挨拶の指導
新入生に挨拶指導をした死神教員の記録です。
小学校に入学して間もないある日、突然一人の子どもが挨拶をしなくなりました。
それまで誰にでも元気に挨拶をしていた子が、親にも近所の方や見守りボランティアの方にも、そして教職員にも一切挨拶をせずにオドオドしながら素通りしていきます。
そんな子どもの突然の変化に戸惑う母親の元に、担任から一本の電話がかかってきました。
「お母さん、今日はお子さんの挨拶について注意していただきたいことがあるので電話しました。
ご存じないかもしれませんが、普通の子どもは大人に・・・特に地位や名誉ある大人に対しては萎縮するものです。
それなのにお宅のお子さんは私ばかりか、校長先生にまで『おはようございます』なんて自然に挨拶していますよ。これは異常です。
私から『大人の前では目を合わせず、オドオドするものだ』と、かなりきつく叱っているのですが強情でなかなか言うことを聞き入れません。
ご家庭でもきちんと厳しく指導して下さい。」
困惑した母親は、翌日校長に面談を求めました。母親から話を聞いて同じように困惑し驚いた校長が、担任に改善を促しました。
担任は、「ただの児童が校長先生と日常会話をするなんてことを許すんですか。異常ですよ。」と逆上し、状況はさらに悪化。校長の目を盗んでは母親に精神病院への通院や特別支援学校への転校を勧めるようになったため、この子はついに転校してしまいました。
数年経った現在もまだ、この子は以前のように挨拶をすることが出来ずにいるそうです。
今日もまた、元気よく挨拶する子供の声を刈り取るべく、死神教員の鎌が狙いを定めていることでしょう。
『挨拶の言葉を刈り取る死神教員』いかがでしたでしょうか。




