第112話 C級戦犯
戦犯(戦争犯罪人)として連合国から裁かれる事になった日本軍の軍人も何人かいる。ABCの三段階でランク付けされ、A級が一番重い。ほとんどの軍人はB.C級戦犯として裁かれ、数年服役するケースが多かった。最も、この戦犯指定は勝者が敗者を一方的に裁いているとして物議をかもした。日本側の主張では、それを言うなら連合国側の戦犯についても裁かれなければイーブンではない。と言う事であった。確かに戦争犯罪を問われるならば、多くの日本人や欧州人を殺している米国軍人も裁かれるべきである。極めつけは原子爆弾投下や民間人への無差別爆撃である。あれだけの非戦闘員を無差別に殺戮しておきながら、敗者だけを一方的に裁くと言うのは話がうますぎるだろう。しかしながら、敗者の弁は通じず勝者が都合の良い様に歴史と言うのは展開して行く事になっている。戦争に敗れるとはそう言う事なのである。原子爆弾投下をせずとも日本には戦争継続能力は無く、降伏していた事は明らかであった。だから原子爆弾投下は戦争を手早く終わらせたと言う理論は間違っているのである。




