◯10ー7 ギャングのボスとご対面!まさかの来客の正体!?
ギャングのボス、そして来客とご対面です!
「ま、まだ着かないんですか?」
「もうちょっとで着くよ!ミナトくん、頑張って!」
(何でこうもボスの部屋まで遠いんだ………守るためなら確かにいいかもしれないが………)
俺たちは1分くらい、アジトの奥へと歩き続けていた。
「ほら、着いたよ~!ここがボスの部屋!」
「こ、ここが……………………」
アジトのかなり奥にあったボスの部屋に、俺たちはついに到着した。
(な、なんかすごい重圧感だな………さすがボスと言うべきか…………!)
「じゃあ早速、ボスにカチコミ行くよ~!」
「はい!行きましょう!」
バゴン────────────
「来客中お邪魔しま~す!ボスに会いにきました~!!」
アシュアさんが勢いよく扉を押し開け、部屋の中へと入る。
「ん……………………?」
「な、何だ……………!?ってお前は!」
部屋の中ではギャングのボスとその来客の男が椅子に座って、向かい合って話をしていた。
「久しぶりだね~!相変わらず悪どいことしちゃってさ!」
やはりアシュアさんはここのボスと関わりがあるようだ。
その時───────────
「………………誰かと思ったら、アシュアじゃないか!」
来客の男が口を開く。
「…………………え」
その来客の男の顔を見た瞬間、アシュアさんの表情が消える。
「知り合いなんですか?あの人と」
「ま、まあそんなところ!」
(アシュアさんと知り合いなのか、あの男。確かに何か異質なモノを感じる気もするぞ…………!)
「アシュア、話は後でいい。さっさと目的を果たせ!」
「そ、そうだね…………ってことで……………!」
アシュアさんは身体の方向をボスの方に向ける。
「も、目的は何だ!?」
「ここら辺であんたらが売り捌いてる“ブツ”、どうにかして!住んでる人が困ってるんだよ!」
アシュアさんはボスに向かって指をピンと立てながら言う。
「何だ……………アシュアと俺は同じ目的だったのか!」
「へぇ、そうだったんだ………………奇遇だね!奇遇でありたくなかったけど!」
「そんな悲しい事言わないでくれよ」
どうやら来客の男も、ブツの流通を防ぐために来たらしい。
「それで、ブツの流通やめてくれるの?くれないの?」
「ぶ、ブツの流通をやめたら………ウチの収入が…………………」
「そっか~、なら力づくでやめさせるしかないね~!」
アシュアさんがボスに拳を振り上げる。
「ちょ、ちょっと待って!待ってくれ、いや待ってください!やめます、やめますから!どうか殺すのだけはご勘弁を………!」
ボスが命乞いを始める。ギャングのボスとは思えない、何とも秀逸な姿だ。
「やめてくれるの!?やった!じゃあ殺さないであげる~!もう悪いことしないでね!」
「は、はい!精進します……………………!」
ということで、俺たちはブツの流通を止めることできたのだった。
「さ~て、じゃあ店主さんに報告に行くか~!」
「そうですね!」
俺たちがアジトを出て店主さんに報告に行こうとした時………………
「おいアシュア、俺のこと忘れてるだろ」
後ろから呆れたように声がかかる。
「あ………………思いっきり忘れてた!」
俺たちが振り向くと、来客の男がそこに立っていた。
「おいおい…………久しぶりに会ったが変わってないな、アシュア」
「そういうおにぃも、あんまり変わってないね!でもちょっと雰囲気暗くなった?」
「それ言うのは余計なお世話だろ!」
二人は楽しそうに会話を広げていく。
(やべぇ、全然会話に入って行けねぇ………………)
「あの!もしかして………………?」
俺はどうにかして会話に入ろうと、質問をしてみる。
「あ~そうそう!この人、私のおにぃ!」
「はじめまして。アシュアの兄の“リアド”だ。いつも妹が世話になってる」
「いやいや、こちらこそ色々とお世話になってます!」
俺とリアドさんは軽く自己紹介をする。
「こいつといるのは大変だろう?うるさい、うざい、うっとうしいの3点セットだからな」
「ちょっとおにぃ!何それ!というか、うざいとうっとうしいは同じ意味でしょ!」
その言葉聞いたアシュアさんが、リアドさんに文句を言う。
「意味とかどうでもいいだろ。と言うか俺は事実しか言ってないぞ?あのリルアっていうお前と仲良くしてる子の監修付きだからな」
「り、リルアまでそんなことを…………………み、ミナトくんはそんなこと思ってないよね?」
「俺は思ってないですよ!アシュアさんといるの楽しいですし!」
「よ、良かった~!ミナトくんにそう言ってもらえるだけで一安心だよ~!」
アシュアさんがほっと息を撫で下ろす。
「良かったなアシュア、いい子と仲良くなれて」
「人との繋がりだけはまだちゃんと良好だから!そこだけは自慢できる!」
「それを聞いて俺は安心したよ。じゃあまたな、アシュア」
「じゃあね、おにぃ!」
「たまには家帰ってこいよ。父さんや母さんだってアシュアと会いたがってるからな」
「はいは~い、気が向いたらね~!」
アシュアさんがそういうと、リアドさんは軽く手を振って帰って行った。
「あの、気になったんですけど………リアドさんもアシュアさんみたいに強いんですか?」
「う~ん、おにぃはね…………………強いよ!私よりは弱いけどね!」
「そりゃアシュアさんと比べちゃったら弱いに決まってますよ!アシュアさんより強い人の方が少ないんですから!」
「まあそうだね~!私強いもん!」
アシュアさんが胸を張ってドヤ顔をする。
(やっぱり家系って重要なんだな…………アシュアさんの家族は多分みんな強いんだろうな)
『俺もなんかそういう強い家系に生まれたかった』なんて事を思ってしまいそうだった。
でも俺は現実からこの世界に来た人間…………………それは不可能だった。
(なんか現実のことが気になってきたな………今どうなってるんだろ?)
「ほらミナトくん!店主さんのところ行くよ!」
俺がそんな事を考えていると、アシュアさんが俺に話しかけてくる。
「は、はい!行きましょう!店主さんも待ってるでしょうし!」
「いい報告ができるね~!またスープタダで食べさせてくれたりして!」
「そうだといいですね!今度は何食べようかなぁ………………」
俺たちはそんな会話をしながら、店主さんの元へと向かうのだった………………
アシュアさんの兄、登場!またいつか出てくるよ!次回は店主さんに成果報告!その後は…………お楽しみに!
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