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戦隊モノの青にされたけど俺以外は敵に寝返った件  作者: 観音寺 和
たった一人の戦隊ヒーローの苦悩
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第66話 最終話 ニュースの件

『────解説の平野さん、これについてどう思われますか?』

『────そうですねー、私ならこの口上に95点位付けたいですね~。軽く韻を踏んでるとこもそうだけど、90年代音楽から影響受けてるような所とか、自虐的な感性とか個性を感じさせる言い回しですね~』

『────非常に評価されてますね~。私なんかはこういう仕事柄、相手に正しく報道の内容をお届け出来てこそ価値があると思ってますので、彼のように受け手を無視した様な語り口調には点数を付ける気になりませんね~。私なら25点と行ったところでしょうか』

『───そう言う見方も有るかもですが、頑張ったのに逆に気づかれなかったって所もなかなかシュールに感じませんか?』

『───あれがシュールですか?私にはそうは感じられませんね~』

 スタジオでは先程から数人のコメンテーターが俺の名乗り(・・・)について議論を交わしている。

 頼むからそんな真面目に語らないでください………。

 そんな価値はないです………。

 収拾がつかなくなり、司会が仕切り直ししようと話を中断させた。

『───スタジオでも意見が様々な見解に別れている様ですが………そもそも、その様な議論の元となった衝撃映像、先ほどから何度か繰り返しご覧いただいておりますが、昨日警察や自衛隊まで出動する騒動となった事件の現場に、たまたま釣りをしに居合わせた方から投稿いただいた貴重な映像を入手出来ましたので、もう一度皆様にご覧いただきましょう!そのあとはCMに入りますが、チャンネルはそのままで!』


『────高い処より失礼します!でも、失礼よりも失恋が似合う男!

 ────愛、希望、自由、夢!足元に転がっていたのは絶望だけでした!現実逃避ができる性格で本当に良かったと胸を撫で下ろしています!

 ────現在孤高の戦隊ヒーロー!ブルー見参!』


 ────朝起きてテレビを付けると、ニュース番組で昨日の俺の変身シーンがドアップで流れていた。

 後ろからのアングルで撮影されていたから、顔は映ってないけれど…………。


 どうやら、昨日の岩場にいたおじいちゃんが警察に連れていかれる際に岩場に落としたスマホがたまたま録画になってて、たまたま俺の変身の時の後ろ姿が映ってしまったらしい。

 ─────しかも動画で。

 ───あの後解放されたおじいちゃんがスマホを落としたことに気付き、岩場に戻り探したところあのシーンが録画されたスマホを見つけた、と言うことのようだ。


 ──────は、恥ずかしい!!!

 ────全国放送だぜ!?

 また走馬灯のネタが増えちまったぜ。

 そんな状態だが、しっかり朝飯は喉を通るけどな。


 だが、最大の問題は目の前にある。

 ─────イヤ、居る(・・)。

 ─────鎮座されている。

 ─────お湯を入れたカップラーメンが出来るのを、今か今かとお待ちになられている。


 そう、昨日の出動騒ぎから深夜に帰宅して爆睡していた俺を、早朝から激しいノックで今目の前に鎮座するもの(・・・・・・)が俺を起こしにかかった。

 ───だが、俺だってハイそうですか、なんて素直に鎮座するものを招き入れたわけではない。

 布団を頭から被り直し、枕に頭を押し付け嵐が去るのを待った。


 しばらく我慢するとノックは鳴り止み、再び静寂に包まれた。


 ─────だが、あの女こと顔面の主………いや、今は鎮座するものと呼ぼう!は、ホテルの据え付けの内線電話を掛けてきやがった。

 ノックの音は布団と枕のダブルチームで防ぐことが出来たが、まさかスリーポイント(内線電話)を使って来るとは。


 ────俺は観念して仕方なく彼女を招き入れた。

 入ってくる際に「あら、呼び鈴も有ったんですね」と鎮座するものは新たなアイテムの存在に気づいたのだった。

 ────はい、呼び鈴はもっとうるさいから勘弁してください、その前に貴女の従順な犬(俺)はすぐに対応しますので!


 ─────そうそう、犬と言えばあのミクスチャーのことだが、あの後すぐに俺が名前を付けてやった。

 ちなみに猿にはテイラー、犬には轟天号(ごうてんごう)と名付けた。

 テイラーは猿の惑星の主人公の宇宙船の船長から取った名前だ。

 猿の博士のジーラとかコーネリアスとかにしなかったのがミソだ。

 犬の方は最初は世界初の宇宙飛行した犬にちなんでライカとかスプートニクとか考えたのだが、かの犬の可哀想な生涯を考えると、もっとなんか理不尽さをはねのけるような、強そうな名前にしたいと考えた。

 そんななかで、数多くの特撮映画に登場する先端にドリルの付いた特徴的なフォルムの海底軍艦は犬の名前に相応しいとなんとなく思ってしまった。

 ───何せ人類最後の希望だよ!?

 ────しかも、別作品では宇宙にだって進出してるんだよ!?

 今の奴らにピッタリじゃないか!


 そんなテイラーと轟天号は分離手術を受けるためにマナ・Bの運転する車に乗って行ってしまった。

 ────俺と再会の約束と固い握手をして。

 あいつらは順調に行くと二週間から三週間で退院できるそうな。

 俺の自動車学校の卒業と同じくらいかな。

 ───帰ってきたらドッグフードとフルーツと木の実の盛り合わせでもご馳走してやるか。


 そんな事を考えていた時だった。

「───なんかこのニュースの映像、お兄さんに似てませんか?」

「───もう三分経ったぞ」

「───あ、本当!」


 ────とりあえずなんとか誤魔化せたようだったが、本当に血の気が引いたよ。

 俺の所に朝からカップラーメンを食べさせろと押し掛けてきた女性に対して間が持てなくて、付けたテレビだったが、想定外の事態に頭の中が混乱していた。


「───それで、免許取ったらドライブしましょうよ」

「───あ、うん、そうだね」

「───海と山、どっちがいいです?それとも目的地決めないとかも面白そうですよね」

「───あ、うん、そうだね」


「───ちゃんと聞いてますぅ?」



「───あ、うん……ごめん、ちょっと考え事してた」


「───じゃあ、約束ですよ!」

 そう言うと嵐の様にやって来た訪問者はラーメンを食べ終えて一方的に何か話をした後、また嵐の様に去っていった。


 ───さて、なんか聞いてなかったけど約束らしい。

 ────まぁ、何言ってたか後でもう一度聞いてみるさ。

 自動車学校のスケジュールはまだまだこれからなんだから。


 ────俺はそっと騒がしいテレビを消したのだった。


 拝啓 父さん、母さん

 とりあえず、俺も多少人間とか獣とか人工知能とかとコミュニケーション取れるようになりました。たった一人の戦隊ヒーローだけど、自由平等博愛の精神でがんばっていけそうです。


とりあえず、今回のお話が第二章だか第三章だか忘れましたが最終話となります。(適当……)

今回は突然忙しくなってしまって、前のお話までの間が書き貯めてないものだから全く更新出来なくなったのが反省点です。


読んで下さっていた方の中には「作者飽きて中途半端にしやがったな」とか「きっと悪いことをして海外に高飛びしたんだ」とか「きっと宇宙人に拉致されたんだ」とか思われた方も居たかもしれませんし、居なかったかもしれません。

────とりあえず上記に関しては全部外れです。

このお馬鹿小説に関してはいくらでも話が浮かびますので書いていて楽しいです。

読んでいる方は苦痛を伴うかもしれませんが、諦めてください。

苦痛は最初だけで、慣れてくると気にならなくなるどころか気分がよくなるかも!(んなわけない)


冗談はさておき、ちょっと忙しいだけで中断させた自分、ただただ猛省。

これからお寺に行って出家しようかどうしようかと考えています(やらない)

もしくは山籠りを……(スノーボードを持って……)

────あとがき、ふざけすぎですね、ごめんなさい。


話は変わりますが、第61話で募集した際に平野様よりいただいた点数とコメントを冒頭で使わせていただきましたが、もし不都合がお有りでしたら即修正致しますのでご連絡下さいね!

(────ここで言うか?とか今思いました……)


とりあえず皆様が私の駄文をお許しになられた頃を見計らって(願わくば忘れられる前に……)また次のお話を書き貯めて復活したいと思います。


ひとまずはここで完結とさせていただきます。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 顔面の主が出てくれた! ヒロイン枠ですね(๑•̀⌄ー́๑)b [気になる点] 先が気になりすぎます… [一言] 使って頂きありがとうございます! 次回作に期待してますm(*_ _)m
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