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なんでも食べちゃう悪役令嬢  作者: あかさたなっちゃん


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10/31

ノートに書くのは

土日は2話分掲載予定です。

平日はまた1回になっちゃう…かも?

『 私の幸せリスト 』


 ノートの表紙に題名を書き、さっきから「ウ~ン。ウ~ン。。」と頭をフル回転させながら、アーモンドチョコレートをパクリ。

 ウ~ン。…パクリ。ウ~ン。…パクリ……と繰り返していた。


 自分を幸せするために…って、いざ考えると意外と難しいものね〜。


今日は学園が休みなので、自分の部屋の机にノートを広げ、朝から考えてるのだけど、まだ1行も埋まっていない。


 そういえば、10歳にローア殿下と婚約してから、王子妃になる為に殆どの時間は教育にあてられた。マナーや作法、ダンスに国の歴史や経済など……全然子供らしく遊ぶってことをしてこなかった。なんとも淋しい幼少時代だろう。なので同年代の仲が良い友人は出来なかった。


 今こんなに時間があるのは、ローア殿下が学園に入るときに『18歳の成人になったら、もう自由な時間はなくなるだろ?だから学生時代を満喫する為に公務は学園に通う間は控えよう』って話があったからだ。

 結局、ローア殿下の自由時間は、アミーリア嬢と過ごして、私はほったらかしだったけどね。


 わぁ〜。いま改めて思うと、私の今までって自分のための時間なんて、ほぼ皆無だったんだわ。

 折角いま自由な時間をなのだから、私のために私の自由時間を使いたいと思う。


 そういえば、前回2人に暴言を吐かれてから数日たつが、あれからあの2人とは学園で遭遇していない。まぁ〜遭遇しても、もう声なんて掛けないって決めたんだけどね。

 婚約解消するって決めてから、ローア殿下に対して何も思うことはない。むしろ私の知らないところで、どうぞお幸せに。っと思うくらいには。

 夢から覚めたように、私の心も目が覚めたわ。


 私は、私のことを蔑ろにする人に、私の心も時間も使いたくない。

 私自身を大切にするって決めたのだ。

 なので!まずこのノートをって思ったんだけど


 ウ~ン。…パク。ウ~ン。…パク……。幸せになること何かあるかしら??

 あら?アーモンドが終わってしまったわ。

 

 ちょうど気分転換の休憩のために、お茶を淹れてくれているナタリーに参考に聞いてみようかしら。


「ねぇ。ナタリー。ちょっと質問なのだけど、貴方が幸せだと感じるのは何?」


「私の幸せですか?………そうですね〜。家族と過ごす時間ですかね。」


「そっか。。長女のアメリはもう5歳になるのだったかしら。子供は可愛いものね。」


「はい。この前なんか、おままごとをしている口調が私そっくりで笑っちゃいました。それがまた可愛いくて。」


「それは愛らしいわね…」


 ほぉ。っと息をついた。ナタリーの真似をする5歳の彼女の姿は想像しただけで、胸がホッコリする。

 確かに家族って大切で幸せよね。私もお父様もお母様も弟もみんな大好きだし、一緒にいると幸せだわ。


 ん〜〜。でも、ノートに書きたい内容と少し違う気がするのよね。


「他に幸せになれるの、家族以外だと何がある?

「あとは……寝る前にアロマを焚くことですかね。頑張った自分にご褒美タイムで、その日の気分で変えてます。」


「自分にご褒美………っいいわねっそれ!ナタリーありがとう!!ご褒美って自分を幸せにする為にする行為よね。」


 そうよ。色々と難しく考えてたけど、自分を喜ばせるご褒美って、幸せになるってことよね。


 私はご褒美に……美味しいものが食べたい。


 好きなものを食べると、幸せ〜って思えて、嫌なことも忘れちゃうもの。


 そういえば、マルコニ洋菓子店にも最近は顔を出していなかったわ。ジョージ様ともあれ日以来会っていない……ワンピースを思い出し、そっとクローゼットに目をやる。


 ワンピースのお礼もまだだったわね。まだお店にいるかしら?チラリと時計をみる。ちょうど開店の午前10時にもう少しでなるところだ。急げば少し会えるかしら……?ギリギリ帰る時間に間に合うかも…。


「ナタリー。これから出かけたいのだけど、準備お願いできるかしら?」

「かしこまりました。どちらに?」


「マルコニ洋菓子店よ。」


 ナタリーが意味深気に微笑み、「それは腕の見せどころですわ。」と張り切りだして、忙しそうに他の侍女達と準備を始めた。

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