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前世の記憶を取り戻した元クズ令嬢は毎日が楽しくてたまりません  作者: Karamimi


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第59話:喜んで貰えてよかったです

「嫌いになるだなんて、そんな事は決してありませんわ。ファラオ様はいつも私に、良くしてくださっているでしょう。今度のソラ様とルドルフ様の婚約披露パーティの時のドレスも、準備してくださるとの事ですし。


 それで私、何かお礼がしたくて。兄に頼んで、お買い物に付き合ってもらったのです」


「そうだったのだね。そうとは知らずに、押しかけて来てごめんね」


 そうだわ!ブローチ。


 近くにいた使用人に、届いているはずのブローチを持ってきてもらう様に頼んだ。


「お嬢様、お待たせいたしました。こちらでよろしいですか?」


「ありがとう。よかった、届いていたのね。ファラオ様、よろしければ受け取ってください」


 中を確認してから渡したかったが、致し方ない。綺麗にラッピングされているブローチを、ファラオ様に渡した。


「これを僕にかい?嬉しいな、開けてもいいかい?」


「ええ、もちろんですわ」


 ファラオ様が、ゆっくりとラッピングをはがしていく。


「これはブローチかい?」


「はい、そうですわ。今日兄と一緒に作りましたの。と言っても、宝石を選んではめ込み、絵を描いただけですけれど。ファラオ様を思って作りました」


 綺麗に仕上げてもらった様で、立派なブローチになっていた。ただ、やはり獅子の絵はあまり上手ではないが、それは仕方がない。


「この宝石、僕とソフィーナの瞳の色が交互についているね。それに真ん中に描かれているのは、獅子かい?僕が好きだと言っていたのを、覚えていてくれていたのだね。こんなにも素敵なブローチを、僕がもらってもいいのかい?」


「ええ、もちろんですわ」


「嬉しいな、まさか僕の為に、ソフィーナがこんなに立派なブローチを作ってくれるだなんて。このブローチは、僕の宝物にするよ。ソフィーナ、本当にありがとう」


 嬉しそうに、胸元にブローチを付けてくれたファラオ様。よく似合っている。


「こんなに素敵なプレゼントをもらったのだ。何かお礼をしないと。何がいいかい?何でも好きな物を、リクエストしてくれ」


「何をおっしゃっているのですか?私はたくさんのものを、ファラオ様から頂いているのです。これはそのお礼ですわ。お礼にお礼をしたら、おかしな事になるでしょう」


「だが、こんなにも素敵なプレゼントをしてくれたんだから、何かしないと僕の気がおさまらないよ」


「もう、ファラオ様ったら」


 必死に訴えかけてくるファラオ様を見たら、なんだか笑いがこみ上げてきた。


 今日はとても楽しかったけれど、私はやはり、ファラオ様と一緒にいる方がずっとずっと楽しい。私はきっと、ファラオ様の事が好きなのだろう。


「ファラオ様、お腹が空いていませんか?せっかくですから今日は、我が家で晩御飯を食べて行ってください」


「いいのかい?それじゃあお言葉に甘えて、夕食を頂いていくよ。まさかソフィーナと一緒に、夕食が食べられるだなんて嬉しいな」


 早速ファラオ様も一緒に食堂に行き、食事をする。今日も私の隣をしっかりキープしているファラオ様に、お父様もお母様もお兄様も苦笑いだ。


 食後


「ファラオ様、まだお時間は大丈夫ですか?」


「ああ、もちろんだよ。今日はソフィーナとずっと離れていたから、できる事ならもう少しソフィーナと一緒にいたいな」


「それでしたら、公爵家の中庭を散歩しませんか?王宮の中庭を参考に、我が家も中庭をライトアップしましたの。とても綺麗なのですよ」


 王宮の中庭があまりにも綺麗だったため、我が家の中庭もライトアップをしたのだ。せっかくだから、ファラオ様と一緒に見たいと思ったのだ。


「それはぜひ見たいな。それじゃあ、行こうか」


 ファラオ様と手を繋ぎ、中庭へと向かった。

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