第1章 みらいの世界 ③ みらいのスポーツ
みらいのスポーツには
どんなものがあるんでしょうか?
今度は、みらいに流行っている
スポーツを紹介しよう。
ボクの親友、スポーツ万能のタケルは
キラシャより、一足先に11歳を迎えた。
彼は、ルミナ・エリアで流行っている
パスボール・ゲームの主力選手だ。
ボクもタケルに誘われて
たまにゲームに参加しているけど
やっぱりタケルには、かなわないな。
スクールでは、スポーツやミュージック
アート、科学実験など
学生が希望する講座を選択して受講するンだ。
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タケルは、時間が許される限り
ほとんどをパスボール・ゲームのために使っていた。
このみらいのスポーツ、パスボール・ゲームは
君達の良く知っている、バスケット・ボール。
これに、ラケットでボールを受け取り
味方にパスをしながらゴールを目指し
シュートを放つ、ラクロスを合体。
それに加えて、空中に浮かぶスケボーで移動し
得点以外でも、人を魅了する個人技を披露すると
見ている観客から評価点をポイントでもらえる
みらいのスポーツだ。
この競技が生まれたのは
地球より重力が低い月。
月ではボールが思ったより飛んでゆくので
コートを広くしたバスケットが流行ってたけど
他のスポーツが、合体していって
コンパクトで、ちょっと複雑なゲームに発展したンだ。
1チームの出場者が6人。
監督の指示で何度か選手交代が行われる。
天井の高さと横幅が同じ球形の壁に囲まれた
すべてがコートとして競技を行う。
コートの中央から上下25度線までは
周りを強化ガラスで覆われ
観客はその外側に設置してある観客席から応援する。
通気穴からは、選手の熱気も伝わってくる。
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試合が始まると、球状のコートに設置された
ポツンポツンとある穴の
どこから飛び出してくるかわからないボールを追い
先に取った方が、先攻で主導権を握るンだ。
スケボーに乗って空中を舞いながら
球状のコートの中をグルグルと回転し
金色に光り輝く小さなボールを追いかける。
ボールを奪ったチームの味方同士が
ラケットを使ってパスを繰り返しながら
ゴールへ。
ゴールは、コートの中央に浮いている
四方八方に穴の開いた
サッカーボールを大きくしたような
カゴの中に入れば、5点。
カゴの中にボールが入ったとたんに
《 ゴーォォォ―ル!!! 》のアナウンス!
同時に、ボールを入れたチームの選手が
スポットライトを浴び、
シュートした選手の指定したテーマ曲が場内に流れるンだ。
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カゴは常に上下左右に移動しているので
移動先を考えに入れながら
シュートを決めなくてはならない。
シュートの時に、華麗なスケボーの技を披露して
得点が入ると、その難易度によって最高10点まで
加算される。
その点を決めるのは観客からの評価だ。
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観客前の強化ガラスの面にも
開いたり閉じたりしている小さな穴があり
これにボールをたたき入れると
2点の追加!
《 ゴーォォォ―ル!! 》
というアナウンスは、真ん中のカゴへのゴールより
ややおさえめだね。
でも、ボールが入った穴の周りがピカピカと照らされ
入れた選手にも、スポットライトが浴びせられる。
その時に、スケボーの技で観客から評価を受けると
同様に加点されるンだ。
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このゲームは反則にも厳しい。
相手が故意にぶつかって来たら、抗議をすると
すぐに3Dホログラムのビデオを再生して判定される。
反則した方が、3点の減点!
ラケットで殴ったとなると、6点の減点と退場!!
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選手は、コート面の小さな穴か、中央の空中に
さまようカゴをめがけて
ボールをラケットで変化させながら
《 シュ~~~ト~~~‼ 》
時には、激しいボールの取り合いで
ラケットで殴り合い
ケガ人が病院へ運ばれることも・・・。
ヘルメットやサポーターを身につけていても
ぶつかる衝撃で選手はアザだらけだ。
試合が白熱しすぎて、両チームが入り混じり
殴り合いのケンカになることだってある。
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前半15分と、5分の休憩をはさんで
後半15分の短い時間で勝負が決まる。
バスケットのように、反則行為でストップし
途中でタイムを要求すると
時間がかなり延長することも・・・
空中での回転ジャンプとパスを繰り返し
ゴールの動きに合わせて自由自在に動きまわり
絶妙なタイミングでシュートを決める
パスボール・ゲームのプロチーム。
選手のスケボーの演技の華麗さに対する
観客からのモアによる応援ポイントは
個人的にも点数が多い選手ほど
試合に出るチャンスが増えてくる。
応援ポイントをもらった選手は、それを使って
新しいラケットやスケートボードを手に入れて
新しい演技につなげることもできる。
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歴史の先生から教えてもらった
アニメ・宇宙戦艦ヤマトの主題歌を
自分のテーマ曲に指定しているタケル。
「プロのチームに参加して
もっとすごい技を編み出して
観客を思いっきり沸かせるシュートで
この曲を流してみたいなぁ」
と、ボクにも話してた。
パスボール・ゲームは、地球の他のエリアでも
人気があるンだ。
モアで、いろんなエリアの試合が観戦できるし
ステーション広場でも、巨大な3Dホログラムの
映像で楽しめる。
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熱烈なファンは
やっぱり、熱戦を直接肌で感じるのが最高だ。
パスボール・ゲームの会場では
大人もアルコール入りのドリンクを片手に
敵同士がお互いの選手をなじっては
自分のお気に入りのチームを応援してるよ。
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ボワンっと空気を切るような勢いで、スケボーをあやつり
目の前を通り過ぎる選手達。
酔いがまわった観客からは、遠慮なしにヤジが飛んで来る。
「もっと、早くボールを取れ、バカやろー」
「おまえのせいで、点取られたじゃないか、このアホが!」
そんなヤジに、選手はチェっとつばを吐き出して
必死でボールを追いかける。
大人の激しいスポーツも観客を魅了するけど、子供の小さくて
すばしっこい動きも、パスボーを愛するファンにとっては
たまらない魅力なンだ。
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タケルは、こうも言っていた。
「いつかパスボール・ゲームの
月で行われる世界大会で、優勝できるチームに入って
自分の活躍する姿を魅せたい!」って・・・
医療技師をしているタケルのパパとママも
激しいスポーツに熱中しているタケルを心配しながら
応援してたな・・・
チームの中でもシューター№1として
監督からもっとも信頼されているタケルには
試合のたびに、応援する女の子が増えて行った・・・
チアガールだって、悲鳴に近い声で
タケルの名を叫んでたよ!
だけど、タケルは相手チームの隠れた反則行為や
観客のヤジにも、まったく動じることはなかった。
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大事な試合に勝った夜は、家族でレストランへ行き
楽しく話しながら団らんの時を過ごす。
タケルにとって、それが幸せなひとときだったンだ。
パスボール・ゲーム 今やっても
流行りますかね・・・? 空中に浮かぶのでムリか・・・




