↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
元・覇王の最強魔王、少女に転生したら「普通の人生」を送りたかった。⸻なのに勇者も王女も魔族も私を放っておいてくれない  作者: KiedeJWL


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

7/7

第六話 舞踏会の紹介、そして牽制し合う二人

時間かかり申し訳なく思います。頑張りますので、よろしくお願いします

学園創立祭の夜、恒例の舞踏会が開かれることになった。


「リゼル、私のパートナーとして出てくれるかしら」


フィオナからの誘いに、リゼルが返事をする前に、横から割り込む声があった。


「待て、王女殿下。俺が先に頼むつもりだった」


カインだった。計測石の一件以来、彼はリゼルへの態度を一変させていた。かつての挑発的な態度は鳴りを潜め、代わりに、真っ直ぐな尊敬と――本人も自覚していないであろう、淡い好意が見え隠れするようになっていた。


「あら、カイン。あなたも懲りないわね」


「殿下こそ、王族が一介の特待生にべったりというのは外聞が悪いのでは?」


「あら失礼ね、私は好きな子と一緒にいたいだけよ」


二人の間に、バチバチと火花が散っているのが見える。リゼルは、その間に挟まれて、ただただ困惑していた。


(なぜ、こうも取り合いになる)


前世では、玉座の間近くに寄ることさえ皆が恐れていたというのに。今世では、逆の意味で人が寄ってくる。


「二人とも、私はどちらか一方のパートナーになるつもりはない」


リゼルがそう言うと、カインとフィオナは同時にこちらを見た。


「では、どうするというの?」


「両方に付き合ってやる。それでよかろう」


「ふふっ、意外と欲張りね、リゼルは」


フィオナが楽しそうに笑い、カインは頬を赤らめながら、それでも満更でもなさそうに頷いた。


「……悪くない、条件だな」


その日の夜、舞踏会の広間で、リゼルは両脇にフィオナとカインを従え、注目の的となっていた。


「あの子、王女殿下と首席候補の両方に気に入られてるって……」

「一体何者なの、あの転入生……」


囁かれる噂を余所に、リゼルはひとまず胸を撫で下ろしていた。


(争いにならなかっただけ、良しとするか)


だが、この夜の一幕が、王城内外にさらなる噂を呼び、やがてリゼルの正体に迫る者が現れることになるとは、この時のリゼルはまだ知る由もなかった。


窓の外、遠く霞む深淵の狭間の方角で、かすかに黒い靄が揺らめいていたことにも――。

楽しんで読んでいただけたら幸いです

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。