大会3
「共闘…ね。なるほど」
私は腕を組んだ。
勿論、こんなに美味しい話を断るわけがない。のっかるつもりだ。
「えぇ、そうです。本当は、アイリさんを入れる予定は無かったんですけどね。急遽そういう訳になりまして」
私は周囲を見渡しながら、
「ということは、ハゲとガルダも一緒ってことね」
とキョロキョロと顔を動かす。
すると、人混みの間をぬって、ハゲとガルダが揃って姿を見せた。
「正解だ。予選だけは、俺達はチームってことだな」
ガルダはがっしりとした手を差しのべる。
私はその手を、握り返した。
「とうわけじゃ。わしら全員で、合わせて40枚の星を取れば良いわけじゃ」
そういいながら、ハゲは私に星を5つ渡してきた。
「これは?」
私の疑問に、フールが答える。
「軍資金ですよ。私達のを差し上げます。勝てば、その分も戻ってきますから」
私は、貰った星を眺めた。
「分かったわ。遠慮なく貰うわ」
貰えるものは、貰っておこう。これで、十分に戦えるだろうし。
「さて、とはいえ1つテーブルに5人しか座れませんからね。僕達4人に1人で挑んでくる人もいないでしょうから、2人ずつに別れますよ」
流れからして、私とフールがチームになるようだ。彼は相当強いみたいだし、私の必殺技は、本戦まで取っておこう。
「では、アイリさん。時間がないので、さっさとジェスチャーを覚えてくださいね」
フールから、ジェスチャーの講習を受けた私は、早速空いているテーブルに向かった。
フールも横に並んで歩き、共に席へとつく。
「では揃いましたね。ゲームを始めます」
屈強そうな肉体をした大男が、審判のようだ。彼に不正がばれては、いけない。もしばれたら、身体中の骨という骨がバキバキにへし折られそうだ。
「では、掛け金を」
私は2枚出した。勝てば、4枚になって戻ってくる。
フールも同様に出し、それにつられて他の人も2枚を出した。
全員が出し終わったところで、審判は、私達にカードを表にして1枚ずつ配った。1人だけに1枚裏にして置く。
次に2枚目を表にして配っていく。
この時点で、1人の1枚目を除いて、すべてが表向きの状態である。
わたし 5、4 計9
フール 1、5 計6
誰か 2、k 計12
誰か 3、7 計10
ディーラー 7、? 計7+?
この勝負、1番気にしなくていけないのは協力だ。普通なら、ディーラーにだけ勝てばプレイヤーは良い。
しかし、この大会では、ディーラーもプレイヤーで、他の人と組んでいる可能性があると言うことだ。
「では、僕は1枚」
フールは1枚、審判に求めた。そしてそれを受け取ったあとで、私の膝をそっと叩き、いくつであったのかを伝えてきた。
フールは絵柄であったらしい。彼はこれで16だ。これでは、勝負にならない。
「私も1枚」
カードを受け取ってみると、私も絵柄だった。ということは19。これ以上の勝負は危ない。
「ステイ」
私はここでやめた。
一方で、フールはさらに1枚のカードを引いたあとで、ステイをした。
全員がステイした時点での状態
わたし 5、4、J 計19
フール 1、5、k、? 計16+?
誰か 2、k 、? 計12+?
誰か 3、7、? 計10+?
ディーラー 7、? 計7+?
そのあとでディーラーは2回カードを引き、1ゲーム目は終了した。
結果
わたし 5、4、J 計19
フール 1、5、k、4 計20
誰か 2、k 、6 計18
誰か 3、7、7 計17
そして、
ディーラー 7、K、1 計18
獲得、星2:購入、星5
私とフールは、2枚の星を得た。誰かが負けて、もう一人は引き分け。幸先の良いスタートを切ることが出来たようだ。
一見、この試合だけを見ると協力する要素は無いように見えるが、そうでもない。組んでいる人が、良い数字を持つことが出来れば、自分は勝負しに行かなくても、プラスマイナスゼロになる。
ただ、一番きついにはディーラーだ。
そして、私にもその番が回ってきた。
「では、2試合目です。ディーラーが変わって、貴方様」
審判によって、カードが配られていった。
わたし Q、2 計12
フール 1、9 計10
誰か 4、5 計9
誰か K、Q 計20
誰か 3、5 計8
手札を見た瞬間、かなり不味い気がした。場にあるカードを計算しない場合、バーストしないようにするためには、1~9の数字を引かなくてはならない。カードを引いた場合30%の確率で、私から星8枚が無くなる。
これは痛い…というより、手持ちに星7しかないから、破産を起こす。
けど、逆に勝てば星10個手に入れ、私は予選突破だ。
緑7と赤7枚…




