学校探索!~そして再会~
前回の夢の物語!
夢野学園という学園から俺宛に手紙が届いた。
「⋯⋯なんだこれ? 」
「夢野学園へのスカウト⋯⋯でしょうか?」
「ス、スカウト?!けど……」
「はい、ですがこの感じは⋯⋯」
──ずっとアニメばっかり見ていた。ゲームをしたり、音楽を聞いて、歌ったり……そんな日々が毎日続いていた。行きたいなぁとは確かに思った事はある。けど、中々言えずに終わった。だからこそ、そうやって手紙が来たなら……全力で答えなきゃ!──
早速、俺は学園に行って校長に会いに行くことにしたんだ!
──翌日の朝7時頃──
「ん……あ!学校!」
ベッドから飛び起きる。大きな音が響いたが、本人は気にしていない様子。
「着替えて……っと。 こんな感じか?」
シャツ、ズボン、ネクタイ、ブレザーの順で着る。
「バックを背負って、スマホを持って……っと。
靴下も……よし、オッケー!」
準備が終わると、エレベーターで一階に降りる。
「時間はまだあるけど、念のため行っちゃおう!」
玄関でローファーを履き外に出ようとする。
「行ってきま!」
「勇様。」
「わっ……どうしたの?」
行ってきますの「す」を言いかけた瞬間、美華に引き留められる。
「早く行きたい気持ちはわかりますが、せめてパンだけでも食べてください。」
「わかった、じゃあピザトースト!もちっもちで、ふわっふわなやつ!」
「かしこまりました。すぐにお持ちします。」
一分後……
「どうぞ。勇様。」
「早っ!さすが美華さん!」
パンを口にくわえ、扉を開ける。
「ひゃああらはへへ!ひっへひは〜ふ!」
訳:じゃあ改めて!いってきま~す!
「行ってらっしゃいませ。」
扉が閉まると同時に、そのままピザトーストを食べる。
「はむっ、んぐっ、と……」
よく噛み、ピザトーストを食べ切る。
「えっと、学校は……」
マップを開きルートを調べる。
①ビルを右に右折
②そのまま直進。信号を渡り住宅街の抜け道を通る。
③抜けると大通りに出るので、そのまままっすぐ突き進むと学園へ。
「なるほど……じゃ、行きますか!」
アプリの内容を自分なりに訳しながら学園へと向かう。
大通りに出ると、大きな学園らしき建物が見えた。
「あれかぁ、結構離れてるのにここからでも見えるのか。だとしたら相当なデカさだな……
……やべっ、もっと楽しみになってきた!」
そのまま真っ直ぐ進み、学園に到着。
「着いた!改めて近くで見ると……でけぇぇっ!!
小学校、中学校、高校、大学を持ってるだけあるなぁ……」
専用のパンフレットを見ながら言う。
正門に入ると目の前に噴水があり、横には桜の木が生えている。
「へぇ、噴水か……なんか一流学園って感じするな。」
そう呟きながら噴水を避け、中に入る。
「わっ、下駄箱多っ!?小学校に中学校、高校に大学……もしかして全部あるのか?」
多すぎる下駄箱に衝撃を受けながらも、カバンの中から紙袋を取り出す。
「上履きを出して……今度は靴を入れて……っと!
さてと……校長室はどこだ~?」
学園の中心部である「本棟」をひたすら歩き回って校長室を探す。1階から4階。保健室、職員室、音楽室に資料室、数々の部屋は見たものの……
「はぁっ……だぁっ……なんで……ねぇんだよ……」.
疲労で疲れながらも走り、再び2階へ上がろうと階段を目指す。と、その時。
「危ない!」
「へっ?わあっ!」
角で高校生らしき姿の女子とぶつかってしまう。
「きゃあっ!」
「いっててて……」
「あの、大丈夫……ですか?」
「ああ……大丈夫。」
(……?こいつ、どこかで会ったような……
……あっ!もしかして……!)
黄色い髪、オレンジ色の目……
どこか見覚えのあるその姿。
勇はある人物を思い出し、その名前を口に出す。
「もしかして……花、か?
「ええっ!?何故わかったのですか……?」
「なんというか……凄く、会った感じがしてさ。もしかして……って。久しぶり。花!」
「はい、お久しぶりです……勇君……♪」
「へへっ、ああ!」
(まさかこんなとこで再会するなんて……!もしかしたら、他のみんなとも……?)
「……って話してる場合じゃなかった!なぁ、花。校長室ってどこかわかる?」
「校長室……ですか?」
「ああ。何回も見て回ったのに無くてさ……」
「そうなんですか……実は、校長室は特殊なやり方でないと入る事はできないんです。」
「特殊なやり方?」
「とりあえず、こっちに来てください。」
「ああ。 わかった。」
花という女子高校生に連れられ、人の気配がなさそうな薄暗い階段裏に案内される。」
「さて、ここなら大丈夫ですね。では……」
「星印の秘密部屋」!
壁に星を描きながらそう言うと、扉が現れる。
「おお、すげぇ……!」
「どうぞ!」
「お、おう。」
緊張しながらドアをノック。
「どうぞー。」
「……失礼します。」
扉を開け中に入る。
「いらっしゃい。我が息子勇よ。」
「えっ、父さん……?」
花という女子校生のおかげでなんとか校長室に行けた勇。
校長室にはいったのもつかの間、勇は驚愕してしまう。
そこにいたのは勇の父親だった!
勇が驚愕してしまった理由とは……?
次回!
「父の過去」
──Dキャラ紹介!──
さて、今回のDキャラは~?こちら!
・望月花
勇の幼馴染。
公園で虐められていたところを助けてもらい、
それがきっかけで仲良くなる。
優しい性格をしており、趣味は園芸で、特技は料理と裁縫。その事から「お母さん」と呼ばれてしまうことも。