二日酔い
「……き……はる」
「んん……」
頭がガンガンと割れそうに痛む。
頼むから、大きな声を出さないで欲しい。
「ちょっと春樹!起きなさい!」
「なぁに、みっちゃん……うちは不定休だよ」
「そうじゃなくて!あんた昨日お見合い行ったはずでしょ?」
これはどういう事よ!
とぎゃんぎゃん喚くみっちゃんの指先を辿って隣を見れば、裸の男が同じ布団に寝ていた。
それも、えらく美人な。
「な……和泉⁉︎」
「あんたもこっち側だったのねぇ。気づかなかったわ」
「いや違うから。偏見は無いけど違うから」
しみじみ零すみっちゃんは放っておいて和泉を起こしにかかる。
夕べはあれから飲みに行って、まだ飲み足りないって和泉が言うから家まで連れて来て、一張羅を汚したらみっちゃんにぶん殴られるから脱いで……ああ、きっとそのまま……。
「誤解だ。誤解なんだよみっちゃん」
「何が誤解なんだいハニー」
「おい、悪ふざけはよせよ和泉」
「あんた達、ずいぶん仲良さ……あら?」
みっちゃんが訝しげに和泉を凝視して居る。
「あんた、春樹のお見合い相手の美人じゃないの!」
「そうで〜す!俺達お見合い成立したから、これからここで同棲するぜ。よろしくな」
「……はぁ?」
ちょっと待て。同棲、だ?
「あらまぁ。春樹、美人のお嫁さん?見つかってよかったじゃない……旦那さんかしら?」
「違う違う、ちょっと待て、え」
「昨日あんなに帰らないでって泣いてたじゃねぇかハニー」
「きゃー!お赤飯炊いて来るわ」
こうして、俺の許可も無しに和泉はあねもねの二階に住み着いてしまった。




