集団暴走
ヴェルト「本当の目的は"森の調査"だ」
光一「森!?」
まさかの回答が帰ってきて少し戸惑う光一
光一「え?...調査って何で?」
ヴェルト「魔物の動きが少し変でね、その調査だよ」
そんな話をしながら歩いていると、騎士の人達が泊まる宿に着いた。
光一( うわぁ... めっちゃ良い宿じゃん )
美しい彫刻が目立つ白い壁に少し見惚れ、足が止まる。
ヴェルト「ここまで肩を貸してくれてありがとう、光一」
光一「こういうのは助け合いだよ」
ヴェルトを帰した後、光一は宿に戻る。
日もかなり落ち街灯の光が目立ってくる。
自分達の部屋に戻りベッドに横になり少し光一は考えた。
光一(ここら辺にある森は俺らが来た森しか無いし、調査されている森はあの森か?)
森で起きた事を思い出していると、
少し引っかかる事があった。
光一(あれ、そういえば何であの時ナリオス倒れてたんだ?)
今思えば変な話だ、ナリオスは神獣でめちゃくちゃ強いのに、あの時は自力で立てない程弱っていた。
光一(何であんなに...?)
そんな事を考えていると段々と瞼が重くなり、気づけば眠ってしまった。
次の日の朝 ナリオスに聞いてみた。
ナリ「あぁ...あの時は、急に辺りの魔素が急に無くなったんですよ」
光一「それってヤバイの?」
ナリ「多少の誤差は大丈夫なんですが、今回は一気に魔素が無くなったので、それに身体が追いつけなかった、という感じです」
一応理解は出来たが、少し引っかかる事がまだあった。
光一(じゃあ何で俺達は何事も無かったんだ? 偶然か?、それとも狙ってやられた?)
色々考えたが全く分からなかった。
だが何か関わりがあると思った光一は情報収集のためギルドへ向かった。
✳ ✳ ✳ ✳ ✳ ✳ ✳
受付嬢「森についての情報ですか...」
受付嬢は少し考えた後に答える。
受付嬢「少し魔物達の動きが変なんです」
光一「変って具体的に?」
受付嬢「魔物の動きが活発だったり、逆に何もしなかったり、まぁこんな感じで少し変なんですよ」
受付嬢と話していると冒険者が焦りながら入って来る。
冒険者「ゴブリンの集団暴走だ!」
受付嬢「嘘!?」
ナリ「集団暴走!?」
ノア「?」
光一「?」
アル「?」
レイン「?」
ナリオスは急いでギルドを飛び出し森の方へ走る、
その後ろを、よく分からないまま着いてく4人。
光一「ナリオス、集団暴走って何だ?」
ナリ「集団暴走は魔物達が大きな群れになって襲って来る事です」
アル「ゴブリン程度で騒ぎ過ぎじゃないか?」
ナリ「数がヤバイんです、集団暴走の魔物の総数は余裕で4、5桁いきます」
光一「4、5桁!?」
ナリ「ただ...」
ナリオスが何かを言おうとしたその時、森の方で交戦している音が響く。
光一「もう戦ってる!?」
ナリ「急ぎましょう」
速度を上げ交戦音の元へ駆けていると、段々と人影が見えて来る。
アル「もしかして、あいつ...」
ヴェルト「あれっアルさんじゃないですか、奇遇ですね!」
アル「やっぱり...」
ヴェルトがゴブリン達を一気に切り払いこちらへ駆け寄る。
アル「お前、偶然を装って来るな! 鬱陶しい」
ヴェルト「あぁ、"今回は"本当に偶然です」
光一(それ、今までのは偶然じゃないって言ってるのと同じゃないか...)
光一が少し呆れ、ため息をする。
光一「で? 今どういう状況?」
ヴェルト「巣から出てきたゴブリン達を騎士団で止めていた感じだ」
光一「分かった、加勢する」
巣から出てきたゴブリン達に向かい手をかざす。
光一「 『爆』 」
そう言うと大爆発が起き、ゴブリン達が吹き飛ばされる。
騎士「何だ!?」
ヴェルト「一回の攻撃だけで...」
レイン「スゲェー!」
光一「えぇ、たった一発で...」
ナリ「何で光一さんが驚いてるんですか」
だが巣からゴブリン達が再度出てくる。
それをまた『爆』で倒す、だがゴブリン達は止まらない。
ナリ「このレベルの集団暴走ならボスが居るかも...」
ヴェルト「そうなると、かなり面倒くさいですね...」
二人の顔に緊張と汗が流れる。
この張り詰めた空気をまたアルが壊す。
アル「面倒くせぇ! さっさと突っ込むぞ!」
そう言うとアルは巣に向かった。
そんな事をするのを見た二人は、今までが色々考えていた事が全て吹っ飛んでいってしまった。
ヴェルト「いや、流石に危n...」
光一「良いね、そう来なきゃ!」
レイン「足を引っ張らないように頑張ります!」
ノア「お腹空いた...」
ナリ「え? 行くんですか?」
ナリオスがそう尋ねるとアルが堂々と答える。
アル「我が負けると思うか?」
ナリ「ですが、迷惑に...」
ヴェルト「アルさんなら大丈夫ですね☆」
ヴェルトはニコニコしながら速攻了承し、
パーティ名チョコバナナはゴブリンの巣を討伐しに行く。
集団暴走について
集団暴走とは魔素濃度の過度な変化などで魔物達が群れとなり襲って来る事。
レベルによってはその群れを仕切るボスが出現する事もある。




