた時の事を、覚えていてくれてありがとう


最初は凄くびっくりしたんだよ?


でもね?君は気付いてないだろうけど、私が挨拶したその次の日からは

君の方から挨拶してくれたんだよ?


誕生日会にいきなり誘って、ゴメンなさい


君と仲良くなりたくて、少し焦っちゃったんだ。


そのせいで、君を困らせてしまった事に気がつかなかった。


君からの手紙を貰って、初めて知ったんだ。


君がくれた、赤いバラの花言葉は、「愛の告白」なんだよ?


知ってて送ってくれたのかな?


君はもう居ないから、その答えを聞くこともできないね。


本当にずるいよ、私がそっちに行ったら、答え、聞かせてもらうから覚悟しておいて。


代わりに私は、君が生きれなかった分まで生きて、


思い出話沢山持って行くから楽しみにしておいて。


それまで「おやすみなさい」


いかがだったでしょうか?

楽しんでいただけたら幸いです

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