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スキルコレクターの俺が異世界ハーレム道場を  作者: おーちゃん


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28

 その日の夜。

 ネイルが仲間になって最初の夜でもある。

 養成所に通い普段使わない神経を使い精神的に披露していた。

 黒板での授業は、いつぶりかわからない程遠く感じられた。

 

(やっぱり、授業は退屈だよな)


「慣れない授業で疲れたように見受けます」


「うん、退屈で眠くて眠くてさ」


「ご主人様、疲れたのでしたらこのネイルが体を揉んであげますが」


 両手を差し出して開いたり閉じたりしてみせた。

 その動きはいわゆるマッサージの動きと同じであっただけに、冷は嬉しくなる。

 可愛い女の子にマッサージをしてもらうのは、長いこと夢であったから。


(ぜひとも、揉んで欲しいなあ)


 しかしあまり笑みを見せるのも主人としては変である。

 態度は紳士にして決して笑みは見せずに頼むことに。


「ネイル、今日は疲れたから、頼みたい」


「ではご主人様、ベッドに横になってくださいませ」


 言われた通りに寝てみる。

 女の子に指示されて寝るのは、冷にとって初めてのことで緊張してしまった。


(マッサージしてくれるお店に来たみたいだ。緊張しまくりです)


 もちろんそんなお店には行った経験などないが、情報は必要である。

 世界最強を誇る人物になるには、あらゆるジャンルの情報が役に立つのだ。

 なぜなら、いかがわしいお店には裏の世界の重要人物が多く通うと聞いていた、冷も興味はあった。

 だがお店に入るには、敷居が高いと感じ敬遠していたのだ。

 アリエルとリリス、ミーコはこれから何が始まるのかと不思議そうに見学するなかで横になる。

 

「横になったぞ」


「背中から揉みます」


 ネイルの手が背中に触れた。

 ゾクッと感じた。

 武術の修行中にはいっさい経験したことない感覚を感じて、つい声を。

 

「ううっ」


「力を抜いて楽にして」


「こうかい」


「そうです、じゃあ揉んでいきます」


 肩から背中にネイルの手が小気味よくマッサージしていく。



[癒やしの手]

整体師が持つスキル。手から魔力を発して触れたものに魔力を注入し癒やしの効果を与える。



 ネイルが持つスキル、癒やしの手が開始。

 一見すると皮膚の表面だけを触っているように見えるが、実は皮膚から体内へと魔力が入っていってるのだった。

 体内に未知の魔力が入ったことで冷は奇妙な感覚に陥っていた。

 光属性の魔力は特徴として回復、治癒などの効果を持つ。

 光属性の魔力が奇妙さから変化して気持ちよさに変わっていくのである。


(だんだんと、気持ちよくなってきたな)


「どうですご主人様、気持ちよくなってきましたか?」


「ああ、とても気持ちいいぞ。何だか気持ちいいから眠くなっちゃう」


 ネイルは癒やしの手を全身にまで広げてマッサージを行った。

 すると光属性の魔力は全身にまで浸透しリラックスして睡眠作用をもたらした。


(ううう〜〜〜眠くなっちゃう〜〜)


 体がポカポカと温まるようでウトウトしてしまい、ついには眠りについてしまった。

 あらゆる武術に精通してきた冷を持ってしても、この光属性の魔力は初体験であった。

 魔人オークから魔法の攻撃を受けて傷を負ったことはあったが、傷はあくまで表面的なものであり皮膚より中に入ってはいない。

 ネイルの魔力が体内にまで侵入したことは、冷の持つ能力にある種の刺激を与えていたのであった。

 刺激を受けただけで変化は普通の人では起こらない。

 極限まで鍛えあげられた冷の体は、未知の異質物である魔力を取り込み耐性を持つことに成功していた。

 そのことに冷はまだ気づかずに、すやすやと寝ているのである。



[冷]

癒やしの手を覚えました。



 アリエルはマッサージの様子を見学していて冷の安らかな眠りを見たことがなく、


「冷ったら寝てるみたいよネイル」


「ええ、そうみたい。私は職業が整体師なんですがスキルがあって[癒やしの手]を使える」


「そのスキルを使ったわけね。冷が先に寝ちゃうなんて初めてだわよねリリス?」


「まあな、夜になると元気になる習性があるから。毎晩困っていたところさ」


 リリスが言う意味がわからなくて考えてしまい、


「ええっ、困っていたとはどういう意味ですか?」


「説明しずらいんだけどな〜」


 冷との夜の出来事をネイルが聞いてくるので、正直に言って困ってしまうリリスは説明するのをアリエルに、


「ああ、それならアリエルに聞いてみろ。わかりやすく説明してくれる、そうだろアリエル?」


「はあ? め、め、女神である私にあ、あ、アレを説明しろと言うの! 無理無理無理です」


 首を左右に振って否定し続けるアリエル。


「アリエルさん、顔が真っ赤になってますよ」


「あら、どうして赤く、見られると恥ずかしいからそれで赤くなったのね」


「違うよ、神族のアリエルは毎晩のように人族の冷に完全に隷属状態の好き放題に」


「や、や、や、止めなさいミーコ!!! それ以上言ってはいけません!!!!」


 ミーコが全貌を言いかけたところでストップをかけるのは女神として恥を感じたからであった。


「本当のことです、あれが女神なのかと思えるほど大胆な〜」


「だから!!!お黙り〜〜〜〜!!!」


「はいはい、黙りますから」


 ミーコはこれ以上言うとアリエルが本気で怒りそうなので、黙ることにした。


「何でしょう、凄く気になるなあ〜〜〜」


「ネイル、今にあんたもわかるさ。こいつの本性がな」


「リリスさん、本性とは何でしょうか、まあその内わかるなら楽しみにしておきます。まだ私はここに来たばかりですし、少しづつ慣れていきます」


「楽しみだと、後でとんでもないことになっても知らんぞ」


「リリス、ネイルは大事な仲間になったのです。敵ではなく味方。仲良くしていきましょう」


「よろしくです」


 ネイルは今は考えずに頷く。


「冷が熟睡している内に私達も寝ましょう。今のうちに」


「賛成」


 ミーコとリリスは同時に返事した。

 ネイルだけは不思議な顔をしていた。

 そんな女の子達の会話には参加しないで、気持ち良く眠りにつく冷。

 熟睡モードの体内では、大変革がこの時起こっていたが、この時は誰も変化はわからないのであって、その結果はこの後に起こる。

 冷にとって最も重要な鍵となるべく魔力の資質にであり、魔人との戦いに絶対に必要不可欠なものでもある。

 いかに冷が格闘のセンスがあるといえ、たかが人間レベルであり、限界がある。

 魔人を超えていくのには通っていくべき道、その道に冷は一歩踏み入れる。

 大変重要な役割を果たしていたネイルは冷の横に寝てすやすやと朝まで寝ることに。

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