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女神と共に、相談を!  作者: 沢谷 暖日
恋する乙女の恋愛相談

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12/83

女神は相談を受けてみる

 桃杏(もあ)ちゃんが現在悩んでいることを、一通りラインで天崎さんに送りつけた私。

 そして、私の座っていたとこに天崎さんを座らせ、私はその背後へと立つ。

 桃杏ちゃんの言ったことをそのままラインへと書き込む、いわゆる通訳的な事を天崎さんに任された。


 そして桃杏ちゃんはといえば。

 カップの紅茶を飲み干したらしく。


「あ。おかわりお願いします」


 片手で口元を拭いながら、いかにもこれが普通の流れであると言わんばかりに、空になったカップを私の方へと差し出してきた。


「在庫切れです」

「けちなんですね」


 本当に。

 なんか第一印象で人を決め付けるのは良くないなと。

 そう思った瞬間でした。


「ケチとかじゃなくて、本当に在庫切れです」

「それは残念です」


 大して残念そうでもない表情で下を見る桃杏ちゃん。

 が、瞬きした次の瞬間には、既に前を向いていた。


「……それよりも、この経験豊富そうな天崎先輩が相談をしてくれて、お姉さんがその通訳と」

「そだよー」

「ではでは。……えーっと。いざなんか聞こうとすると、あまり思いつかない……。あ。天崎先輩の経験人数を教えてください!」


 なんだその質問。

 付き合った数ってこと?

 と、その質問をする意図も大して分からないまま、私は適当に言われたままをラインに打ち込む。


「えっと。『天崎さんの経験人数を教えてくれ、だってさ』……っと」

「お姉さん、それ独り言ですか?」

「……ぼっちは独り言が多くなるもんなの。気にしないで」

「気にするなって方が難しそうだと思いますけど……。まぁいいです」

「どうもどうも」


 ──ブー。


「あ。返信きたきた。どれどれ……っと」

「……独り言」


 どっからか聞こえる声を無視しつつ、送られてきたラインを確認する。


『経験人数ってのがよくわからないですが。告白してきた人は、高校入ってからは十数人ですかね。全員手紙でした! 全員振りました! 想い人がいたので』


 という。

 なんかもう、別次元の話だった。

 人気があるから女神とかって呼ばれているんだけど、まさかこんなに告白をしている人がいたなんて。


 ……想い人って私のことだと思うけど。

 そんな十数人を押しのけるほどの、人物なのか私。

 だとしたら、ちょっとだけ嬉しい。


 にしても──。


「この女。強すぎる」

「なんて送られてきたんですか?」

「えっとね。そんまま読むけど。『経験人数ってのがよくわからないですが、告白してきた人は高校入ったから十数人ですかね。全員手紙でした。全員振りました』とのことです」


 あえて、最後のは言わないことにした。

 言及されても困るから。


「はぇー。それは強すぎますね。……振られた側の気持ちは凄く落ち込んで、もう人生に意味はないのではないかと思ってしまうというのに」

「桃杏ちゃんの私情は置いといて。それで、次。どうしたらいいかとか、相談したいことある?」

「まぁ。はい。……その前に。思ったんですけど、私と天崎先輩がライン交換すれば、お姉さんが通訳する必要なくないですか?」

「君。よく天才って言われないかい?」


 いや。

 私の頭が逝ってるだけなのかもしれない。

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