操り人形
僕は母の操り人形だ
学校も
友達も
遊びも
恋愛も
全て母の言う通りにしなきゃいけない
というか、僕自身それ以外のやり方を知らない
やりたいと思ったことも
やりたくないと思ったことも
僕の意志なんて関係なく
母は僕を操ってくる
ある日
僕が母に黙って
外で捕まえてきたカブトムシを飼っていると
その日の僕の味噌汁に
ソレが混ぜられていた
ある日
僕が母に黙って
クラスの女子と仲良くなると
次の日から彼女は
僕を怖がるようになった
母は僕を操りたい
母は僕を支配したい
僕は母から離れたい
僕は母から解放されたい
僕は自由になりたい
だから僕はーー
母を殺した
寝ている母の首に
ゆっくりと包丁を刺し込む
嫌な感触が手に伝わり
やがて母は動かなくなった
眠りより静かな母を見て
僕は自由を手に入れた
次の日
僕は、朝起きれなかった
僕は、靴を履けなかった
僕は、なにもできなかった
食べることも飲むこともしゃべることも走ることも跳ぶことも遊ぶことも生きることも
なにも、できなかった
僕は操り人形
お母さんの操り人形
動かしてくれなきゃ
動くことができない
一度切れた糸は
もう紡ぐことができない
だから僕はーー
なにも、できなかった
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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