地獄の始まり ②
【闇堕ち少女、怨霊と化す!】
憎悪の炎は死んでも消えない!
呪い系バッドエンドサイコホラー。
実家に帰ると、両親が畳の部屋で険しい顔をして待っていた。
「……お前、何てことをしてくれたんだ!」
父の声は怒りに打ち震えていた。
横長の座卓の上には、A4サイズほどの白い紙が一枚置かれていた。奈央が目をやると、『殺してやりたい!』という文字が目に飛び込んできた。
「何、これ!?」
奈央は紙を手に取り、そこに書かれていた文面に目を通した。
たちまち顔から血の気が引いていった。乱暴な筆跡で綴られた文章には、高台の神社での悪行——奈央が男友だちを使って同級生をレイプさせた一件が記されていた。誰が書いたものかは明白だ。だが、いったい誰がこれを送りつけてきたのか——。
すると突然、家の固定電話がけたたましく鳴り出した。
「電話線、抜いとけ!」
父の怒鳴り声に、母が慌てた様子で電話機のコードを壁から引き抜いた。
呼び出し音が止むと、父はさらに声を荒げた。
「それと同じものが、いろんなとこに届いてるんだ! それでさっきから電話が鳴りっぱなしだ!」
「そんな……」
奈央は言葉を失い呆然となった。
父は荒々しい口調で続けた。
「こんな小さな町で商売を続けるには信用が命なんだ! 村八分にでもなったら、うちの酒屋なんてすぐに潰れちまう!」
奈央は奥歯を噛みしめる。状況は痛いほど理解できた。不買運動が起きれば、実家の経営はすぐに行き詰まるだろう。少し足を延ばせば、アルコールや日用品はどこでも手に入る。わざわざ、『本田酒店』を利用する必要などないのだ。
父が吐き捨てるように言った。
「卒業までの学費は払ってやる。仕送りも今まで通りしてやる。だがな、もう二度とこの家には戻ってくるな。大学を卒業したら一人で生きていけ。いいな?」
「そんな……」
奈央は絶望的な気持ちに襲われ、頭の中がまっ白になっていった。
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