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――ええっ?
じいちゃんの家の近くには川はない。
洞窟もそんなに歩いてない。
するとこの川は、いったいなんなのだ。
その幅は二十メートルくらいだろうか。
見ていると、川面に魚の影が見えた。
――やったあ。
僕は釣りが好きなのだが、じいちゃんの家の近くには池も川もない。
もちろん海も。
しかしここなら釣りができる。
釣り道具なら、釣る場所がないにもかかわらず、念のために持ってきていた。
早速取りに帰る。
釣り道具に疑似餌。
これで釣りができるのだ。
早速始める。
するとすぐに魚が釣れた。
どうやら岩魚のようなのだが、普段海釣りしかしない僕は、川魚には詳しくない。
それに海釣り用の疑似餌で、岩魚がつれるものなのだろうか。
ただ現実に、一匹の魚が釣れたのだ。
持って帰るわけにはいかないのでリバースしようとして気づいた。
魚が死んでいるのだ。
――ええっ、なんで。
いま釣れたばかりだ。
いくらなんでも早すぎる。
「おい、坊主」
突然に声がした。
見れば痩せて背の高い初老の男が立っていた。
さっきはなかったはずの小舟の前に。
服装は時代劇で庶民が切るような着物だ。




