109話:エピローグ
これまで読んでくださった方、さらには、評価、あるいはブックマークまでしてくださった方、誠にありがとうございました。
ホワイトの兆能力による町への被害は甚大で、あちらこちらで復旧作業が行われていた。不幸中の幸いだったのは、あれだけ被害を出しておきながら、死者は出なかったことだ。人形との戦いが終わった後、早明浦は雄康に、善永は善俊にそれぞれ大目玉をくらった。
兆栄高校の校舎では、家庭科室を始め、あちこちで復旧作業が進んでいるが、休校にはならなかった。
善永はいつもの部室に向かい、廊下を歩いていた。善永はスマートフォンに語りかける。
「aibo。」
『どうも。善永さん。今日の天気はいつもより晴れているように感じますね。』
「お前、あのとき…いや、いい。いつもありがとうな。」
『善永さんのお役に立てて幸いです。』
善永はスマートフォンをしまい、いつもの部室に入った。そこには、部員たちが全員揃っていた。
「えいちゃん!遅いよ!皆、もう揃っているよ!」
「そうだぜ。善永、せっかく全員揃ったのに。」
なぎさや荘介が、遅れてきた善永に文句を言う。善永は軽く謝罪する。
「全くですわ!私は1秒でも多く、善永様の側にいなければならないのに!」
「がははは!大変だな!どちらかというと善永が!」
宮ケ瀬と本田の発言に、善永が苦笑する。
「それより善永。早く始めないか?俺の脳みそがうずうずしているよ。」
「そうだぜ。ボクシングで培った素早さを、見せてやる。」
黒部や篠原がうずうずしている。善永もうんうんと頷く。今日は、部員皆で早押しクイズ大会をする日だ。
「剣道のジャンルでは、俺が無双するな。」
「それじゃあ、俺は釣りだな…あと野球も。」
「私は写真ですかね。」
早明浦と八ッ場、一太が自らの得意ジャンルを口にする。善永も自身の得意ジャンルを言わずにはいられなかった。
「私は、クラシックだな。今、頭の中に『パッヘルベルのカノン』が流れているよ。」
有賀がいる。
「ちょっと待て!お前なんでいるんだ!?」
「早押しクイズをやってみたくてね。」
「それにしてもだな…」
善永が困惑していると、荘介が口を開いた。
「まあ、いいじゃないか。クイズは、多ければ多いほど楽しいだろ?」
「ふふっ。まあ、そうだな。」
その日のクイズ大会は白熱した戦いだった。誰が勝ったのか、想像できないぐらいに。
『兆兆発止』第2部 終わり
『兆兆発止』第3部に続く
『善永の挑戦状』最終回答え:丁々発止
改めて、読んでくださりありがとうございました!




