↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
メモからはじめる魔物図鑑  作者: 平凡な三十代
32/124

第30話 駆け出し冒険者は命の危険を感じる

ジャイアントラットから逃げようとしたが結果から言えば逃げ切れなかった。


ジャイアントラットは【納刀】で剣を鞘に戻して走った私より足が速く追い付いて来たのだ。逃げるのを諦めて、タイミングをディクトに確認してもらって抜刀、振り返り際に刺突で突き刺す。

一直線に向かってきたジャイアントラットは急に止まれず串刺しになる。

まだあと2匹残ってる。

同時に2匹が飛びかかってきた。このタイミングでは対処が間に合わない。回避を諦め、防御に徹する。


片方は籠手で受けられたが、もう片方に脇腹を噛みつかれた。


「痛ってぇなぁ!」


ジャイアントラットの歯が短かかっため内臓などは傷つけられていないが肉を抉られ、血が滴る落ちる。


痛みに顔をしかめながら脇腹を噛みちぎってくれたジャイアントを思い切り蹴り飛ばし、籠手に噛みついているジャイアントラットを斬る。

まだ生きているが止めは後でいい。


蹴られて後退りしたジャイアントラットは追撃か、逃走か、判断に迷っているようで動きが止まっていた。

私は好機と判断し、距離を詰めて斬る。


【一閃】


これでジャイアントラットたちも負傷を負った。


まだ生き残っているジャイアントラット達はすでに動きが悪くなっているため簡単に屠ることができ止めを差して回る。


「はぁ、はぁ、今回は危なかった。あと1匹でもいたら殺されいたかもしれない」


(大丈夫?今回はしっかり傷薬と回復薬を使わないと)


(ああ、わかってる。こんなところで死にたくないからな)


バッグから傷薬と回復薬を取り出し、先にシャツをめくり、水筒の水で傷を流してから傷薬を塗った。もちろん半端じゃなく痛い。


(我慢して、血が止まらないと回復も出来ないよ)


生命力を回復させるには健康な状態で睡眠をとるか、回復薬もしくはスキル、魔法を使わなくてはいけない。

傷を止血しないことには回復薬の効果が薄いのだ。

実際、この条件だと戦闘中に回復薬などでの生命力の回復は難しい。他の冒険者などは怪我をしにくくなる『頑丈』、怪我や状態の正常化を促進する『再生』などのスキルを持つか、回復魔法をかけてもらうことで生命力を回復させているらしい。

回復魔法は怪我と生命力両方を回復させることができる。パーティに1人は所持者が欲しい魔法である。

しかし、底辺主従の私たちには縁のない話である。そのため私は傷薬と回復薬の両方を常備している。両方の効果を兼ね備えた高位ポーションもあるのだが値段が高く、手がでないのだ。


傷薬の効果で血も止まったのでどこまで減ったかわからない生命力を回復させるため回復薬を飲む。


「うぇ」


くそ苦い。痛い思いをした上にこの味だ。まさに苦痛を味わっている。


(ごめんね、僕が何もできないから……)


(気にするなよ。それは契約前からディクトは申告していたし、これから強くなろうって言っただろう。それに、)


少し恥ずかしいが伝える


「私はこの世界でひとりぼっちだ。でもディクトがいるだけで寂しくない。会話するのが楽しいし、生活が潤うよ。だから気にするなよ」


(僕もだよ、レジュメがいるからひとりじゃない。君に会うまではただ死にたくなかった。でも今は君も死なせたくない。君を守れるようになりたいよ)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。