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第1章 みらいの世界 ① ドームの世界

みらいの世界のお話を


ヒューマノイドのケンが皆さんに語り掛けます。


どうぞ 聞いてやってください・・・

 ボクはケン。


 君達より200年後のみらいで生きている。


 ・・・といっても、ボクは人間じゃない。


 みらいでは、人間に近い身体に成形された


ヒューマノイドが大量に生産されている。


 ボクはそのひとりだ。


 ◇◆◇ ◆◇◆ ◇◆◇


 でも、みらいのヒューマノイドは


人間と同じ教育を受けて、人間と共に暮らし


恋愛も楽しンでる。


 ゲームもスポーツも、ルールとプレイに


必要な身体の動きを脳にインプットしたら


すぐに主力の選手として戦える。


 ◇◆◇ ◆◇◆ ◇◆◇


 みらいにも、君達と同じように


学校みたいな場所はあるし


そこで見つけた仲の良い友達もいる。


 ◇◆◇ ◆◇◆ ◇◆◇


 一番の親友は、タケル。


 彼は、ボクがイジメられたら


すぐに駆け付けてくれる。


 ボクがヒューマノイドなんてこと


ゼンゼン気にしないで付き合うし


仲間の誰よりイジメる相手に向かって


戦いを挑んでくれる!


 一緒に遊ぶときだって、ゲームの攻略法にくわしいし


恐ろしいモンスターだって恐れずに立ち向かう。


 ◇◆◇ ◆◇◆ ◇◆◇


 もちろん、ボクの方がヒューマノイドだから


タケルより早く反応するし


攻略法もすぐにゲットできるから


本気を出せば、タケルが相手でも負けない。



 でも、ダンジョンみたいな協力し合って


戦うゲームは、ボクは戦う方じゃなくて


守りを担当する。


・・・その方が楽しいからさ。


 ボクは年齢に応じた成長をするために


一年ごとに生まれた場所に戻り


身体をバージョンアップしてもらう。


 ◇◆◇ ◆◇◆ ◇◆◇


 みらいでは、ヒューマノイドが


人間の人手不足を補って、人間ではできない仕事を


任されるようになるンだ。


 ◇◆◇ ◆◇◆ ◇◆◇


 いろんな場面で、人間に嫌がられることもあるけど


いやなことばかりではない。


 人間もヒューマノイドも、ゲームやスポーツは大好きだ。


 ボクを気に入って 遊んでくれる友達と


一緒にゲームやスポーツを楽しめばいいのさ。


 ◇◆◇ ◆◇◆ ◇◆◇


 タケルと仲の良いダンやジョンとヒロ。


 タケルと恋仲のキラシャ。


 キラシャと仲の良い、サリーやエミリ。


 この子達は、気心の知れた人間だ。


◇◆◇ ◆◇◆ ◇◆◇


 ダンジョン・ゲームは、仮想空間にワープして


AグループとBグループに分かれて行う。


 戦い方を会得したタケルがリーダーで、Aを選択し


負けず嫌いで勝負に強いダンが、Bの司令塔になり


剣の戦士を演じる。


 ◇◆◇ ◆◇◆ ◇◆◇


 フリーダム・エリアからやって来たマイク。


 彼も少し変わったヒューマノイド。


 人間じゃないのに、人間と同じように


驚いたりがっかりしたり、感情がわかりやすい。


 マイクが作られた理由が、自分の子を失って


その代わりをしてくれる存在が欲しかったから。


 ボクより身体は大きいけど、動きがゆっくりだから


戦うことには向いてないみたい。


 それでも、マイクの話し方や動きがおもしろくて


サリーとエミリは、彼のすることが気になって


すぐにそばに駆け寄って、世話焼きをはじめる。


 ダンジョン・ゲームは、魔法使いのサリーと


ヒーラーのエミリが、セットで採用される。


 ボクとマイクは、一人で魔法使いとヒーラーを


受け持つキラシャか、サリーとエミリを


しっかり守る力強いタンク。


 たいてい、ボクはキラシャを守る役で


マイクはサリーとエミリを守る役だ。


 それが、ボクにとっても、マイクにとっても


一番幸せな時間かもしれない。


 ◇◆◇ ◆◇◆ ◇◆◇


 ダンジョン・ゲームに加わるのは


アニメの監督を目指しているジョンと


頭が良くて、いろんな技術や研究に


没頭しているヒロ。


 彼らは人間で、それぞれの


インスピレーションやひらめきを生かして


コマンダーで活躍している。


 ◇◆◇ ◆◇◆ ◇◆◇


 ジャンケンで、AとBに分かれて戦い


すべての階層の制覇を目指す。



 無事に階層の制覇をして


現れたゴールのペダルを先に踏んだ方が勝ち!


 ダンジョンでのゲームのポイントが


勝つと倍に上がって、ほしいものがゲットできる!


 ◇◆◇ ◆◇◆ ◇◆◇


 迷路の先に現れたモンスターを目の前にして


キラシャがうまく魔法を使えず


火を噴かれて、焦げそうになる時。



 タケルはボクと共に


キラシャの前にさっと立ち、ボクは盾でキラシャを守る。


 次にヒロのアドバイスで、相手の動きの特徴をつかみ


タケルが、剣を振り回して、モンスターののどを突き刺す。



 モンスターが苦しみもがいて、絶命すると


タケルとボクとヒロは、顔を見合わせながら


「オレ達がキラシャを守ったンだよな!」


と得意げにキラシャにウィンクする。


  ◇◆◇ ◆◇◆ ◇◆◇


 ボク達は、海洋ドームで生活している。


 海洋ドームのとなりに建設された海洋牧場は


海の水族館だ。


 キラシャのパパは、その海洋牧場で


イルカの飼育員をやっているンだ。


 キラシャはタケルに夢中だから


海洋牧場でタケルとデートしてる。


 ボクやゲーム仲間を含めてね。


キラシャのパパは、タケルに寄り添うキラシャに


ちょっとヤキモチ焼いたりしながら


ふたりのこと、そっと見守ってるみたい。


 ◇◆◇ ◆◇◆ ◇◆◇


 じつは、ボクも心の中では


キラシャが大きな存在だ。


 親友のタケルには、キラシャを譲っているけど


ボクはタンクで、いつもキラシャを守っているからね。


 キラシャはボクにも、とってもやさしい。


 ボクが、イジメで暗い所に閉じ込められたりしたら


必死でボクを探してくれる。


 もちろん、タケルもいっしょにね・・・


 ◇◆◇ ◆◇◆ ◇◆◇


 キラシャのおじいさんは


外海でいろんな魚や海の動物を獲っては


海洋牧場に届ける船長さんだった。


 今は、ケア・ホームで、ドームの外の世界を


子供達に話すのを楽しみにしているンだ。


 ◇◆◇ ◆◇◆ ◇◆◇


 このおじいさんの所に連れて行ってくれたのが


キラシャだ。


 ボクがイジメられてるのを見かねて


もっと別の世界があること、伝えたかったのかな?



 ボクはドームの外の知らない世界に、夢中になった。


 おじいさんも、ボクのこと、可愛がってくれるし


ボス・コンピュータからの情報では得られない


知識や考え方を教えてくれる。


 ◇◆◇ ◆◇◆ ◇◆◇


 忘れるとこだった!


 ボクは、君達にみらいの世界を


紹介する役目も担っているンだ。


 何かみらいのことで、わからないことがあれば


ボクにたずねてくれるといいよ。


 君の夢の中で、教えてあげられるかもしれない。


 ◇◆◇ ◆◇◆ ◇◆◇


 さて、海洋ドームは海の中に建つ建物だ。


 その形は、君達の想像にお任せするよ。


 カッコいい建物を創ってみてほしい。


 みらいでその建物が建っていたら、すごいね!


 ドームといえば、丸い半球を思い浮かべると


思うけど、みらいの建設技術は、もっとすごいよ!


 ◇◆◇ ◆◇◆ ◇◆◇


 その海洋ドームには、子供から大人まで


ともに学ぶスクールとそれぞれが生活する部屋と


病院がある。


 病院といっても、人間の治療をするだけでなく


ボクのようなヒューマノイドの故障も直してくれる。


 でも、君達の時代と違って


病気になったから病院に行くというより


病気を防ぐためのマシンを研究して


日頃からそれを人間に処方するための病院なンだ。


 ちょっと、難しいかな?


 ◇◆◇ ◆◇◆ ◇◆◇


 君達に興味を持ってもらえることを話そうか。


 博物館や歴史館、アートは


君達の時代も、ネットで気に入ったものを


見つけることができるよね。


 地球のどこかのドームで展示されたものを


みらいのボク達も、共通の財産として


ネットで共有している。


 ◇◆◇ ◆◇◆ ◇◆◇


 ミュージックやダンス、ミュージカルやドラマは


やっぱり目の前で演じてくれる人がいないとね。


 ◇◆◇ ◆◇◆ ◇◆◇


 今でも、直接見に行って楽しむけど


ボクは部屋でのんびり寝そべって


モアで映して見た方が楽かな?


 モアのことは、次に説明するね!


 ◇◆◇ ◆◇◆ ◇◆◇


 ここには、誰もが遊べる仮想空間がある。


 そこでは、ゲームの中に入り込んで


迷路をさまよいながら、謎を解き


恋をして、仲間を作って、みんなで敵を倒して


得点をゲットして、ゴールを目指すンだ。



 ゲームの中で新たなストーリーを作ると


それを面白いと思ったゲーム会社から採用されて


新しいゲームが発売されることもある。


 そのゲームの収益が上がれば


貢献した分だけ、アカウントの口座に


マネーが振り込まれるンだ。いいでしょ?


 ◇◆◇ ◆◇◆ ◇◆◇


 ドームには、みらいのゲームやスポーツが


楽しめる練習場や試合会場がある。


 流行りもあって、新しいゲームが始まると


古いゲームが無くなってしまうこともあるけど


そんなの気にしないのさ!


 ◇◆◇ ◆◇◆ ◇◆◇


 子供も大人も利用できるから


学習や仕事終わりに夕方から夜まで


たくさんの人が趣味を通じて、出会ってる。


 ◇◆◇ ◆◇◆ ◇◆◇


 スポーツやゲーム、趣味で知り合って


結婚を決めるカップルが大勢いるンだ。


 ボクら、ヒューマノイドもね。


 君達みたいに、婚活アプリだけで相手を選ぶのは


不安じゃないの?


 みらいは自分の趣味を楽しみながら


自分に合った相手を見つけるチャンスが多い。


 ◇◆◇ ◆◇◆ ◇◆◇


 ただ、その出会いが結婚に結びつくかは


ケース・バイ・ケースかな・・・


みなさんの 想像と違ってましたか?


みらいの世界は これから始まりま~す!!

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