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戦隊モノの青にされたけど俺以外は敵に寝返った件  作者: 観音寺 和
たった一人の戦隊ヒーロー見参!
33/208

第33話 最終話 宣戦布告と歓迎会の件

「そうそう、今日なんかトイレのお尻洗浄の調子が悪くてさ~」

 帰りの車の中でおっさんと下らない話をしていた。


「ちなみに、どこのトイレ?」


「それがさ、どこ行っても駄目だったんだよね。突然冷水になったり、水圧が突然上がったり………トイレ使うのが怖くなりそうだよ」


「あ、きっとそれ俺のせいだわ~、メンゴメンゴ」


「え、どういうこと??」


「おっさんのせいでさ、ゴンちゃんとの約束守れなかったじゃん?だからゴンちゃんに、"1日だけでいいから、おっさんがトイレの洗浄使うと水温とか水圧が変わる呪いをかけて"って、おれが昨日お願いしたから」


「ブルーはどうしてそう言う酷いことするの……」


「えー、じゃあ"基地内の芳香剤が正露丸の匂いになる呪い"とか、"シャワーから墨汁が出る呪い"とかの方が良かったか?」


「どれも嫌だよ………」

 運転席からマナ・Bがコメントしてくる。


「アイちゃ~ん、マナ・Bはどれも嫌らしいからさ、代わりに"エアコンのかけ始めの匂いがご飯からする呪い"と、"おっさんのヅラがアフロになる呪い"と"毎回入室のと退室のセキュリティチェックにパンツの色の自己申告をしないと扉が開かなくな呪い"の実現性確認しておいて~」


『ブルー、わかったよ~。シミュレーション結果をまとめた資料をあとで送るよ~』


「どこか誰も邪魔できない部屋とかあれば、アイちゃん、ゴンちゃん、俺で検討会しよっか~」


『わ~い!それじゃぁ会議室8を予約しとくよ~』


「───ブルー、俺はあんたの事が心底恐ろしいよ」

 バックミラー越しに冷ややかな視線を浴びせるマナ・B。


 おっさんは横でこめかみに手を当てて天を仰いでる。


「────そうそう、おっさん!イエロー達は裏切ったのに、なんでまだ変身出来るんだ?出来なくしちゃったら良いじゃん?」


「それは我々も考えたさ。でも、気付いた時には敵に解析されちゃってね、ガジェット乗っ取られてしまってて、もう無線ではコントロールできないんだよ」


「え?じゃあ、もうどうしようもないの?」


『ブルー、それは吾が輩から説明しよう』

 モニターにゴンちゃんが映ってる。


「おお、ゴンちゃん!こっちでも出れるんだね!」


『アイちゃんのコントロール出切るところは吾が輩もオケ!だ』


「そっかー。そんでゴンちゃんが何を説明してくれるの?」


『吾が輩はこれからの対応に関して説明する。まず、敵に寝返った彼らについて、早急に能力の無効化を実施、もしくは拘束及び、ガジェットの回収。可能なら再度こちらへ勧誘を実施。これらについてはブルーの意見も取り入れながら方法を模索していくことになる』


『アイちゃんより緊急連絡!敵組織より動画が送られてきました。────司令どうしますか?』


「今すぐ撮してくれ」


『ラジャー了解!ウイルスチェック実施後投影しま~す』


『─────あ、もうちょい右、あ、行き過ぎ』


 ………なんか集合写真の撮影風景のようなシーンから始まった。

 ────これ絶対編集ミスだ。


『────三番照明もう少し落として!あまり総統の顔にかからないように!』


『準備OK、それではカウント行きまーす!……3・2・1!』


『星間生命体国家群の愚か者と、それに与する地球のT.O.F.U.の諸君、見えているか?初めましてになるかな?(われ)がG-バースト団総統だ』


「────これが総統!?今までこんな風に表に出てくることは無かったのに………」


 車両の中が緊迫した空気になった。

 ────俺以外はね、

 だって総統のシルエット、なんかずんぐりしてるんだもん。わかるのはシルエットだけだけどさ、なんかパンダとかそんな感じ。

 なんか、俺にはパンダにしかみえなくてな。

 全然緊迫した空気についていけないわ。


『今回は我々の決意表明として動画を送らせて貰う。ここに集うのは我が組織の頼もしい幹部達だ!我が配下に元々いる4人の将軍と貴様らの理念に反旗を翻した頼もしき仲間………貴様らからしたら裏切り者かも知れぬが、この者達もこれから我々の組織の将軍として活躍してくれることだろう!』


「────シルエットしかわからないですが、多分総統の横で寄りかかっているのはピンクじゃないですか?」


「うわっ、すげぇスタイル良さそう!さすが魔性の女って言われるだけの事はあるな!」


「あ、じゃあ、これがレッドで、こっちがグリーン?」

「この二人はピンクが気になって、さっきからソワソワしてるのがシルエットだけでもわかるな」


「こっちの、隅っこで体育座りしてるのはイエローじゃないか??」


「あっちでも馴染めてないのかなー。空回りしてなきゃいいけど」


「そうそう、さっき体育座りっていったじゃん?うちの父さんさ、体育座りって言っても通じないんだぜ!"これは三角座りだ"って言って聞かないんだ。そう言うのすごい頑固で困るんだよ~」


「そうそう、僕の学生してたときの下宿先にはあの座り方は"お山座り"って言う人がいたよ!」


「今まで、"体操座り"だとおもってた………」



『─────これをもって宣戦布告とさせてもらう。』


 ─────あ、体育座りで盛り上がってる内に動画終わった。


 なんか色々言ってたみたいだけど、聞いてなかったわ。


「────で、おっさんこれからどうするの?」


「────それなら、ブルーの歓迎会でもやりながら相談しようか?」


「宣戦布告されたばっかだけど良いのか?そんなに呑気で………」


『ブルー、そう言う心配は無用で~す。無人兵器も各種取り揃えてますし、その気になれば我々にはTバズーカがありますから~。心配しないで飲酒して下さ~い』


「アイちゃんは昔っから、みんなにTバズーカ撃たそうと一生懸命だもんなー」


『お酒入ればトリガー引く指も弛くなるかも~と考えていま~す』


「アイちゃん───恐ろしい子!!」


 拝啓 父さん、母さん

 とりあえず、俺以外のメンバーは敵に寝返ったけど…………たった一人の戦隊変身ヒーローですが、なんとかやっていけそうです。

────とりあえず第一部最終話となります。


後半たたみかけました。

打ちきり漫画を描かされる漫画家さんの気持ちが理解できました(笑)


長いお休みを利用して集中して書ききりましたが、

書いてる本人としては楽しいお休みとなりました。


外出自粛中の皆さまの少しでも暇潰しの娯楽になったとしていたら幸いです。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 面白かったです!特に出動からの展開。 アイちゃんとマナ・Bとの会話とかイエロー出てきた辺りからのカオスさかなり好きw
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