刈り取られた子供たち
死神教員の数々の記録にお付き合いいただき、誠にありがとうございます。
お心当たりのある死神教員の記録はございましたでしょうか。
さて、死神教員に心を刈り取られた子供たちはその後どうなってしまったのか・・・・・。
死神教員の魔の手から抜け出せず、今もなお苦しみ続けている子供たちには、残念ながら物語のような救世主は現れず、上げた悲鳴は全て死神教育委員会によって刈り取られ続けております。
その一方で、思い切って死神教員の元を離れ、新たな学校生活をスタートさせた子供たちもいました。
彼らは自分を取り戻し、元気に生活を送っているようです。
死神教員によって切り裂かれ刈り取られた心は、新しく出会うことのできた教師たちの手で、確かに癒され、新しい芽を息吹くことができたのです。
教員による傷は、やはり教師の手によって癒されることが、なによりの治療になるのでしょう。
子供たちや保護者に慕われる教師たち。
お互いを思いやる気持ちは連鎖を呼び、子供だけでなく教師たちにとっても、学校は大切な場所として変わっていきます。
そんな学校の校庭は、毎日子供たちと教師たちの笑い声であふれています。
このようにして育まれてきた小さな学校のひとつに、隠れ家のような小学校があります。
暑い夏のこの学校ではビーチボールやシャチの浮き輪そして、水鉄砲がプールで大活躍をし、寒い冬には子供も教師も一緒になってたき火を囲い、秋に収穫したサツマイモをホクホクの焼き芋にして美味しく頬張る・・・職員室前の池では校長先生を筆頭に、子供たちが釣り糸をたらしてザリガニ釣りを楽しんでいました。
噂を耳にした市外の児童までもが、学校の転入を望むようになり、小さな学校は少子化のこのご時世であるにも関わらず、徐々に人数を増やし始めました。
学校生活を送るうえで心に傷を負い、教育委員会の紹介で転校してきた子供たちにも少しずつ笑顔が戻り始め、穏やかな時間が流れます。
学校の評判は広がり、転入や入学を希望する児童からの問い合わせが増えた時、突然教育委員会の役員が入れ替わりました。
入れ替わった新たな役員たち・・・・『死神教育委員会』誕生の瞬間でした。
小さな学校は、この『死神教育委員会』誕生の二年後に突然統廃合の通告を受けました。
あなたのそばに、死神教員のあらんことを心よりお祈り申し上げます。
最後までお読み頂き、誠にありがとうございます。
お読み下さった方の心に少しでも響く何かがあれば幸いです。




