9話
更新遅くなりすいません。
朝起きると刹那に抱き枕にされていて身動きが取れなかった。女の子特有の柔らかさがあるがこのステータスの俺をうごけなくさせているのは流石だ。もう少し刹那の寝顔を眺めておこう。決して可愛いから見とれてる訳でなく寝返りや立つことが出来ないだけだ。
しばらくすると刹那の目が覚めて目がじっと合う。(これこの間も見た気がする。正夢?)
その後刹那が叫ぶやら謝るやらでかなりドタバタした1日の始まりだった。食堂に降りると宿のおばちゃんにニヤニヤされて大変だった。
「本当にごめん。自分から抱きついてたのに悲鳴あげ足り何やかんや迷惑をかけて...」
刹那がしゅんとして反省している。反省している姿も可愛いくて他の冒険者立ちも見とれてしまっている。
「いいよ、いいよ。久しぶりに退屈しない生活が始められる。まぁその分厄介事も増えるだろうけど」
そう言い終わると後ろの方に3人ぐらいのいかにも柄の悪い男達が立っていた。
「おぉなかなかいい奴だな。そんな小さい子に構ってないで俺らと遊ぼうぜ」
しゃがれた声でリーダーっぽい男が話しかける。周りの冒険者達が必死に止めているが聞こうともしない。
「あぁ、お前らこのBランクのガヴェイン様がこんな奴に負けると思ってるのか」
もう周りの冒険者達がやれやれと首を振っている。それを自分への肯定と感じ取ったのか刹那に手を伸ばそうとした。しかし刹那の1m手前でいきなり黒い壁が出来て行く手を阻む。どんなに叩いたり蹴ったりしてもヒビすら入らない。ムカついたのか剣を抜き出した。しかもロングソードの部類だ。振り下ろした瞬間黒い壁が消失する。振り下ろされた剣は途中でピタリと止まっている。
「あれ?この剣はおもちゃなのかなぁ?指の腹で止められてるよ?」
男の剣は俺の小指の腹で止められている。少し細工で硬化した影を指の腹限定でまとっているがバレはしないだろう。男の顔は恥ずかしさで赤くなりさらに息を止めて力を込めているのでさらに赤くなっている。周りも笑いを堪えている。そこに刹那がとどめを刺す。
「Bランクのゴブリンさんかなんかよく分からないけど弱い人は嫌いなの。それじゃまたね」
言い終えると同時に俺がデコピンで食堂から吹き飛ばす。その際に周りの人に迷惑をかけたり物が壊れたりしないように気をつける。
いい感じに吹き飛んだ男はすぐに立つと一目散に逃げていった。それを見届けると周りの冒険者に声をかける。
「朝からうるさくてすいません。僕達は今からギルドに行ってきます。今日の朝食は僕の奢りです。だからおばちゃんつけでお願い!」
「はいよ。今日の夜にお支払いね」
周りの冒険者からは歓声が上がる。
「おい、兄ちゃん太っ腹だな!」
「なかなか面白かったぞ」
「今日も頑張って来いよ」
なかなか仲もよくなって良かった。しっかり挨拶をしなければ行けないな。
「「行ってきます」」
(ポヨポヨ)
「「「「「行ってらっしゃい」」」」」
刹那と並んでギルドに向けて大通りを歩いていく。
ギルドの中は少し遅い時間なので人は少ない。まっすぐにカウンターの俺担当のリースさんのところに向かう。
「すいません、ギルマス読んでくれますか?緊急の話があるんですが...」
「分かった!ちょっと待っててね」
リースさんが駆け足でギルド長のところに確認を取りに行った。リースさんがギルド長の執務室に入ってからすぐにまた出てきて中に入れてくれた。
「随分早く帰って来たな。しっかりダンジョンは踏破してきたか?」
開口1番にシーナさんが聞いてきた。
「はい、その件ですが。無事に踏破してダンジョンマスターになることが出来ました」
よく見るとシーナさんの目元に涙が浮かんでいる。よほど重要な事だったのだろう。
「ちなみにその横の女性は誰かな?初めて見る顔だが?」
かなり説明に困るんだよな。もう面倒だし単刀直入にありのままを話してみて駄目だったら全力で逃げようかな。
「この娘はダンジョンの最下層にてダンジョンの魔力を補充するために囚われていた吸血鬼ですね」
「おぉーそうかそうか、吸血鬼であったか。なるほどなるほど.....って。えー!いやいやなるほどじゃないよ」
「ちなみに僕は死神ですね。種族が.....」
ギルマスも驚きのあまり口を開けたまま固まっている。そのまま嘘じゃないか目で隣の刹那に問いかける。その刹那は更に爆弾を投下する。
「ちなみに陽君の彼女です。ついでに陽くんはあのダンジョンの封印を壊して助けてくれましたよ」
その場が固まり沈黙の時間が起きる。ギギギと音がしそうな感じで首をこちらに向けるギルマス。
「えーと...それは本当のことかな陽くん?」
」
「はいなんかやったら出来ました」
「成り行きで助けれるものじゃないんだけどな…...」
そうなのか。昔から友達とかには主人公補正とか言われるくらい運がよかったから、そんなものだろう。
「もう何を言われても驚かないって言うほど驚いたぞ。他に私に報告することはあるか?」
「えっと支配下に置いてるダンジョンの事なんですけど...。できれば一般解放して訓練所とかみたいにしたいのでいっとき冒険者を来ないようにさせて頂けますか?」
その後も少し世間話をダラダラ続けて解散した。クエストの掲示板の所に行って今日の依頼を見てみる。少し遅いためあまりいい依頼がなかった。なのでダンジョンに戻り整備することにした。刹那は町で買い物を楽しむらしい。スラさんは2つに分裂して両方に付いてきてもらった。
ダンジョンに入ると魔物たちが整列していた。何となく指示を待っているように見える。まずゴブリンの指揮官とエルダーリッチを呼ぶ。スラさんはふらりとどこかに言ってしまった。まぁいずれ帰って来るだろう。
「「お呼びでしょうかマスター」」
ゴブリンの滑舌が良くなって聞きやすくなっている。少し驚いてしまった。
「あぁ、とりあえずの方針が決まったから話に来た。とりあえずここはダンジョンの訓練所みたいにするからそれを任せていいかな?あと実践と練習と分けれるようにしたいんだけど出来る?ちなみにダンジョンマスターの権限でこのダンジョン内で死なないようには出来るから」
しばらく思案しながらゴブリンとリッチが話し込んでいる。その間戻って来たスラさんとポヨポヨと遊ぶ。
どうやら話し合いが終わったみたいなのでそちらに向かう。
「マスター、大まかなものは決まったので確認お願いします」
見たところ大体想像してたとおりでなかなか良い計画になっている。また作る時の資源などもこのダンジョンにあるものばかりで元手がいらないようになっている。
「大体こんな感じで良いと思う。どれ位で完成まで持っていけるかな?」
「上手くいって二週間はかかると思うので3週間を目処にしておいてください。その後も細かいところをしっかりと詰めてより良いものを作れるようにしよう。上手く行けば小遣い稼ぎ兼防衛力が手に入り一石二鳥になる。
帰る前にもう一度ギルマスに会いに行きダンジョンのことについて決まったことを説明すると太鼓判を押して許可をくれた。
少し話の辻褄が合わないかも知れませんがそのような場所があればコメントにてお知らせ頂けると有難いです。




