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前世の記憶を取り戻した元クズ令嬢は毎日が楽しくてたまりません  作者: Karamimi


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第95話:やっと理解できたのですね

 私たちの背後から、男性の声が聞こえたのだ。


「父上、どうしてこちらにいらっしゃるのですか?」


 父上?


 皆が一斉に後ろを振り向いた。するとそこには、我が国の陛下と一緒に、見た事のない男性が立っていたのだ。


「アラン、アイリ、お前たちは他国でなんて事をしているのだ!まさかこんな事になっていただなんて…ファラオ殿下、それからリレイスト公爵家の皆様、本当にご迷惑をおかけして、申し訳ございませんでした。


 まさか他国の王太子殿下を侮辱するだけでなく、公爵家の方たちに大けがを負わせてしまうだなんて。リレイスト公爵令息殿に至っては、まだ怪我が治っていらっしゃらないのですね。なんて痛々しいお姿」


 お兄様の右足に巻かれた分厚い包帯を見て、申し訳なさそうにしているアラバシア王国の国王陛下。ちなみにお兄様は、今日も車いすだ。


「アラン、アイリ、2人の悪事は、昨日全てソフリス王国の国王陛下とリレイスト公爵殿から全て聞いた。証拠となる書類や映像も全て見させてもらった。まさかお前たちが、犯罪に手を染めていただなんて…


 これもすべて、育て方を間違えた私の責任です。本当に申し訳ございませんでした」


 深々と頭を下げる国王陛下。


「どうして父上が謝るのですか。私達は…」


「いい加減にしなさい!私は確かにお前たちに、心から愛せる人を見つけろと言った。だがな、人様の恋人を奪えとも、犯罪に手を染めろとも言っていないぞ!そもそも私も妻も、常々言ってきたはずだ。


 上に立つものは、相手の気持ちを思いやり、行動しろと!まさか執事にまで犯罪に手を染めさせるだなんて…


 アラン、国に戻ったら王太子の座をはく奪する。お前のような人間が、国王になれるわけがないだろう。それからアイリ、お前も今までの様に自由にはさせない!2人とも王族所有の僻地で反省してもらう。


 もちろん屋敷から勝手に出る事も許さない」


「どうして私が、王太子の座を奪われないといけないのですか。それに僻地に行けだなんて、酷すぎます」


「お兄様の言う通りですわ。そんな田舎で生活しろだなんて。そのうえ、屋敷から出るなですって!それでは幽閉と一緒ではありませんか」


「そうだな、事実上の幽閉だ。だが、お前たちはそれだけの事をしたんだ。大国ソフリス王国の王太子殿下を侮辱し、リレイスト公爵令息と令嬢に大けがを負わせたのだぞ。


 それがどれほど恐ろしい事か。最悪戦争になっても、おかしくはないのだぞ。ソフリス王国の国王陛下、王太子殿下、リレイスト公爵殿、令息殿、令嬢殿、どうか…どうかご慈悲を頂けないでしょうか?


 慰謝料は出来る限りお支払いいたします。我が国にある資源も、無償で提供いたします。ですので、どうかお願いします」


 必死に頭を下げる、アラバシア王国の国王陛下。よく考えてみれば、アラバシア王国はかなりの小国。それに対し、我がソフリス王国はかなりの大国。我が国が本気を出せば、アラバシア王国を制圧する事くらい、容易な事だ。


 もちろん平和主義の陛下やファラオ様が、そんな事をする訳がないが。


 ただ、現実を目の当たりにしたアラン殿下とアイリ殿下。自分たちがどれほど大変な事をしでかしたのか、やっと理解できたようで


「ファラオ殿下、ソリティオ殿、ソフィーナ嬢、本当に申し訳ございませんでした。どうか…どうか国を潰さないで下さい」


「本当にごめんなさい。ソフィーナ様があまりにもお優しいから、完全に勘違いしておりました。どうかお許しください」


 アラン殿下とアイリ殿下が、必死に謝罪してきたのだ。


 やっと自分たちが何をしたのか、理解できたのかしら?それとも、国が亡びるのを恐れて謝罪しているのかしら。

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