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第117話 新素材開発  その2     2021.2

グネル、ホー博士、コンの3人は、グネルの研究所に戻って、コモン(分身体)を通じてリリィ達を呼んだ。翌日にはリリィ達が転移して来た。


グネル

「・・・という訳で、ホムンクルスの培養神器が見つかった辺りの瓦礫が、この宇宙のボイド空間に保存されているらしい。もしかしたら、そこで、宇宙エレベーターのワイヤーとなる新素材が見つかるかもしれない。」


リリィ

「宇宙エレベーターのワイヤーとなる新素材ですか、探しに行きましょう。ガルド、この座標に転移の準備をお願い。」


ガルドが、座標のメモを見ながら、転移魔法陣を操作する。黄金虫ゴーレムが転移した。

「着いたようだ。向こうで魔法陣を展開した。コンテナゴーレムを送る。」


マジックバッグから、人型のコンテナゴーレムを取り出して、転移させる。向こうで人型から大きなコンテナに姿を変える。


ガルド

「用意ができた。大丈夫だ。皆でいこう。」


リリィ達一行が、座標の宇宙、コンテナゴーレムに転移した。

リリィ

「ボイド空間だから、星の光も薄い。真っ暗な空間ね。ライトを照らすわ。」


コンテナゴーレムを操作して、コンテナゴーレムにライトを取付して、周りを照らしてみると、少しはなれた場所に瓦礫が固められていた。


コンテナゴーレムの腕で触ると、瓦礫がバラバラと崩れて四散し始める。


リリィ

「結界で、固めるわ。バラバラになると面倒だから。」


グネル

「あそこに、ひも状のものがある。鑑定してみる。」


コンテナゴーレムで、そっとヒモ状のものを摘まむ。


グネル

「解析鑑定でも、よく分からないな。でもかなり強いもののようだ。持って帰って、調べてみよう。」


リリィ

「他にも、適当に別のコンテナゴーレムに詰めて、持って帰りましょう。」


リリィ達一行は、グネルの研究所に転移し帰った。


・・・


さっそく、ひも状のものをホムンクルスの培養神器に入れてみる。

「ボード、どうだ。この素材のことか?」


ボード

「面白い。私がいた頃の物質だ。とても懐かしい。しかし、惜しいな。これは探していたものではない。これは中間物質だ。触媒だな。貴重なものだぞ。」


グネル

「触媒か。他にも瓦礫をたくさん持って帰ってきた。ボード、調べてくれ。」


ボード

「分かった。しかし、この触媒があれば、確か、何とかという、ワームの内臓にシリコンとミスリルを加えれば、強いワイヤーが作れるのにな」


リリィ

「何とかという、ワームの内臓?  、、、、 この前、熱海の拠点に敵が攻めてきたときの怪獣、なんとかワームと言っていたわね。ガルド?」


ガルド

「おお、このマジックバッグに、入れてあるぞ、腐ると臭いから、ここに入れた。」


ボード

「ちょっと見せてくれ、容器にいれてくれ。」


ガルドがワームのバラバラの破片を次々と容器の中に放り込む。


ボード

「これだ。覚えがある。この内臓だ。この内臓の壁に素材を貼り付けと内臓の修復機能が作用して、分子単位で一様なワイヤーができるんだ。」


グネル

「えっ、そうなのか。あと、何をすればいい?」


ボード

「シリコンとミスリルを容器に入れてくれ。準備に1時間ほどでできるだろう。」


「わかった。」グネルはシリコンの粉末とミスリルの塊を容器に入れる。


容器の中では、ワームの内臓が加工され、らせん状に配置される。そこに、ミスリルとシリコンがドロドロに溶けて、流されていく。不要なものは、容器から排出されて捨てられる。容器の中は薄いピンク色で美しく輝いている。


みんなが不思議そうにみている間に、直径1mmほど、長さ1mほどの絹のような糸が出来上がった。



ボード

「それが完成品だ。」


グネル

「解析鑑定!!、、おおっ凄い強度だ。カーボンナノチューブをはるかに超える強度だ。10倍はあるだろう。しかもしなやかで軽い。」


リリィ

「素晴らしいわ。新素材の誕生ね。ワームの素材は追加できないけれど大丈夫なの?」


ボード

「大丈夫だ。ワームの素材は、一様な形成に必要なだけだ。必要ならば培養で増やせる。」


リリィ

「それにしても、何が幸いするかわからないわね。」


ガルド

「そうだな。」


リリィ達一行は、グネルとホー博士トとコンに後を任せて、ニューヨークの拠点に転移した。


・・・・・・・・・

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