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前世の記憶を取り戻した元クズ令嬢は毎日が楽しくてたまりません  作者: Karamimi


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第24話:初めての街

「アレック様、今日はお誘いいただき、ありがとうございます。私は本屋というところに行くのは初めてなので、とても楽しみですわ」


「俺の方こそ、来てくれてありがとう。俺もあまり街に出たことがなくてね。今日行く本屋も、初めてなんだ」


「まあ、そうなのですね。それではお互い、目いっぱい楽しみましょう」


 ふと窓の外を見た。そこには、色々なお店が立ち並んでいた。前世では元気になったら、ウィンドーショッピングをいつか楽しみたいと思っていたのだ。まさか来世でその夢が叶うだなんて。


 あそこはきっと、平民たちが買い物をする通りね。あちこちに露店の様なものも出ており、沢山の平民たちでにぎわっている。平民たちはあんな風に買い物をするのか。普段平民とは触れ合う事がない。なぜなら我が国では、平民と貴族は住みわけを行っているからだ。


 もちろん街での買い物も、平民たちと貴族たちではエリアがきっちりと分けられているのだ。


 しばらく進むと、今度は貴族たちの買い物エリアへとやって来た。さっきの平民エリアとは違い、貴族エリアは建物ひとつひとつが大きく、馬車を停められるスペースもしっかりある。


「さっきから目を輝かせて窓の外を見ているけれど、景色を見るのが好きなのかい?」


「はい、私は今まであまり街には出たことがなかったので、とても新鮮で。さっきの平民たちが買い物するエリアも見ましたが、とても賑わっておりましたね。私たちは普段平民と触れ合う事がないので、こんな風に彼らの生活風景が見られたことが、なんだか嬉しくて」


「まさか君が、平民たちの暮らしに興味を持つだなんて。意外な一面がまた見られたよ」


「そうですね。自分でもびっくりです。ですが今は、何でも知りたい、何でも試してみたいという好奇心がとても強くて。毎日色々な事の発見の連続で、楽しくて仕方がないのです」


「そうか、それで君はいつもニコニコとしているのだね。ソフィーナ嬢を見ていると、俺もなんだか笑顔になれるよ。君といると、幸せな気持ちになる」


「ありがとうございます。そう言って頂けると、嬉しいですわ」


 私といると幸せな気持ちになれるだなんて、アレック様ったら、お世辞がうまいわね。


「ソフィーナ嬢は少し鈍いところがあるようだね…やっぱりストレートに気持ちを伝えないといけないか…」


「アレック様、何かおっしゃいましたか?」


「いいや、何でもない。本屋に着いた様だ。早速行ってみよう」


 気が付くと目の前には、立派な建物が立っていた。早速アレック様と2人で本屋に入っていく。すると


「いらっしゃいませ。お待ちしておりました、アレック様、ソフィーナ様。どうぞこちらへ」


 スーツを着た男性が、私たちのところにやって来たのだ。私の名前も知っている様だ。もしかしたら、アレック様が事前に話しておいてくれたのかもしれない。


「ありがとう。でもせっかくだから、一通り店内に見させてもらうよ。ソフィーナ嬢、行こうか」


「はい。それにしても、本がたくさんあるのですね。公爵家にも図書館棟がございますが、規模が全然違いますわ」


「ここはこの国で一番大きな本屋だからね。この国の書籍はもちろん、他国の書籍も扱っているのだよ。まずは一通り見て行こう。君、案内してくれるかい?」


「はい、もちろんです」


 スーツの男性が、恐ろしいほどたくさんある本のエリアを丁寧に説明してくれた。


「こちらは他国の本を集めたエリアになります」


「まあ、他国の本がこんなにたくさんあるのね」


 せっかくなので、いくつか手に取ってみてみた。


「あら、この本。とても素敵ね。他国の魅力が沢山書かれているわ。それも写真付きで。これは面白そうね。この本のシリーズ、いただいてもいいかしら?量が多いから、公爵家に届けてもらえると嬉しいのだけれど」


「はい、もちろんです。ありがとうございます」


 他にも気になる本をいくつか選び、購入させてもらった。アレック様も、いくつか気になる本を購入していた。


 まさかこんなにも、色々な本があるだなんて驚きだ。ある意味、本のテーマパークね。


 満足した私たちは、本屋を後にしたのだった。

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