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戦隊モノの青にされたけど俺以外は敵に寝返った件  作者: 観音寺 和
たった一人の戦隊ヒーロー見参!
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28/208

第28話 過去との対決の件

「ブルー、なんかおいしいとこ貰っちゃってゴメン!いつも裏方の俺がヒーローになったみたいだったよ!」


 ───ニコニコのマナ・Bに対して地に這いつくばる俺。


 ─────何もしてないのに変身が解ける。

 ある一定のレベルを越えて、身体に危険があると勝手に変身が解けるらしい。


 変身が勝手に解けるのは、意識がない状態で医療行為が行えないのはかなり危険なため勝手に変身が解ける。(変身してたら注射針どころか、メスも入らないくらいらしい)

 ───ちなみに、変身が解ける一番軽い奴は"寝落ち"だ。


 今回は身体の水分を急激に失い、意識を失ったようだ。


 ────あああ、また走馬灯が見える。


 課外学習ではしゃぎすぎてドブに落ちて泣きそうになった事、一週間経った後でも、あの時好きだった子にドブの匂いがすると笑われたり、劇の主役に抜擢されるも、女装してシンデレラだったり、劇中スッ転んでパンツ丸出し、それが卒業アルバムに使われ………男女仲良し5人組と思いきや、俺以外がくっついてて、実は俺は要らない子だと判明したり………あの時はバレンタインのチョコを俺だけ貰えなくて判明したんだった………ギリチョコすら貰えなかったんだっけ………

 ────また様々な小学生の頃の恥ずかしい想い出が駆け巡った。


 ………やっぱり俺の走馬灯は小学生の時の恥ずかしい事限定らしい。

 普通もっと楽しいことやらも走馬灯に出てくるもんじゃないのか?


 ────俺の思い出に断固抗議する。


 ──────あ、なんか周りが騒がしいぞ?


「────ありがとうございます!」

「────お兄ちゃんかっこよかった!」

「────俺もお兄ちゃんみたいになりたい!」


 ────園児達に囲まれてる?

 口々に感謝や尊敬の言葉をかけてくれている。


 ─────走馬灯なんか見てる場合じゃねぇ!

 過去に囚われるなんて俺らしくねぇぞ!

 今復活して起き上がったら、俺はヒーローだぞ!!

 ───チヤホヤされるぞ!?

 ──────きっともみくちゃだぞ!?

 ─────感謝されるぞ!?

 ────近所の美人なお姉さんとか、親戚のお姉さんとか紹介して貰うチャンスじゃねーか!?


 ────今が人生最大の踏ん張りどころだぞ、俺!!



 俺は意識を集中した。

 ───よし、力がみなぎってきたぞ!復活だ!!!

 ────俺は文字通り、飛び起きた。


 ────だが、そこで目にしたものは、園児達に囲まれるマナ・Bの姿だった。

 若い幼稚園の先生も無事に助かったようで、マナ・Bの取り巻き状態だ。

 …………俺には解る。あの先生はマナ・Bに惚れてしまった。

 ────目にハートが見える。


 そんな事を考えながら、半身を起き上がらせてマナ・B達を見つめる。


 ────誰も俺には気付きやしない。

 気付くと俺のいる脇にペットボトルの水が。

 蓋を開けてごくごくと飲み干す。


 ────そして、座り直して膝を抱える。



「あ、ブルー!気がついたんだね!」

 俺に気付いて取り巻きを引き連れてこちらにゆっくり歩いてくるマナ・B。


 ────笑顔が輝いてやがるぜ。


 美味しいとこ持っていきやがって。


 でも、まぁ、マナ・Bのお陰で敵を殲滅出来たのは事実であるし、一歩間違えれば命の危険もあったわけで。


 悔しいけど、認めざるをえないな…………

 ───────でも羨ましい!!

 沸々と妬み(ねたみ)、嫉み(そねみ)、僻み(ひがみ)…………嫉妬の感情が沸いてくる。


 ────神よ!そんなに俺が憎いか!?


「────マナ・B!お前のお陰で助かったぜ!」

 心の中ではそんな感情が渦巻いていたが、そんなのは表に出さずに、笑顔と爽やかさを意識して、マナ・Bとグータッチをした。


 ─────少しはそのファンを俺に寄越せ!

 心の中では負の感情が渦巻いていた。


 だが、状況確認が必要だな。


「────状況を教えてくれ」


「───人質は、全員無事。敵はあの状況だからまぁ、全滅だと思…………う?」


 黒煙のなかに何か動くモノがあった。


「─────マナ・B確認不足だぜ………まだ戦いは終わっていない様だな────」

 俺は軽くマナ・Bの株を下げておくことを忘れない。

 ────ふふふ、俺の方に少しはファンがまわってくるだろうか?


「────あれは………まさか!?」


 俺はマナ・Bの言葉を途中で遮った。

「───マナ・B、言わなくてもわかっている。─────イエローだ」



当初予定していた、私のおやすみ中にケリがつかないかも知れない………まぁいいか。

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