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第8話 「刀の真価」

次話から火曜と金曜の週2投稿となります。


「グオォォォ!!!」


ドン!


「きゃぁぁぁ!!!」


ホブゴブリンの突進でアリスが吹き飛ぶ。

吹き飛ばされた先の木にぶつかり、意識を失ってしまった。


「アリス!」


アリスはピクリとも動かない。


「グギャギャギャ!!」


ホブゴブリンの口が裂けるように広がる。


「笑ってるのか、お前......」


口が裂けたような不気味な笑い方だった。


だが、俺の中には恐怖よりも先に怒りが湧き上がってきた。


「よくも、アリスを...」


意識を集中させる。


「来い......」


右手に刀が現れる。


「おりゃぁぁ!!」


刀を振りかぶり、ホブゴブリンに斬りかかる。


「ギャギャ!」


だが、ホブゴブリンは後ろに飛び、避けられてしまった。


しかし、刀が伸び、ホブゴブリンを追うようにして、切り裂く。


「グギャ!?」


ホブゴブリンが驚いたような声を上げる。


俺はそのまま返す刃で首を切りつける。


「グギャアアァァ......」


ホブゴブリンは俺の攻撃をまともに食らい、恨めしげな声をあげ、生き絶えた。


「アリス!!」


ホブゴブリンを倒した俺はアリスに駆け寄った。


「アリス!おい!アリス、しっかりしろ!」


「うぅ、あれ?私......」


なんども、呼びかけると、アリスは目を覚ました。


「あ、ダイキさん......そうだ!ホブゴブリンは!」


「それなら、もう倒した。それより、体は大丈夫か?」


「あぁ、はい」


しかし、立とうとしたアリスは、体を支えられず、倒れてしまう。


「痛てて......。すいません、木にぶつかった時にどこか痛めてしまったみたいで」



───────────────────────────


「すいません、ホントにすいません......」


「しょうがないだろ。それより、本当にこっちであってるのか?」


「はい、そのはずなんですけど......」


ホブゴブリンを倒した後、動けないアリスを背負って、森の中を歩いていた。


アリスの案内に従っているが、森が途切れる様子はない。


「お、あれは......」


そのまま、しばらく歩いていると、森が途切れ、平原に出た。


すると、遠くの方に人の姿が見えた。


手を振ると、向こうもこちらに気づいたらしい。


こちらを指差し、近づいてきた。


近くに来ると、彼らは馬に乗っていることがわかる。


体には全身鎧をつけており、顔は見えない。


彼らは馬から降りるとこちらに話しかけてきた。


「貴様!なぜその女を連れている!そいつはゴブリンに連れ去られた筈だ!」


そう言うと彼らは一斉に剣や槍を突きつけてきた。


「とりあえず、詰め所で話を聞こう、ついて来い」



───────────────────────────


「おい、何だアレ......」


「犯罪者かなんかだろ。衛兵に連れられてるってことは」


町の近くにいると、高く見るからに強固な壁があり門の前に沢山の人が並んでいる。


彼らはこちらを見て何かを話している。


「入れ、ここだ」


門の近くに小さな建物があり、中に案内された。


部屋に入ると、机と椅子があった。


入り口の両脇に2人の衛兵が立ち、椅子に座るよう言われた。


「さて、どうして君が行方不明だったB級冒険者のアリスと共にいたのか教えてもらえるかな?」


それから、俺はアリスをゴブリンから助け、ホブゴブリンを倒したことなどを語った。


最初は信じてもらえなかったが、アリスの言葉もあり、最終的にはなんとか信じてもらえることができた。


「しかし、話を聞いても信じられない。B級モンスターであ

るホブゴブリンを1人で倒すなんて......」


衛兵達は驚きを隠せないでいる。


「そういえば、名乗ってなかったな。私はカサンドラ。

姓はない。このエリーデルの町で青薔薇騎士団の団長を

務めている」


俺の向かいにいた騎士が兜を外して、名乗った。


燃えるような紅い髮が広がり、花のような香りが鼻をくすぐふ。


兜を付けている時はわからなかったが、女性であったようだ。


「さて、取調べは終わりだ。町へ案内しよう」


それから、俺達はカサンドラの手伝いもあり、無事に町に入ることができた。


「疑ってしまってすまなかった。お詫びというわけではないが、この町で何かあれば、可能な限り協力しよう」


「あぁ、それじゃ」


そう言って俺達は歩きだそうとした。


「あ、ちょっと待ってくれ」


「ん?なんだ?」


カサンドラは両手を広げ、微笑んだ。


「ようこそ、エリーデルの町へ。私達はあなたを歓迎する」








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