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右目

少年「誰ですか、さっきから僕の後をつけてる人は」


突然そんなことを言われた光一は「え?」、と声を漏らしてしまった。

その声を聞きローブを被った少年はゆっくりと近ずき、光一が隠れている木の近くで止まった。


光一「す、すいません...」


少年の鋭い視線と溢れでる圧に負け光一は両手を上げゆっくりと木陰から出た。

そのあまりに滑稽な様に少年は一瞬言葉を失った。


少年「――お前、何者だ?」

光一「お、俺は佐藤光一、一応冒険者だ」

少年「ここに来た理由は?」

光一「依頼でスライム討伐があったんだけど、肝心のスライムが居なくてそのまま奥に進んで...」


まるで尋問のような質問が数十分にも及んだ。

村が〜、家族が〜、と良く分からない質問をされ光一は困惑し、その姿を見て少年の鋭い視線が少しずつ柔らかくなっていった。


少年「―――そうか、一応信じよう」

光一「本当か!」

少年「俺の名前はヴィンクルム・エルディオ、この森に住んでる者だ」


エルディオが自己紹介をしたので光一も自己紹介をしようとした瞬間にエルディオが止める。


エルディオ「自己紹介はしなくていいよ、名前はさっき聞いた」


さっきと言っても数十分前、自分の名前を言った事何て光一は覚えていなかった。

エルディオは続けて言った。


エルディオ「着い来てくれ」


そういうとエルディオは森の奥へ進んでいった。

光一はその後ろを草木に当たりながら着いていく。

歩いているとエルディオがスライムの生態について話し始めた。

エルディオが言うには、スライムの肉体は熱への耐性が低く、影や水が無かったりする場所には現れにくいらしく、逆を言えば影や水が多い場所だとスライムが良く現れるらしい。

そんなことを聞いているとエルディオの目的地に着いた。

中央には大きな湖があり、それを囲う様に高い木が()っていて大きな影ができていた。


エルディオ「ここはスライムが好む条件が揃っている、待っているだけでスライムが来ると思うよ」


木陰の方に目をやるともうスライムが現れていた。

光一はすかさず『爆』を放つ。

再度木陰からスライムが現れたので『爆』を放つ。

そんなことを繰り返していること約1時間


✳ ✳ ✳ ✳ ✳ ✳


光一「魔石が集まったー!」


光一は魔石の入った袋を高々と上げ子供のように大きく喜んだ。

エルディオはその光景を見て優しく溜息をつく。


エルディオ「――くだらない」


そんなことを言っていたがエルディオの瞳はどこか羨ましそうにしていた。

そのまま視線を森に戻すとスライムがこちらへ来ているのが分かった。今まであまりスライムには興味がなかったエルディオは改めてスライムの多さに少し驚き。そして、その異常性に気付いた。


エルディオ(この森の魔物共を相手にスライムが生きていられる訳が無い、なら何故――)


"この世の事象には必ず原因がある"、本で読んだその言葉を信じエルディオは原因を突き止め始める、スライムの特徴を思い出しそこから原因になることを逆算した。

そして、一つの答えに辿り着く。


光一「いゃー、エルディオのおかげで一瞬で魔石が集まったよ、ありがとう」

エルディオ「――― すまん光一、今回の一件の原因は"僕"かもしれない」


考えもしなかった返答に光一は「っえ?」と困惑が口から漏れてしまった。

だがエルディオは真剣だった。

その真剣な眼差しを見た光一はさっきの発言が適当なのではなく、ちゃんとした根拠があることを直感的に理解した。


光一「理由を、教えて?」

エルディオ「俺、生まれつき右目が無いんだ」


唐突なカミングアウトにびっくりしたが光一の目にはしっかりと右目はあるように見えた。

不思議そうにエルディオの右目を見ているとエルディオが右目に軽く手を当て光一に言った。


エルディオ「光一、今から君が知るのは俺の"秘密"と"過去"だ」


そういうとエルディオの右目は黒く濁り、ドロドロとした液体になり頬を伝っていく。

頬を伝った液体は一つの(まと)まりになりその纏まりはどんどん大きくなっていく。

やがて光一の背丈よりも大きくなった纏まりは人型の様に形を変え始める。


腕が生えてきた、だがその腕は人間の腕とは全く違い細く、大きく、鋭かった。

頭部は布を被っていて丸く、大きく、左目は鋭い目をしており右目の部分は別の布を縫い付けられており、右目はボタンで出来ていた。

首はロープでギュッと閉められていて頭の布と首から下の布を隔絶していて、まるでてるてる坊主の様な見た目だった。

首から下の布は黒くビリビリになっていて、足は無かった。

その姿を見た光一の感想は―――


光一「うああああああああ! 腕の生えた、てるてる坊主だぁぁぁ!」


指を立てて大声で光一は言った。

エルディオは光一を軽く落ち着かせて"それ"の話を初めた。


エルディオ「コイツはオクルス、俺とは長い付き合いで友達だ」

オクルス「オレっちはオクルス! エルディオの付き人みたいなものだよ!」


不気味な見た目とは相反してオクルスは明るい性格で光一は衝撃と安堵を感じた。

少し肩の力が抜けたところでエルディオが大きなため息をついたて話初めた。


エルディオ「じゃぁ話すよ、俺の"過去"について」

ヴィンクルム・エルディオ


年齢 9歳

誕生日 6月1日

身長 139cm

体重 28kg

趣味 知識を得ること、本を読む事

特技 勉学、運動、魔法学

好きな食べ物

食べられる物


オマケ

エルディオは非常に速読で厚い本2冊を1時間程で読み終えることができる。

そしてその本の内容が全て頭に入れることが出来る。

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