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戦隊モノの青にされたけど俺以外は敵に寝返った件  作者: 観音寺 和
たった一人の戦隊ヒーローの冒険
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第84話 彼女に何が起こったか?の件

「────あれが医療班の車だよ」

マナ・Bに連れられて医療班のとこまでやってきた。


───迷彩柄の医療班の大型車をベースにテントを張って怪我人を治療しているようだ。

マナ・Bはここまで案内するとまた仕事に戻っていった。


医療班の車の横を通りすぎる時に目に入ったんだけど、ドアに妖怪の『豆腐小僧』が描いてあった。

────T.O.F.U.にかけてんのかな?


………でも、ただの豆腐小僧ではなくてピストルズの『God Save the Queen』のポスターみたいに目と口が黒塗りで消されていている。

─────目線には『A born fool is never cured』って文字が書かれていて、口の部分には『馬鹿につける薬はない』と書かれている。


………うーん、医療班の車にこんなの書くかね?

それとも、これがT.O.F.U.のロゴだったりして。

───いやだなぁ、こんなのが会社のロゴだなんて。


………あ、もしかしたら、医療班はおっさ(馬鹿)んの治療を拒否しますって意味かな??

────それなら納得。


────まぁ、俺としては豆腐屋と間違えられなきゃ良いや。


───とりあえず医療班のテントまでやって来た。

………テントは2つ有って、どうも男女で分けてるみたいだ。

2つのテントの前には元ミクスチャーの二匹(二人?)が立っている。

────さっきみたいな獣人っぽい感じではなくて完全な人型だ。


「────よ、よう!さっきは助かったよ………」

なんて声かけて良いか迷ったけど、フレンドリーに話しかけてみた。


「────あ、(あるじ)!来てくれたんだ!」

「────私達の姿を見て驚いたでしょう?」


────あ、さっきのは根に持ってないみたいだ。

───ちょっとほっとしたぞ。


───人には冷たい俺だが、動物には優しくありたい男だからな。

───人には冷たいって、こないだは博愛って言ってたじゃないかって?

────そんなつまんない事よく覚えていたな。

───俺は良いんだよ。

────不器用ですから。


─────まぁ、ごたくはどうでもいいが、こいつら今でこそ人型してるけど、元は獣だからな。

俺は姿形は変わっても、こいつらには優しくなれると思うぜ。


でも、助けにきてくれた時はビックリしたのは本当だし、『気づかなかった』って表現より『自分の目の前の光景が信じられなかった』って方に近いよな。

────まぁ、その辺は誠心誠意伝えるぜ。


「────ま、まぁな。だって治療が終わるのはまだ先だって聞いてたしな。───しかも、まさかあの毛むくじゃらなふたりが、こんなマンガに出てくる出来るサラリーマンと、時代遅れのチーマーみたいな個性的な格好して助けにくるなんて想像できると思うか?」

とりあえず、思ったことを正直に伝えた。


「────こちらも、まさか主があんなにぼこぼこにされてるとは思わなかったぞ!」


「────顔の形が変わってて気づかなかったか?」


「────いや、我々は鼻が利きますし、主の追い込まれても口だけは達者な所は間違えようがないですな」


───そんなやり取りで俺達はちょっと笑いあった。


「────でも、お前ら大丈夫なのか?治療の予定切り上げたんだろ?」


「───あぁ!その事ですか。本当は完全な獣の姿になって定着するはずだったのですがね。───まぁ、人の姿と獣の姿を、自由に行き来できてこれはこれで便利ですね」


「────我はちょっと不満があるな。首の後ろの穴がそのまま残ってるからちょっと気になるな~」

轟天号の首の後ろには金属製のプラグを差すような穴が2つ開いていた。

「───プラグの抜き差しで毛が挟まりそうだから………」


────あ、なんかプラグ抜き差しすることあるのね。


「────最後はこれが必要なくなるはずだったのですがね、我々は猿と犬と人と機械のハイブリッドでしたが、機械を排除するまでには至りませんでした」


────確かになんか機械のパーツ付いてたよね。

でも、人の要素には気づかなかったよ。


「────機械は知ってたけど、人も混ざってたの?」


「────はい。人のDNAも猿と犬の繋ぎの様な使われかたで組み込まれていたそうなので………言ってみれば、猿と犬と人の不完全な形から、今は完成形の人と獣のミクスチャーに生まれ変わったような感じですね。」


「────あと、気になってたんだけど、なんか喋り方変わってない?」


「我々はG-burstでは不良品扱いでしたから、頭脳の部分は不完全な状態でした。その不完全な部分をT.O.F.U.のAIによって補完されているため、少し影響を受けているようです」


「────それって大丈夫なの?洗脳ってこととは違うの?」


『────それについては我輩から説明しよう』

────あ、ゴンちゃん。


『三つのポッドには担当があって、一つは我輩、一つはアイちゃん、最後は通常AIなのだが、今回は我輩と通常AIのポッドを使用して二人を治療したのだが、体を治療しつつ脳と直接対話をして必要な知識を教育しているのだ。だから元々の考えかたはそのままで、精神が成長している感じなのだ』


────へぇ、じゃあ、ゴンちゃんとAIが先生って感じなのかな?


『────ちなみにゴンちゃんが轟天号()、通常AIがテイラー()を担当しているから、ちょっと喋り方と性格が出てるかも~』

─────あ、アイちゃん。

久しぶりにアイちゃんとゴンちゃんが揃ったね。


「────そう言えば、俺を庇って金属バットで殴られた女性の様子を見に来たんだけど………」


『────彼女は意識は戻ったけど~………ブルー、彼女と会ってもショックを受けないでね~』


「────え、それってどういうこと?」


『───前と違う彼女にショックを受けないか心配~』


─────それって、もしかして金属バットで殴られて顔が腫れてるとか?

────もしそうなら、逆に彼女からしたら、そんな顔見られたくないよな………

………でも不甲斐ない自分を謝りたい………彼女に一言お礼を言いたい。


『────ちなみに左手の方のテントだよ~』


俺はアイちゃんに一言お礼を言って左のテントまでやって来た。


──────深呼吸。

「久眠さん────入ってもいい?」


「──────はい」

俺の呼び掛けにすぐに返事が返ってきた。


俺は慎重にテントに入った。

テントの中は誰もおらず、少し暗めの照明で照らされていた。


────久眠は奥のストレッチャーに向こうを向いて横になっていた。


「────大丈夫?痛みは?」


「────いえ、痛みは………でも真っ暗で目が見えないんです」


………目が見えない?

確かに照明は暗めにしてあるけど、暗いわけではなく、ちゃんと物がはっきり見える明るさなのだが………


「────目を………目をやられたのか?」


「────いえ、きっと私が悪いんです………」


「────そんな──俺のために………本当になんて言ったらいいのか………ゴメン………」


「─────本当に謝る事は………目が見えないのは本当に私が悪いんです─────」


「────そんなになってまで俺に気をつかわないでくれよ………」


「────でも、本当に私が悪いんです!」

────久眠が勢いよくストレッチャーから身を起こした。


「──────だって!………あなたを驚かそうとお面を被ったのに、被る方向を間違えちゃったんですもの!!」


─────そこには、上下逆にパンダのお面を被った久眠がいたのだった。


────そりゃ目が見えないわな。

クイズです

自動車学校卒業まであと◯◯話!→ヒント二桁ではない


さてあと何話でしょうか?

当たった方には………どうしましょう?

また小説内にどうにか登場してもらいましょうか?

それ、なんて罰ゲーム?っていわれるか(笑)


まぁ、冗談はさておき、もう少しで自動車免許をもらえます。

そんでやっと第三章のタイトルにある「冒険」に出発します。


でも、きっと皆さんの思うようなドキドキワクワクする冒険ではなく、このしょっぼい小説にふさわしい、しょっぼい冒険にしますのでお楽しみに。

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