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8話

「侵入者の排除に成功しました」

ロボットに備え付けられた人工知能は自分の仕事である侵入者の排除に成功した事で緊張を解いた。その瞬間槍に刺さっていた体が突然膨らみだし中から黒槍が無数に出て体中に刺さる。完全な不意打ちが決まり機能が停止して倒れる。

「いや〜、一か八かの賭けに無事に勝ってよかった。ステータスで完全に負けているからやっぱり奇策でしか殺れないな」


戦闘が終了したのでスラさんを外に出す。久々の外が嬉しいのか、ポヨポヨと跳ねている。地面に置いたままのロボットを見つけるとスキップするようにそばまで跳ねて行った。真横に来ると体の体積を大きくしてロボットを体の中に入れて吸収していく。(金属を食べて体を悪くしないだろうか?)


気がつけば部屋の真ん中に魔法陣が出現している。ちなみに入って来たドアは入った瞬間消滅していた。

「これもやっぱり転移系のなんだろうな。スラさん行くぞ」

(ポヨポヨー)

スラさんを抱き抱えたまま魔法陣に足を乗せると周りが白く染まり転移特有の浮遊感が襲って来る。浮遊感が収まり目を開くとそこは知らない部屋だった。

(当たり前か。知ってるとこが異世界には少ないからな)

中は恐ろしいまでの白い空間で目の前にドアがありそこに文字が書いてあった。(日本語で...)

「管理者ならパスワードを打ち込め。間違えると入口に転移する」

(まさかの日本人関係ある説!)

パスワードなんて知るわけがないから、スキルの詐称でドア自体を騙し鍵の解除する。中に入ると中央には真っ白な部屋の中でとてつもない異彩を放つ真っ黒な棺桶が目に付いた。棺桶からは複数の管が伸びていて壁に刺さっていた。死神の目()を凝らして見ると魔力が棺桶の中の物体から管を通して流れているのが見える。

中を鑑定しようとしたが棺桶の能力か弾かれて無効化されてしまった。周りを見渡しても他には特に何もなさそうなので棺桶を開けようと蓋に手をかけると、目の前に文字が浮かんできた。


「ここに封印されしは古の吸血鬼である。不死のため滅殺することが出来ず。ここに封印している。願わくはこれを滅殺することを望む」


(えーと、こういうのは開けた方がいい気がするな〜)

(ポヨポヨ)


スラさんも賛成したので開けることにする。蓋をそのまま強引に引き剥がす。中には真っ白な肌を持ち黒いローブを身にまとった女の子が入っていた。でもかなり見覚えがある。なぜならゲームの時にギルドに所属していて学校でも同じクラスだったから。とりあえず鑑定をして見る。


朱雀 刹那(封印中)

レベル66


年齢 17歳

職業 魔女

種族 吸血鬼(始祖)

称号 転移者 災厄 魔術の極


攻撃 6000(+18000)

防御 4500 (+2500)

速さ 15000

知力 36000

魔力 1250000

体力 32500


装備装備 魔のローブ(魔力上昇) 深淵の目(魔力感知・魔法構成破壊 )魔法刀紅蓮(魔力上昇・魔力を込めると切れ味上昇)


スキル 火魔法・水魔法・風魔法・闇魔法・光魔法・血闘術(血染め・血液操作・ブラッドショット)


やっぱり刹那だった。まだ封印が解けてないみたいなので横に寝かせる。直接地べたはダメかなと思い膝枕にして寝かせる。そのまま封印の解除に移る先程のドアと同じように偽り解除していく。全ての解除が終わる頃にはかなりの時間がかかっていたと思う。最後の封印が解けるとゆっくり刹那が目を覚ました。膝枕をずっとしていたため足が痺れて動けず、どう使用も無く目を覗き込み見つめ返していた。徐々に状況が把握出来たのか、だんだん顔が赤くなっている。

「きゃあ〜〜」

思いっきり絶叫して体をはね起こす。すると覗き込むようにしていたため頭と頭がぶつかる。

「「痛ったい」」

見事にシンクロしてしまったようだ。

「久しぶりだな刹那。元気にしていたのか?」

「久しぶり陽。それなりに大丈夫じゃないよ。封印が長すぎて血が足りなくて死にかかってる」

少しぐったりして気分が悪そうに見える。

「それって大丈夫なのか?アレだったら飲ませてもいいぞ」

そう言ってもなかなか顔を挙げずにもじもじしている。心なしか顔が赤くなっている。

「どうした?大丈夫なのか?」

「えーと吸血鬼が血を吸う時は殺すか眷属を作る所だけでそれを防ぐには血盟を行わないと行けないんだよ」

「じゃあそれをすれば良くないか?」

やっぱり刹那の顔が真っ赤になっている。熱でもあるのだろうか。

「あ、あのその血盟って吸血鬼の世界では結婚の誓いのようなものなんだよ.....」

「.....良し、血盟を結ぶか」

「そうだよね。やっぱりダメだよね。.......エッ!良いの?本当にいいの?」

すごい勢いで距離を詰めにじり寄って来る。顔が近すぎるもう目と鼻の先に顔がある。自分の顔が赤くなり熱くなってるのが分かる。

「当たり前だろ。お前の命なんて見捨てられるわけないだろ。まぁ婚約は元の世界に戻ってから考えようか」

「ありがとう、陽。大好き」

思いっきり抱きついてくる。少しばかり恥じらいを持てやばいんだよ。てか何で元気なの今現在進行形で死にかけてるよね?

「ほら早く血を吸え」

「じゃあちょっと貰うね。先に魔法の契約をしてと.....」

魔法を使うと赤い糸が刹那から伸びて俺の体に入って来る。ほんのり心が暖かくなる。

「じゃあちょっと首を見せて」

首を刹那に差し出すとゆっくり顔を近づけて甘噛みをするように歯を刺し血を吸う。痛くは無くむしろ少し気持ちがいいぐらいだった。実際は短かったのかも知れないがかなり長く感じる。刹那がゆっくりと顔を上げる。

「ありがとう。これで当分大丈夫だけど定期的に飲んだ方がいいかも」

「分かった。これから必要な時は言ってくれ」


その後しばらく刹那の体調が良くなるまで白い部屋にとどまっていた。刹那はスラさんにメロメロのようで触れ合いながらゆっくりとしてる。その間俺は何か無いかと周りを捜索していた。するとよく見ると壁の一箇所だけ少しではあるが周りと様子が違うところがあった。軽くその壁を押すとそこに空間ができ中に丸い球状のアイテムが置いてあった。


ダンジョンコア

ダンジョンの編集や設定が出来る。またダンジョン内の魔物をすべて操る事が出来る。ダンジョン内のフロアを自由に行き来することが出来る。

所有者 黒鷺陽


「えーと全魔物に告ぐ。全ての魔物は50階層に引いて待機。一切の人を殺すな。これは命令だ。また後日命令をする」


「刹那、そろそろ今日は帰るぞ。いい感じに転移も出来るみたいだから」

「分かった。早く出よう。久しぶりの外で嬉しい」

(ポヨポヨ)

「じゃあ、行くぞ。転移」

また周りが真っ白に染まる。異世界に来てかなり転移ばっかりしてる気がする。

気が着くと一階層の入口付近だった。目の前にはいかにも柄の悪そうな男達がいた。

「おいおい、お前ら何しているんだ。お前の様な小僧が来るところじゃないぞ。隣の女なかなかいい奴だな。置いてけば…」

最後まで言わさず大鎌の背の部分で思いっきりぶん殴る。ミシミシと骨が折れる音がしたが関係ない。俺の女を取ろうとしたのが悪い。

「おい誰に手を出したのか分かってるのか」

取り巻きたちがいきり立って叫んでいる。

「いや知らん。どっかのゴブリンかなんかじゃないのか?」

「くそ、コケにしやがって、お前らやってやれ」

「影鎖」

全員を縛りその場に転がしておく。運が良ければ生きて帰れるだろう。そのまま出口から出ていき、夜が遅いのでいつもの宿屋に帰り部屋をもう一つ取ろうとしたら刹那が一部屋にしてしまった。


「じゃあまた明日早いからお前はベッドで寝な。俺は床でねるから」

「いやいや、陽こそベッドで寝なよ」

「いやいや.....」

「いやいや.....」

結局二人でベッドに寝てしまった。意識してしまい、寝づらかった。


何とか今頑張っています。今後も読んでいただければ幸いです。(ブクマや評価して欲しいな)出来る限り更新早めたいです。これからもお願いします!

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