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3話

朝はいつもの癖で太陽が昇ると同時に目が覚めた。1日過ごしたところ感覚的に1日は24時間だろう。一階の食堂に降りて朝食を済ませる。パンとスープのセットだった。日本人だったためかまだ1日しか経っていないのにご飯が恋しい。


朝食をとった後は冒険者登録の試験があるのでギルドに向かう。昨日と違い一人なので異世界テンプレの絡まれがないといいなと考えながら歩く。少し歩くと昨日の見た大きなギルドが見えてくる。ドアを開けて中に入ると少し時間が遅いのか二、三人が酒場で飲んでいるだけだった。まっすぐ受付まで歩いて行く。

「試験はどうなりましたか?」


昨日の綺麗なお姉さんが受付だった。受付の人はにっこり笑いながら対応してくれた。

「黒鷺さんですね。ギルド内での訓練場にて試験は行われるので試験官について行ってください」

その後ギルド内のロビーにある椅子に座って待っているとすることが無いからモンスター図鑑(ギルドの所有物)を開いて読んでおく。

「異世界テンプレでよく見るような奴らがいっぱいだな。ゴブリンにオークなど……」

そうやって本を読んでいると遠くから一人こちらに向かって歩いてきている。近づくにつれてそれが昨日の門番のアーサーさんだということが分かる。

「今から試験をするからついてこい」

「分かりました」

そしてアーサーさんに連れられてギルドの地下にある訓練場に向かう。地下の訓練場は意外と広くサッカーコートぐらいらあった。

「試験はおれとの勝負で勝ち負けは関係無いし俺に勝てたらすぐにランクがAまで上がる。そんなことは無いだろうが何分今は冒険者が少なくなっているからな」


試験の説明があった後それぞれが10メートル離れてから向き合う。アーサーさんの装備は片手剣に軽鎧の組み合わせだった。この訓練場は何かあっても終わると元に戻るため自分の武器を使うことができる。かなり高価なマジックアイテムを使っているらしい。

「準備はできているか?」

「はい、こっちは大丈夫です」

背中から大鎌を取り出し右手に持つ。何時でも好きなタイミングで始めていいとのことなのでこちらから一気に畳み掛ける。一瞬で間の10メートルを近づき鎌を真上から振り下ろす。

「ちっ、何てスピードとパワーだよ。全体を捉えられなかったぞ」

そう言いながらアーサーさんは片手剣で受け流し後ろに跳び距離をとる。アーサーさんも反撃で片手剣を振り下ろす。

「これで当たるか。防御は苦手のようだな」

そしてもう一度確認するがそこには既に誰もいない。

(危ねぇ。認識阻害して影で囮作っといて良かった)

そうその時俺は詐欺師の能力で幻の俺をアーサーさんに見せていた。だからアーサーさんは何も無いところに剣を振り下ろして隙だらけだ。後ろから忍び寄り首元に鎌を添える。

「俺の勝ちですね、アーサーさん」

アーサーさんは若干顔を引きつらせているが気のせいだと思いたい。

「……いちおう試験はこれで終わりだ。俺は試験の報告に行くから、お前は朝の場所で待っとけ」

そしてアーサーさんはドタバタと一階に向かっていった。


私はこの辺境の冒険者たちを束ねるギルドのマスターをしている。今日はこの辺境での三年振りの新入り冒険者の試験があっている。試験官はこの街で一番強い冒険者兼門番だから大丈夫だと思う。そして書類をまとめていると執務室のドアがおもいっきり開かれる。

「落ち着け。ドアが壊れるだろうが」

「ギルマス、はぁ……はぁ。あいつやばいです。あいつ俺より断然強いです」

試験の結果を報告しに来たようだが最近どうにも耳が遠いようだ。だって右も左もわからない新入りがこいつに勝ったらしい。しかも手も足もでなかったらしい。

「さすがにそれは誇張が過ぎるぞ〜アーサー」

「いえ、一切誇張はないです。ギルマスも手合わせするとわかります」

こいつがここまで言うなら戦うのも一興だな。こいつのできない魔法戦の試験として魔法のスペシャリストであるダークエルフがやってあげよう。


「さっきからアーサーさん遅いな。もしかしたら不合格だったりして……」

しばらくするとさっきアーサーさんが入っていった部屋のドアが開き中から女の人が出てくる。耳が細長く伸びていることからエルフと分かる。鑑定したところダークエルフのようだ。

「君が黒鷺君か?見たところあやつを倒した様には見えないが」

少し困惑した様な感じでこちらの顔を覗き込む。そうなるのも仕方ない。俺は全身に認識阻害で一般的に錯覚する様にしているし日本人は若く見られやすい。そのうえ俺はあまり背が高く無い。

「一応そんなところです。後ここで全力見せたら酷いことになりますから」

少し納得したようなしてない様な感じで頷きつつまた俺はさっきの訓練場に連れて行かれる。何やら魔法戦の試験を行うらしい。武器を使っても魔法でもなんでも良いらしい。


さっきよりも離れて20メートルくらい離れて向かい合う。審判にはアーサーさんがつき判定をくだすらしい。どちらかが気絶または続行不可能になった時点で終了と言うルールだ。

「準備は良いか?武器はその大鎌で良いのか?」

「決めつけると痛い目を見るかもしれませんよ」

軽く精神攻撃をしてみるがあまり効果はないだろう。なぜなら相手の方が格段に上でさっきちらっと見たステータスも完全な魔法特化だった。二人の間に緊張の空気が流れる。そこにアーサーさんの合図が入る。

「始め!!」

ギルマスの周りに魔力が集まる。

火球(ファイアボール)

ギルマスが火属性の下級魔法を発現させる。その数約10個の火球がこちらに向かって飛んでくる。

(やっぱ、魔法は科学の敵だな。質量保存の法則とかエネルギーとかどうなってるんだよ)

飛んでくる火球を鎌で全て切り裂く。

(駄目だ。死神はゲームの中では魔法が使えなかった。唯一使えたのは、自分の影を操作することだけだっだからぶっつけでやるか)

影に集中して動かす。イメージはさっき見た火球の様な球体。うまくイメージができたのか周りに5つ浮き上がる。それを相手にぶつける様に飛ばす。


(くっ、今魔法を使ったのか?無詠唱なら兎も角魔力が一切感じ取れなかった)

風刃(ウィンドカッター)

(触ったら何が起きるかわからない。近づく前に切り裂く)

ボールが全て切り裂かれると中から影が溢れ出し真っ黒に訓練場を染め上げる。

(チッ、目眩しか。でも私には効かない)

索敵(サーチ)

(後方からの不意打ちか。それなら突撃して一瞬で決めるだけだ)

一歩で影の範囲から飛び出し魔法を発現させようとした瞬間に首もとに刃が突きつけられえている。

(いつの間に目の前に鎌を持ってたっているのに……)


(危ねえ。何とか上手く重ねがけした策にかかってくれて良かった。後方からの不意打ちで決めれたら良かったが念のため影を鎌にしての不意打ちが失敗だったら負けてたな)

「これで試験は終わりだとりあえずお前のランク発現Sランクになると思う。後私はギルマスのイフ・シーナだ」

「よろしくお願いします………」

「シーナで良いぞ」

「お願いしますシーナさん」

「ギルドカードを渡すからついて来い。後アーサーはもう良いぞ」

あっアーサーさんいたんだ。かなり空気と化していたぞ。そのままギルドのカウンターに向かう。あのお姉さんからカードをもらう。カードはランクごとに色が変わりSランクは虹色になっている。またなくすと再発行に10万Gくらいかかるみたいだ。またこのカードの中にはGを入れられるらしいので全額入れておく。それを受け取り宿に帰る。今日の試験の結果を報告すると今日はお祝いパーティーをしてくれた。ここの人達は優しい人ばかりだ。

ここまで読んでくださりありがとうございました。誤字脱字の報告や感想を貰えると大変嬉しいです。次話は明日投稿予定です。

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