不安をのせて
ある日、父が仕事で宇宙にさまよってた地球の船を見つけてその船の中を探索したそうだ。
家に帰ってきた父はその宇宙船の中にあった一つの日記を見せてくれた。
なんでも船の中には生きてる者はおらず多くの死体があり、その中の一つの死体が大事そうに抱えてたものらしい。
僕はそんな大事なもの持ってきていいのかと尋ねると父はこんな日記はいくらでもあったから一つくらい持っていっても構わないだろうと言ってさっさっと寝てしまった。
その時僕はまだ子供だったが宇宙、いや、遠い故郷”地球“という惑星に人一倍興味をもっていた。
よく古い文献を読み昔の科学技術をみてなんて素晴らしい星なのだろうと感慨に耽っていた。
僕は見てもいいのだろうかと思う気持ちとこの地球への興味を天秤にかけて地球への興味が勝ってしまった。
僕はこれから地球に住んでたかもしれない知らない誰かの日記を読む事にする。
2400年4月21日
宇宙船になんとか乗れた。
外には乗れなかった人や見送りに来た人がなんとも言えぬ不安な表情で空にあがってくこの船を見ていた。
私も不安だ。本当に他の惑星に行けるのかわからないし人が住める他の惑星なんてないかもしれない。
ただ、このまま地球にいても隕石が落ちて地球諸共死ぬだけだ。きっとこれが最善の選択なんだ。
2400年4月22日
私の部屋は二段ベッドが二つある四人一部屋の狭いところなのだが他の三人がまるっきり知らない人間で気が滅入る。
私は人の名を覚えるのが苦手なのでここに記しておく。赤髪のケイ、金髪で明るい性格のリリィ、ウェーブがかった茶髪のシオン。
リリィは写真を撮るのが好きらしく私に何枚か写真を見せてくれた。リリィと食堂へ行ったが人混みが多くて食べ物にありつくのに苦労した。これから毎日こうなのだろうか。
2400年4月23日
部屋に小さい窓が一つあり外が見える。外を見ると宇宙空間が広がっていて現実感がない。リリィと話してる間は考えないようにしているが、もしこのまま住める惑星が無かったら私達はどうなるのだろうと寝る時につい何度も考える。
2400年4月24日
リリィがこの船の展望台と呼ばれるところで撮ってきた写真を見せてくれた。私達が乗ってる宇宙船の他に12隻の宇宙船があるのだがそれらが展望台からの景色から見えたらしい。リリィがそこへ行こうと誘ってくれたので明日一緒に展望台へ行こうと思う。




