表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
他に寵愛のいる旦那様との結婚生活が終わる。もし、次があるのなら緩やかに、優しい人と恋がしたい。  作者: にのまえ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

63/99

六十二 知らないうちに排除された男

"許さないリイーヤ"お前のせいで僕は全てを失った。元旦那のコールはリイーヤを探している。公爵家を見張り、リルガルドを隈なく探したが見つからなかった。


 いろんな街と村を探して隣国ガレーン国までやってきた。この国に親戚のいないリイーヤは、もしかして何処かの貴族の屋敷に逃げ込んでいるとふみ。中央区で貴族達に聞いて回っていた、しかし、一人の騎士に不審に思われ職質されて逃げた。


(クソッ! いま、中央区に行くと騎士に追われる)


 コールは北区の格安宿に泊まりながら、元嫁リイーヤを探していた。こんな亜人ばかりの場所に、いないと思っていたが、その北区でリイーヤを見つけた。


 ミリア亭という定食屋で働いていた。


(いまに見ていろ!!)


 

 早朝、五時。


「リイーヤ待っていろよ。いまからお前を押し倒して、ヒィヒィ言わせて、お前の心をギタギタにしてやる!」


 二年前には興味がなく奪わずにいたが、あのときリイーヤを食っていればよかった。そしたらお前は出ていかずにすんだのだ。


「そこのお前、リーヤの家の前で何をしている?」


 北門の警備が終わり、宿舎に帰る途中のナサ。

 コールは手を胸に当てて、


「騎士様、ここに僕がずっと探していた婚約者がいるんです、ようやく見つけて会いにきました」

  

 三番隊からリーヤを探す男がいると聞いていた、ナサは警備の仕事が終わるとみんなとは宿舎に戻らず、リーヤの家周辺を見回り帰っていた。


「ハァ、リーヤの婚約者? それはオレのことだが……まさかお前、二年前にリーヤに離縁された男か? シッシシ、オレはリーヤを傷付けて泣かした、お前が大嫌いだが感謝もしてる、リーヤの初めてを奪わずにいてくれて……」


「へっ? 何を言うんですか? リイーヤは僕の婚約者ですよ」


「違うな、リーヤはオレの婚約者で、もうすぐオレの嫁になる」


 その言葉にコールは巣に戻り叫ぶ。


「リイーヤは亜人の、お前なんかの嫁になんてなるか!」


「亜人ね。お前はオレを怒らせたいのか? ……いますぐガレーン国からいなくなるんなら、騎士団に突き出すのはやめてやってもいい……それとも、オレに渾身の力を込めて一発殴られるか? どうする?」


 ナサは一瞬だけ、半獣の姿から戻る。

 コールはその姿を見て、


「ヒィーーー!! すみませんでした、何もしないで帰ります、殺さないで……」


 ナサに凄まれて腰を抜かし、地べたを這って逃げていった。


「ケッ、腰抜け野郎が! オレのリーヤに二度と手を出すな!」


(アイツが三番隊が言っていた、リーヤを探している男で、リーヤの元旦那か……体付きも、顔もオレのが上だなシッシシ、なによりリーヤを愛する気持ちが根本からちがう)


 でも、早く見つかってよかった。

 いくらリーヤが剣に長けていても、男の力には勝てない。


 さてと、変な奴は追っ払ったし宿舎に帰るかな。


 帰ろうとした背後でガチャッと扉が開く音がした。

 振り向くと、そこには起きたばかりなのか寝癖が付いた、リーヤが手に箒とちりとりを持って家から出てくる姿が見えた。


 彼女はナサを見つけて驚いたあと、ふんにゃり笑った。


「あれ、ナサだ? おはよう」

「よっ、おはよう。いまから掃除?」


「うん、共同ゴミ捨て場の掃除当番なのって、あ、……すぐそこだから、寝癖をナサに見られちゃった」


 へへっ、と笑い、髪を指で直すリーヤは可愛い。


「シッシシ、寝癖も可愛いから気にすんなって、オレも掃除を手伝う」


「え、宿舎に帰って、寝なくていいの?」

「ああ、コレが終わったらな」


 二人でゴミ捨て場を掃除して、朝食を食べて『リーヤにいってらっしゃい』と見送られる。


 ナサは宿舎に戻りながら、


「早く、リーヤと結婚したい」


 と、思い。


 ナサを見送ったリーヤは、


「なんだか、ナサの奥さんになったみたい……あなた、いってらっしゃい……なんて」


 と、頬を赤らめたのをナサは知らない。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ