表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ヴィランが戦隊ヒーローに潜入してみた  作者: 夏川冬道
ブシドージャーキャンプ編
7/38

深夜は妖魔の時間

 草木が眠る丑三つ時。ブシドージャーがにぎやかに過ごしたキャンプ場も深夜は静かになっていた。しかしそこにざわざわと不審な影がいた。

「ここが……ブシドージャーが滞在しているコテージか」

 その妖魔の名前は骸骨武者。大禍社に所属する妖魔で上里春風の先輩だ。見た目は大体戦国甲冑を着たスケルトンといういかつい姿をしていた。今日は春風に呼ばれてブシドージャーにちょっかいをかけに来たのだ。

 骸骨武者は懐からスマホを取り出し上里春風にラインを送った。春風にコテージ前に来たことを知らせるためだ。すぐに春風から連絡がきた。準備はOKということらしい。

「深夜は妖魔の時間だ……派手に始めるとするか」

 そう言うと骸骨武者は視線で合図した。すると大筒を抱えた大禍社のクローン妖魔足軽が出てきた!

「行くぞ! 一斉発射!」


KABOON! 大筒からものすごい轟音が鳴り響いた!


◆◆◆◆◆


 コテージの中は大混乱に陥っていた! 突如、コテージの外で轟音が鳴り響いたからである!

「一体何が起きたの!」

 思わずベッドから飛び降りる琴城緋月は慌ててコテージのリビングへ飛び出した!

 遅れて続々とブシドージャーのメンバーがコテージのリビングに集まってきた! みんな突然の轟音に頭が混乱している!

「みんな落ち着いて、ここはブシドージャーを代表して僕がコテージの外を見てくる」

 緋月はとりあえずメンバーを落ち着かせつつ、コテージの外を哨戒しようとする。

「……待って。私もついていくよ。ひーちゃんが一人でパトロールするのは心配だよ」

 柚は慌てて緋月を同行しようとした。

「柚はコテージで待機していて……何か起きたら連絡するから心配しないで」

 だが緋月は柚の提案を却下した。柚のことが心配だからだ!

「緋月くん……僕は柚さんと提案に賛成です。二人組で高度したほうが安全にパトロールできると思います」

 そこに助け舟を出したのは涼太だった。穏やかな口調で緋月にアドバイスした。

「涼太さんがそこまで言うなら、そうしたほうが確実かもしれない……柚、一緒に行こう」

「うん!」

 こう言って緋月と柚はコテージの外に駆けていった!


◆◆◆◆◆


 ここで時間が事件が起きる数時間前にさかのぼる。 涼太と春風はコテージのベランダで密会していた!

「なるほどそういうことでしたか……緋月くんが柚さんの思うあまりに無茶をするから少しお灸をすえるために大禍社に所属する妖魔をけしかけたと」

「その通りです……葉月さん、わたしはヴィランなので軽率に強引な方法で琴城さんと水無瀬さんの愛を再確認させる悪行をなしました。どうか煮るなり焼くなりしてください」

 涼太はあまり表情は変わらず、春風は恐縮しきりだった。

「フフッ……別に取って食ったりはしませんよ。しかし、緋月くんと柚さんの関係については僕も心配していたところなので、僕も微力ながらお手伝いしましょう」

 その言葉を聞いた春風は驚いた。

「えっ、そんなことしてもいいんですか!?」

 驚く春風の顔を見ながら涼太は静かにほほ笑んだ。

「上里さんは僕の母親に近づくために重要なパートナーみたいなものですから。少しは恩を売らないといけません」

「それはまだ考えさせてほしいです……」

 春風はそこまで言うとその先の言葉を紡ぐのをためらった。

「?」

「……でも、葉月さんの作ったバターチキンカレーはとってもおいしかったです」

 春風はもじもじとしながら涼太にバターチキンカレーの感想を述べた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ