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夢の物語  作者: 日花梨遊
始まる物語(ストーリー)編
4/14

試験対決!~夢と勇気の戦士VS闇を扱う戦士~

前回の夢の物語!

父、侑希との再会を果たした俺!

戦闘試験という試験をやることになった俺は、

さっそく試験会場に行こうとするが……


「待て、対戦相手だけここで教えてやる。ここで待ってろ!」

「!お前は……!」


再び驚愕した理由とは?!

その目でまた見ろ第4話!

どうぞっ!

「黒皇!黒皇じゃねぇか!久しぶり!」

「ああ!久しぶりだな、勇!」


闇野黒皇(クロス)。勇の良きライバル。だが、(しばら)く再会ができなくなっていた。


「久しぶりだな!11年ぶりくらいか?」

「そうだな!改めて、試験を担当する闇野黒皇だ!よろしくな!」

「よろしく!」


2人が握手を交わす。


「ねぇ、早速試験会場に行こうよ!場所はどこなの?」

「まあ一旦待て!行く前に、ほんの少しだけ学園の設備の説明をしておこう。花、ゲートを。」

「はいっ!移動門(ワープ・ゲート)!」


花が扉に円を描くとゲートができる。

ゲートの先には下駄箱前の景色が見える。


「じゃ、行くぞ!」

「おーうっ!」


ゲートに入りワープする。


「まずは下駄箱。」

「あっ、なんか多いよな。高校生とか、大学生分まであるのか?」

「それだとさすがに詰まるからな……小学生と中学生の分だけだ。高校生と大学生の場合靴は自己管理させている。」

「へぇ……」

「次に下駄箱を通り左に曲がる。そして突き当りを右に。少し進むと左側に『小校棟』って書いてある通路があるから、そこを通ってみてくれないか? 」

「わかった。」


侑希の説明通り進む。

すると、棟入口に改札機のようなものが見えた。


「ん?なんだあれ……」

「まずは入ってみろ。」

「わ、わかった。」


通ろうとすると、改札機の扉が締まりアナウンスが流れる。


「うわっ……!?」

「セイトショウカ、キョウインショウ

ヲセンサーニタッチシテクダサイ。」

「びっくりしただろ。

生徒が他の棟を除く違う棟へ行く場合は生徒証、

校長、副校長、教頭、教師を除く教師の場合は、教師証をセンサーにタッチしないと入れない仕様になっているんだ。」

「そうなのか……じゃあ、生徒の親とかが来る場合は?」

「教師が代わりに開ける。

学園祭やクリスマスパーティーなど、外部の人も集まる行事だったら常に開けておく。」

「なるほどな~」

「じゃあ他の説明は明日に回して、体育館行くか。」

「お!じゃあ早速行こうぜ! 」

「ああ。本棟に戻って、体育館って書いてある通路を進めばいい。」

「わかった!よーしっ!やるぞー!」


本棟に戻り、北側にあった体育館と書かれた通路を進み、中に入ると……


「へ〜、これが体育館か~

すっげぇ……やっぱうちの運動場と全然違う!」


〜突然始まる夢野ビル&夢野学園体育館紹介〜

夢野ビル(勇が住むビル)は、全10階建かつ地下2階建ての大きなビルだ。

1階はリビング、2階は勇の部屋、3階は泊まることができる個室が複数。

4階は運動館(体育館のような構造をしている部屋)、5階はバイキングも可能な食事部屋、

6階はゲームセンター、7階は映画館、8階は音声室(レコーディングスタジオを兼ね備えた音楽室)。

9階はフリールームになっており、10階ではプラネタリウムを通して四季の星空を見ることが出来る。

地下1階は倉庫、地下二階は温湯プール(銭湯とプールを兼ね備えた入浴部屋)となっている。

詳しい紹介は、後々(はや)がしてくれるだろう。


そして、夢野学園の体育館は両サイドが観覧席、かつ二階建てとなっている。そのため、他の学校の体育館よりも大きい構造をしている。

最大4クラスは授業が出来るものの、それぞれ各学校の時間割を調整しても必ず5クラス以上は被ってしまうため、合同になることが多いのだとか。


「よしっ、じゃあさっそくっ!」


中心に移動しファイティングポーズを取りながら黒皇達が来るのを待っていた。

その時……


「待った!まだ始まらない……いや、正しくは……『始められない』か? 」

「えっ、なんで?」

「もし仮に体育館か外に傷や被害が出てしまっても、花の魔法を使えば元の状態に直すことができる。

だがお前のことだ。もしかしたら……

って時の為に!これを!」


入口近くの(わず)かに色が違う壁の凹みを掴み、それを扉を開けるように引っ張る。

すると、レバーとボタンが複数出てくる。


「スタンドレバー!オン!」


1番左のレバーを引くと……


「うわっ!?なんだ?!急に足元が!?」


勇の足元から台が出る。高さ40cm程になったくらいで動きが止まる。


「次に……花!」

「はい!防壁空間(バリアー・ドーム)!」


花が魔法で大きな半球形の障壁を作り出し、台を包み込む。


「わっ、すごっ!天上ギリギリまで空間が!」

(すげぇ……出会ってない間にこんな魔法まで!花と戦うのも、もっと楽しみになってきた……!

再会できただけでもめちゃくちゃ嬉しいけど、あいつがこんなに魔法を持ってるなら、黒皇はめちゃくちゃ強くなってるんだろーな……)

「よし!負けてられねぇ!やるぞっ!」

「じゃあ準備が整ったところで!ドームの中に入ってくれ!」

「はい!」


黒皇が自信に満ちた表情をしながらドームの中に入り、構える。


「へへっ……久しぶりに本気でいけそうだ……!」

「それは……俺もだ!

オーラの出し方、覚えてるよな?」

「もちろん!手を握って、目を閉じて……集中!腹に力を込めて……一気に開放!はぁっ!!」


叫んだ瞬間、勇の周りに白いオーラが出る。


「よしっ!じゃあ俺も!

はぁぁぁっ!!」


同じように行うと、黒皇の周りに黒いオーラが出る。


〜オーラとは?〜

オーラとは、体内に流れるエネルギーのことである。

常人は見ることができず、特定の行動・修行をクリアしなければ、視認したり、発動させることができない。

オーラを発動させる事により、発動者の中にある「力」を開放させることができる。

さらに、オーラを使いこなすと「オーラボール」というオーラの球体を作り出すことができ、「相手を攻撃する」という意思がなければ、通常のボールとして扱うことができる。

他にも防御壁を作ることや、エネルギー上にし光線(オーラ、ビーム、ブラスト、キャノン等)を放ったりなど、多彩に扱うことができる。

属性もあり、それによって得意・不利がある。

基本は「無」属性だが、修行をこなすことで色が付き、その色によって属性が判明する。

(例:赤系→火属性など 青系→水、氷属性など)

中には、その人にしかない特殊な属性も存在している。


「おおっ……!!ふたりとも気合が入りまくっているな!

それではこれより、戦闘試験を開始する!台の外に出たらアウトだ!よーい、始め!!」

「ふうっ……はっ!」


助走をつけ黒皇に突撃。

そのまま殴りかかろうとする。


(これは……頭らへんか!へっ、やっぱりお前は分かりやすいぜ!)


頭の周りをガードしようと、腕をバツ字に交差させる。しかし……


「おりゃあっ!!」


予想は外れ、腹にパンチを喰らう。


「ぐうっ……!?がはぁっ!!」


あまりの強さに唾を吐き、後退してしまう。


(いきなり……腹パンかよ……!?だったら、こっちもあれを……!)


「ダーク・ゾーン!」

「な、なんだ!?何も見えなく……!」


勇の周りにフィールドを発生させる。

だんだん周りが暗くなっていき、何も見えなくなる。


何処(どこ)だ……あいつは……!?」

「ハッ!」

「うっ……!」

「ダッ!!」

「うわあっ……!!」


対応しようとしても見えず、ただ戸惑いながら連撃を喰らうしか出来なかった。


「くっ!ダメだ……暗くて見つかりようがない……!!」

「ダァッ!!」

(勇、お前がああするなら……こっちも負けさせる勢いで行くぜーっ!)

「ぐうっ!!落ち着け……」

(……そうだ、目をつぶって……集中するんだ!そうすれば……)


勇は目をつぶり、意識を集中させる。


(集中して……いる場所を見つけるんだ!)


集中していたその時。後ろに黒皇がいるのを感じた。


(!ここだ……!ここに黒皇はいる!!やるしかない!!)


そう思った勇は、拳を後ろに振りながら叫ぶ。


「おりゃあぁぁぁっ!!」

「ぐぅぅっ……!?おおぁぁっ……!!」


当たった感触がし、目を開けると

拳が黒皇の頬にめり込んでいる。


「うぉぉぉっ!!でぇりゃぁぁっ!!」


そのまま拳にオーラを集中させ押し込み、吹っ飛ばす。


「ぐわぁぁっ!!」

(……やっぱりお前は強いぜ……そうか……またあの時みたいに、一緒に……へへっ、これからが楽しみ……だぜ……)


そのまま場外。


「そこまで!担当者場外のため、試験合格とする。」

「ダァッ……ダァッ……やっ……たあっ……」


汗をかき、激しく吐息を漏らしながら、手を膝に付ける。


「勇。手紙を送った時点で、もう生徒として認めてはいたが……

改めて任命しよう。

明日からは、この学校の生徒だ!

入学おめでとう。」


「……!はいっ!ありがとうございます!」


こみ上げてくる嬉しさ。仲間との再会に、長年夢見ていた学校への入学……

満面の笑みを浮かべながら、勇は元気よく返事をした。


──帰り道にて──

「はあっ……疲れた……」


疲労を感じながらビルへと向かう。

早く帰って夕食を食べ、風呂に入り寝たい……

そんな気持ちでビルへ。


「ついた……ただいま〜……

……あれ?美華さん?みんな?」


明かりがついているものの、誰もいない。


「2、それか3階?いや、そんなわけ……

なら4階?それとも……?

うーん、考えても仕方ないし、とりあえず……」


不思議に思いながらもエレベーターに向かう。


「エレベーター……

えっ、こんな時に……?!」


前に「点検中」と書かれた看板が立っていた。


「いつもなら動いてるんだけどなぁ……

なら、階段に……」


階段前に移動するも、何故か寒気を感じた。


「なんか少し怖い気がする……

ま、まさか何かが……!な、なわけねーよな……」


いつもは明かりがついてるはずの階段。

だが電気がついていない。

時刻は午後4時。まだ明るいはずのに、何故か怖い。


「こ、こんな程度でびびってられるか!

俺は進むぞ!う、うおおっ!」


怖さをかき消そうと、叫びながら駆け上がる。


「はぁっ……はぁっ……ついた……

よしっ。まずはここから……!

……電気がついてない……やっぱ誰もいないよな〜……」


運動(かん)に入ろうとしたものの、明かりがついておらず、再び階段を上がり5階に移動した。


「今の時間帯なら多分ここに……もしここに居なきゃ……いや、まさかそんな訳は……ねーよな……?」


不安になりながらも食事部屋に入る。


「う、嘘……」


自動ドアは開くものの、明かりが付いていない。

思った通りになりそうで、勇は唖然したままドアの前で数秒立ち止まってしまう。


「ち、違う……そんなまさか!いや、絶対上にいるはず! 居なくなるなんて……ある……わけが……」


少し悲しそうな表情をしながら、後ろを向き6階に行こうとすると……


「うおっ!?」


急に明かりがつき、「パン!パァン!」というクラッカーの音がが部屋全体に響きわたる。


「勇様。」

「勇!」

「勇ッ!」

「勇さん!」


「えっ、なんでみんなが……?!


「夢野学園へのご入学……」

「「おめでとう!」」

「「「おめでとうございます!」」」


計34人の声が響きわたる。


「あ、ありがとう!本当に!」

「勇様、お席へ。」

「うんっ!」


真ん中の席へ案内。

テーブルの上には大量の料理と飲み物が置かれている。


「うわぁっ……!美味そう!」

「見ての通り、勇様がお好きなものをすべて用意いたしました。」

「すっげー!じゃあ、ほらっ!みんなも!」


勇の右側に黒皇、その隣に侑希。左側に花、その隣に美華。それ以外の席にメイドと執事がすわる。


「今日の主役は勇様です。いつものように私の号令を待つのではなく、勇様が号令をかけてください。」


微笑みながら言う。


「じゃあ……

ありがとう。俺のために。

どんな誕生日よりも嬉しいよ。

父さんも、黒皇も花もいる。

めちゃくちゃ久しぶりっつうか……

とにかく、まじ嬉しい!

ありがとう!」


「……よし、さっそく手と手を合わせて……せーの!」

「「いただきます!」」


黒皇達と会話を楽しみながら食事をする。

今日はみんな泊まることにした。

みんな気持ちよく寝れたとさ。

「いや~めちゃくちゃ楽しかったぜっ!」

「ああ。ある意味これがお前の入学式ってとこだ! 」

「ふふっ、明日から楽しみですね……♪」

「そうだな!

……よし、寝るか!おやすみ~っ 」

「おやすみ!」

「おやすみなさい……♪」

「っと、……ふぅ……っ……」


勇は2人の声を聞き終わると電話を切り、スマホの電源を落とす。


「楽しみだ…また…みんなで……」


目をゆっくり閉じる。 徐々に寝息が聞こえてきた。


次回!

「ようこそ!夢野学園へ!」


──Dキャラ紹介!──

さて、今回のDキャラは~?こちら!

・闇野黒皇

闇野一族という一族の1人で、勇の親友でありライバル。

漆黒の髪、紫寄りの黒目が特徴な男の子で、運動が得意。

幼少期に夢野ビルに行ったことをきっかけに、勇と友達になる。

持ち前の気合で、どんな恐怖にも恐れず立ち向かうことができる。

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