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進級、よく出来たな

 クラスの”賑やかなお喋りタイム”続き、頭には知らないふり

コースも浮かんだが・・・


前任校では授業は厳しかった。学習に取り組まないとすぐ遅れる。授業について来られない生徒は、クラスでは、お客さんでしかない。


 教室の中に入り、賭けをしてるって生徒に問いかけた。

その生徒・池田に問いかけた。

「無駄話はやめましょう。課題の答え合わせをします。授業開始時間から10分すぎてます」


”課題持って来るの忘れた!”

って声があがり、挙手させたら10人。

「課題は全教科持ってくるように、言われてるはずですが」

まいったなぁ・・・まあ、しょうがない。世界史の課題の答え合わせをするしかない。


 池田君がイラついた様子で質問した。

「斎藤先生はどうして来ないっすか?」

静かになっていた教室がまた騒がしくなり、


「それは俺が知りたい!!」

おっと失敗。今度こそ、教師にふさわしい丁寧な言葉で通すつもりだったのに、つい本音が。


(数学科の欠員は数学科の教員で穴埋めすれば問題ないのに、まったく)


声に出してないはずが、だだ漏れだったようで、女子生徒に”先生、聞こえてる”の笑い声。

しくじり2回目。


 その後はもう舐められまくり。やれ西野先生は結婚してる?だのこのクラスの担任になってだの、答え合わせの合間にタメ口質問。自由だ、のびのびしてると言えなくもないけど、小学生レベルのクラスだ。


 終わり次第、さっさと帰ろうと戸あけると、池田君が俺を追ってきた。

「僕たちは悪くないです。教科書をただ読んで、ただ板書するだけの斎藤先生が悪い。あれが今年も続くなら・・受験があるのに俺は不安だ」


「不安なら勉強する。数学のわからない所があったら聞きにこい。残念だけど、俺は数Ⅰも怪しいから力になれないけど。それに賭けはダメ絶対、オンカノはもっとだ」


と、俺はまくしたてた。甘ったれた他責思考はスルーだ。


振り返ると池田君は、ポヤンっとした顔。いやいや、教師なら”勉強すれ”ぐらい言うし・・・あ!オンカノ・・


 しくじり3回目だ。



 


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