表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
71/83

もふもふ少女は後ろで

 えぞきちさんの身体は箱や花などと共に土に埋められ、葬式は無事に終わった。

「おじいちゃん、ありがとう」

 かなみさんがすっきりとした顔で言うのを見て、俺はえぞきちさんの墓を離れた。

「かーずきくーん」

 後ろから声がして、振り向く前に襟を掴まれた。

「ちょ、明里さんなんすか」

「ちょっとおいでー」

 襟を掴まれながら少し歩くと伸二と由美さんがいた。

「きたね、抱きしめ男」

 由美さんがニヤニヤしながら俺を指差す。

「なんすかそのあだ名!」

「いやー、やるじゃないの和樹くん。あんなの中々出来ないよー」

 由美さんと明里さんに背中をバシバシ叩かれる。……楽しんでやがる。

 助けを求めて伸二に視線を向けると。

「恋愛経験の少ないやつは予想外の行動をするんだな」と、からかわれる始末。

「さて、もう分かりきったも同然の事だけど一応聞いておこうかな」

 明里さんが手を叩いてニヤリと笑う。

「和樹くん。かなみちゃんの事をどう思ってるの?」

「なっ……」

 何故、そんな事を……

「さ、どうなの? 嫌い?」

「いや、嫌いじゃ」

「じゃあ……仲の良い後輩ってだけ?」

「いや、その……なんで」

 明里さんは溜息をついて俺を睨む

「いいから言う!」

「えっと……」

 何だこの公開処刑。しかし言わなければ終わら無いのだろう……

 顔が熱くなるのを感じながら俺は口を開いた。

「好き……ですよ」

「えっ!?」

 声をあげたのは明里さんでは無い。明里さんの後ろにいる二人でも無い。

 声が聞こえてきたのは俺の後ろ、聞き間違えるわけが無い。あの声は……

「せ、せんぱ……い。今……」

 かなみさんだ。

「そろそろ年貢の納め時だよん」

 明里さんがイタズラな笑みを浮かべた。


第三部 終。

最終部『もふもふ少女にお薬を』に続く





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ