第52話 呑まずにやっていられない件
「くぅ~~~、やっぱり一杯目はビールに限るな!」
合宿で免許を取りに来ただけなのに、色々あってホテルのスイートルームでビールを飲んでいる。
確認したがホテル側のミスだからスイートルームでも宿泊料金は通常のシングルルームと同じ料金だそうだ。
しかも、もしシングルルームが空いても部屋移動なし!そのままスイートルームで宿泊!
────災い転じて福と成すとはこの事か!
………などと、実は手放しでは喜べない状況だったりする。
────貧乏性だから嬉しいのは嬉しいのだが。
実は目の前に災いが居るのだ。
………と言うか、災いの元が居る。
ホテル前で一人の女をめぐって男達が揉めていたが、俺の影に隠れてホテルに潜り込んだ揉め事の原因となった人物が実は俺の前に座っている。
ホテルに男達から隠れて入ったは良いが、災いの元はまだチェックインしていなかったと言うのだ。
フロントでチェックインでモタモタしているうちに男達に気付かれることを恐れ、そのまま俺の部屋までついてきてしまったのだ。
──────もう勘弁してほしい。
だが、このまま放り出してはこの災いの元の女に恨まれるのは確実なのがわかっているだけに、男達が居なくなるまでとの条件で俺の部屋で時間を潰すことを許した。
俺の部屋の窓からは男達がまだ揉めているのがよく見えた。
お、あの白熱してる男、あいつ、ちょっと後頭部薄くなってきているな。
本人はまだ気づいてないのかな。
そうだな………お前の薄毛が野生の力に目覚めて打ち勝つよう、俺がハンドパワーを送ってやろう。
────ブチブチ。
「────その草か何かを毟ような手付きは何?」
───こ、この女、俺は背中を向けているというのに俺のハンドパワーがみえるのか!?
……とか思ったが、よく考えたら普通に窓ガラスの反射で見えるか。
「特に意味はない」
「ふーん、なんか面白い人」
………出たな、面白い人。
好みのタイプと聞かれてよく出るキーワードだが、世の女達は好感度を気にするあまりに一番大事な要素を言わないから世の男達を勘違いさせる奴だ。
────そう、一番大事なキーワード、(※ただしイケメンに限る)ってちゃんと言えよ。
この知識がなかったら俺も勘違いし始めるところだったじゃないか。
こういう些細なことから男は勘違いして拗らせるんだからな。
まぁ俺が一枚上手だったお陰で未遂で終わったのだから良しとするか。
「あんたもビール飲む?アルコールじゃないのもあるけど」
流石に俺ばかりがビールを飲むのは少し気が引けるから飲み物でもすすめるか。
まぁ、飲み物食べ物は多めに買ってきたからな。
───いつになく太っ腹だぜ。
「私お酒はあまり強くないからお茶いただいてもいいですか?」
「ああ、そのコンビニの袋の中にあるから好きなの飲んでくれ。弁当以外なら何でも食べてもいいよ」
そんで早いとこ出ていってほしいもんだ。
まぁ、あの男達次第なんだけどな。
「────あ、あの!こ、これ!」
災いの元がである顔面の主がコンビニの袋の中を見ながら目を見開いている。
───なんか驚くようなもん買ったっけ?エッチな本とかは買ってないしな……なんだろ?
「これ!カップラーメンですよね!?これいただいていいですか??」
───なんだ、腹減ってたのか。それともカップラーメン好きだったのか?
「───ダメですか?」
上目遣いでこっちを見る。
「いいよ、いっぱい買ってきたからな。ちょっと待ってな、お湯沸かすから」
「───嬉しい!食べたことないんです!」
こんどは俺が目を見開いた。
あ、これ、もしかして昔良く漫画のお嬢様の設定でよくあった奴?
──────マジか。
お待ちどうさまです。
待ってなかったかもしれませんが、そこはそれ。
枕詞と言うか、売り言葉に買い言葉?
はい、どうでもいいですね。
久しぶりの更新です。
少し間が空いてしまいましたから、きっと今まで読んでくれていた奇特な方々も、この作品をもう忘れてしまった事でしょう。
ですが私は忘れていませんでした。
はい。
本当に忘れていませんでしたよ。
アイルビーバック。
更新を忘れていたわけでも、忙しいわけでも、めんどくさかったわけでもないですよ。
今日の夕食はめんどくさいからニンニクたっぷりの牛丼ですが、そこはそれ。
更新が遅かったのは、この自動車学校編は実は突如始めてしまったので、これをどう扱うか決めかねていたのです!
あはは。
始めるときはいつも適当にはじめちゃう適当人間なもんで。
その割りに凝り性だからたまにシンキングタイムに入っちゃうんです~
でも、もう色々決めちゃったから、またちょっとペース早めて適当に書いちゃうぞ~。
今後とも宜しく。




