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金曜日の仕事終わり
後輩の結衣ちゃんと龍太くんに挨拶をする。
仲の良い後輩達で2人とも先輩の私にズケズケと物申す頼れる人間だ。
「おつかれさま、結衣ちゃん、龍太くん」
「おつかれさまでーす!琴音先輩今から飲みに行きませんか!龍太と一緒にbarに行こうって話してたんです!」
「bar?居酒屋じゃ無くて?」
3人で居酒屋は山ほど行ったけど、
「barですよ!イケメンの店主がいて、そこにくるお客さんもみんな美形なんですよ!!」
「龍太くんも興味あるの?」
「いや、僕は興味ないんですけど、結衣のやつ一緒に行こうってうるさくて、、琴音先輩もきてくださいよ。」
「みんな美形で1人だと入りにくいんですよー!でも琴音先輩中身はおじさんだけど顔とスタイルだけは美人だから」
「中身はおじさん??喧嘩うってる??」
「褒めてます褒めてます!まぁまぁ行きましょ!!」
〜〜〜〜
『bar sasara』
繁華街を一歩抜けたところにそのお店はあった。
シックでお洒落で落ち着いたbarだった。
「結衣ちゃんよくこんなお店知ってるね。」
「取引先の人に連れてきてもらったんですー!初めてきた時は異世界かと思いましたよー。」
異世界、とまでは行かないけど、ここのオーナーも店員もお客さんも顔の整った人が多い。イケメン店主+店員がやってるお店にしては男性客が多く、みんな美形だ。
それでもこの前あったマンションの人はより綺麗だったな、、なんて考える。
「琴音先輩、、barでもビールっすか、、」
みんながおしゃれなカクテルを飲んでる中、3杯目になるビールを飲む。
「うるさい。自由でいーの。」
「琴音せんぱい、美人なのにもったいないですよ。それじゃあ恋の1つも寄ってきませんよ。」
「別にいーよ。無理する恋愛なんて面倒だし。」
「恋愛できないトラウマでもあるんですか??」
「トラウマか〜実はね残念なことにそういうの全くないのよ。」
琴音にトラウマはまったく無縁である。
「彼氏いたことあるんすか?」
「失礼な!あるある!」
「その人が忘れられないとか?」
「んーないな〜。いままで付き合った人とは普通に円満に別れたよ。まぁ酒飲みすぎて振られたことはあるよ。」
「「さすが琴音先輩」」
〜〜〜
「結衣ちゃん声かけるの遅くなってごめんね、お連れ様もお楽しみ頂けてますでしょうか?」
「あっオーナー!覚えてくれてるんですか!」
「もちろんだよ。」
結衣ちゃんとオーナーの会話を聞きながら、〔1回来た客を覚えてるだなんてこのオーナー出来るな〕、なんて頭の中で考えながらビールを飲む。
オーナーは大人の魅力あふれる美形だ。
話が上手いし、聞き上手。そしてミステリアス。
テンションのあがった結衣ちゃんはオーナーとおしゃべりに夢中になり、私達の事はほったらかしだ。
ふと、結衣ちゃんの腕がグラスに当たった、、
ガシャン!
床にグラスが落ちて割れてしまっていた。
「ごめんなさい!!」慌てる結衣ちゃんを目の端で捉えながら、酔った私はガラスを拾おうとする。
「触らないで!!!!」オーナーの大きい声にびっくりして、グラスを勢いよく触ってしまい手を切ってしまった。
「ゲッやっちゃったな〜」
なんて床から顔を上げると、店員、男性客から鋭い目で凝視されている。その雰囲気がとても危険な感じがした。




