1日の終わりに
一緒に作った昼食を食べた後、2時くらいまでゆっくりと過ごす。
普段は時間があれば、鍛錬するか、何かしら作っている。
なので、こんなにのんびりするのは本当に珍しい。
そろそろ戻るとの事なので、ピエリスも連れて送り届けた。
屋敷に戻ると、昼食を作る時に別けて置いた材料を使って昼食を作る。
「ん? 夕食の準備か?」
「んーん、違うよ。これはエレナの分」
匂いに釣られたのか、ヴィルトが厨房に顔を出す。
疑問に答えると、ヴィルトが不思議そうな顔をする。
「マリーと一緒に作った物を食べさせるのはちょっとね」
「ああ、そう言う事か。デリカシーってやつだな」
「最優先にはしてあげられないけど、せめてこういう事くらいはね」
「外野がとやかく言う事じゃ無いが、二度目の人生なんだ、もっと自由に生きたらどうだ?」
「……これでも自由に生きてるつもりなんだけど?」
「そうかい、なら俺が言える事は1つだけだ」
「なにさ」
「小腹が空いたから、何かくれ」
「………」
お肉の塊を焼き、塩とレモン、それにハーブで味付けしたものを渡す。
豪快にかぶりついているのをよそに、料理を持ってエレナの部屋へと向かう。
ノックしても、声をかけても返事が無い。
物音がしないので、泣き疲れて眠っているのかもしれない。
無理に起こす必要は無い。
もしかしたら、夕食前に起きてお腹を空かせるかもしれないので、取っておこう。
母様達が戻ってきたのは夕方の4時くらいだった。
色々と楽しんできたみたいなので、良いリフレッシュになったようだ。
夕食の時間になっても、エレナは顔を見せなかった。
たぶん顔を見られたくないだろうから、アイリスに食事を届けてもらった。
1時間ほどして、アイリスが食器と共に戻ってきた。
食事は取ってくれたようなので、ひとまずは安心だ。
「ビシッと言っときました」
アイリスが良い笑顔でサムズアップする。
「……あんまり厳しくしないでね」
「良いんですよ私は。甘やかすだけが優しさじゃありませんから」
「明日には顔を見れそう?」
「明日も部屋にこもるようなら、お尻ペンペンしてやりますよ」
「それは……」
「私が母、姉、先輩、全部の役をこなさないと」
「アイリスの優しさはきっと伝わってるよ」
「ま、私みたいなタイプは、ちょっと嫌われてるくらいで丁度良いんですよ」
アイリスはそう言うと、食器を洗いに厨房へと向かった。
夜寝る前になると、卵に今日1日の事を撫でながら話す。
聞こえているのか、意味があるのかは分からないが、日記を書くような気持ちで話している。
卵が来てからは日課になっている。
たまにヤキモチを焼いたハクアが、近くで動き回ってアピールするので、撫でてあげると喜ぶ。
そうすると、今度はニクスも頭を擦り付けてくる。
ニクスもハクアもそんな感じだが、いつか産まれてくるこの子はどんな子なんだろうか?
話し終えると、卵をそっと元の位置に戻して眠るのであった。
……先生……安西先生!!
評価が欲しいです………




