第31話 イエローの勘違いの件
「それに、私が敵に寝返ったのには、まだ他に重大な訳があるわ!」
────あ、まだあるんすか?
でも、もう俺はちょっとの事じゃびっくりしてやらないぞ。
「私は知ってしまったの………司令の秘密を。………私が司令の秘密を知ってしまったと気付かれたら、きっと私は司令に消されると思ったのよ!」
─────おっさんの方を振り返る。
「おっさん、なんかイエローに秘密有る?」
全力で首を振るおっさん。
「────秘密なんか無いっていってるぞ?」
「そんなの嘘よ!きっと司令は秘密を知ってしまった私を消すつもりだったのよ!」
─────おっさんの方を振り返る。
「おっさん、イエローを消すつもり?」
全力で首を振るおっさん。
「─────そんな事しないって言ってるぞ」
「あなたは私と司令、どっちを信じるの!?」
イエローが俺に訴えかける。
あ、これ、あれだ!────仕事と私、どっちが大事なの!?──束縛系彼女の奴だ!よくある奴だ!
ちなみに俺の彼女は………って彼女は居たことないけどね。
────だが、誤解しないで貰いたい。
彼女が出来ないんじゃない、作らなかっただけだ!
……………負け惜しみじゃないぞ?
───そんな俺でもこう言うのはちゃんと知ってるんだ。ドラマでみたから、俺。
ちなみに俺はなんでも知ってるぜ。
────テレビっ子だったからな。
まぁそんな事はどうでもいい。
イエローの問に答えてやらなきゃな。
おっさんとイエロー、どっちの言うことを信じるかって話だよな。
「────どっちも信用出来ない」
…………しばしの沈黙。
「………司令に騙されてるとも知らないで………可哀想な人」
「………騙す?私が何を───?」
司令が割って入る。
────あんたが入って来ると話がこじれそうで嫌なんだよなぁ………
「イエロー、おっさんが……いや、司令が俺達に何を隠してるって言うんだ?」
おっさんは蚊帳の外にいて貰おう。
俺がイエローと話をした方が絶対良い筈だ。
「あなたはまだ気付いてないようね………無理もないわ。私もずっと騙されていたのだから」
────なんだろう、きっとしょうもない事だと思うのだが気になる。
「教えてくれ、イエロー!おっさんは俺に何を隠してる!?」
「司令の秘密を教えて上げましょう………これを聞いてもあなたは彼の味方で居られるのかしら?」
「どんな秘密なんだ!教えてくれ!」
イエローの奴、さっきからもったいつけやがって。
もうちょっと俺はイライラしてきたぞ。
「────あなたは気付いていないかも知れないけど、司令はカツラとサングラスとマスクで本当の姿を隠してるのよ!司令は普段はカツラなんか被っていないし、サングラスもマスクも着けていないんだから!!」
…………………しょうもな!アホか!
まぁこんな事じゃないかと思ってはいたが、まさか本当にこんなアホな事だったとは。
「────驚いて言葉も出ないようね!?」
────得意気なイエロー。
あ、ピノキオの鼻が見える。
私はあなたの知らないこんな事を知ってるのよって、得意気。
────ああ、もう俺限界。
この人達の相手は早く切り上げたい。
「イエロー、申し訳ないが言わせてくれ──────────お前ら全員アホだろ?」
「な、なんですって!?私がアホですって!?」
「俺は初見でおっさんがヅラだと気付いたぞ」
「そ、そんなこと出鱈目よ!!騙されないわ!」
───狼狽するイエロー。
「なんなら、初見で豆腐屋の入り婿の外国人だって気付いたぞ」
───畳み掛ける俺。
「え?───司令は豆腐屋の入り婿なの?」
「────言わなかったっけ?」
「───聞いてないわ!不潔よ!事務員のおじ様と言うものがありながら、奥さんがいるなんて!?」
あ、あのー、なんか気持ち悪い想像を掻き立てるキーワード出てきましたが、スルーさせてもらって良いでしょうか?
「………事務員のおじさんは遊び仲間だが───」
「あ、遊び────司令、あなたはおじ様をもてあそんで………心が痛まないのですか!?」
「────おっさん、もてあそんでるの?」
振り返っておっさんに聞く。
「もてあそんでないよぅ」
ブンブンと首を振るおっさん。
「ゴルフ仲間だよぅ」
「あああ、わからないわ!私は一体何を信じればいいの!?」
イエローがおかしくなった?
────おい、どうすんだよ、収拾つかねぇぞ?
「みんな死んぢゃえ────!」
あ、イエローが切れちゃった!?
「────俺がイエローを食い止めるから、みんなは早く逃げろ!!」
俺はそう言ってイエローとみんなの間に立ち塞がる。
「────変質者、ぶっ飛ばす!!」
ちなみに、今回はちょっとカッコいいポーズをとって変身してみた。
へっぽこな掛け声だけど、これなら少しだけヒーローっぽいかな。
「ブルー、私達はこうなることは避けられない運命だったのかもね!」
運命─────そう言う意味じゃそうかもな。
俺はあんたに一回殺されてるしな!
とりあえず、なんか登場キャラクターが勝手に動いてくれるのでいくらでも話を続けられる感じなのですが、あと数話で第一部完に漕ぎ着けたいとおもいます。
当初は私のお休み中縛りで何か書こうかなって始めたものなので~
私はお馬鹿なのは書いていてストレス無いのですが、読まれる読者がストレスや不快感を感じてないかが心配です。




