接触 ①
【闇堕ち少女、怨霊と化す!】
憎悪の炎は死んでも消えない!
呪い系バッドエンドサイコホラー。
恭弥は外からファミレスの中をうかがった。店内中央の四人掛けの席に、本田奈央とその友人が向かい合って座っていた。
「ほら、あそこ。黒髪の女がそうだ」
恭弥は彼女を指差しながら、隣に立つ山内浩一に言った。
「あれか……。そんな悪いやつには見えないな」
「あの女、人当たりはいいからね。雅先輩も本性を知ってかなり驚いてたよ」
「人は見かけによらない、か」
山内の言葉に、恭弥は内心で同意する。確かに、見た目で人を判断するのは危険だ。一流の詐欺師ほど人当たりがいいと聞く。
「とりあえず、山内は先に入ってくれる?」
「了解した」
山内がファミレスのエントランスへ向かうのを、恭弥はマコとともに見送った。
高校時代からの友人である山内は、今は都内の大学に通っている。上京した同級生の中でいちばん親しかったことから、恭弥は彼に協力を仰いだのだ。また、色白の見た目は、「霊感が強い」という設定にぴったりだというのも彼を選んだ理由の一つだった。
外から店内の様子をうかがっていると、ウェイトレスに案内された山内が窓際のテーブル席に座るのが見えた。
「マコ、ぼくらも中に入ろう。ちょうど、彼女たちの隣の席が空いてる」
「え、隣? ばれないかな?」
マコが不安げに表情を歪める。
「平気だよ。目立った行動さえしなけりゃ気づかれっこない。人は驚くほど他人には無関心なんだから。それに、こっちは眼鏡とキャップで変装してるし、問題ないよ」
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