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60階層ゲート

「サフィアス、感知3はどうだ?」

「魔物の数までわかる。」

「そうなのか!」

「赤1、緑4、青1とか全部見える。」

これは便利だ。色が混ざって混乱することがないな。

みんなが新しいスキルを得て興奮気味だ。そのあと何回かメディーサを使って魔法の威力を測った。光魔法4は闇4と同じ8000のダメが入る。雷、火、氷は5000だった。しかし雷は30%の麻痺効果、氷は30%の凍結効果、火は継続燃焼ダメが1分で1000ずつはいるようだ。これでリムも少し楽になる。

「テクの闇デバフはどうなの?」

テクは不気味に笑っている。

「そ、それが、相手を1分間動けなくするようだ。」

「おう、それは素晴らしい。最終手段として使えるな。」

「もっと褒めてよいぞ。」

リムと同じ反応やな。

「ファロリアス、光3はどんなバフなの?」

「味方一人のステータスを一時的に2倍にするようです。」

「リムやロルに使うと凄まじい火力になるな。」

戦い方に更に幅が出来そうだけど、あまりにパターンが多くて直ぐには覚えきれない。

「色々凄いけど、まずはゲートを目指そう。」

俺たちはその後、スムーズに60階層を進んだ。

「戦いは楽になりましたが、MP薬の消費が多くて、在庫がすこし心配です。」

エリーンが報告してくる。そんな中で61階層への降り口に到着した。

「あれ、ゲートがあるんじゃないのかな。」

「そうですね、それらしいものはありませんね。」

サイクスたちノームが探すが見つからない。

「サフィアス、迷宮の地図からなんかわからないか?」

「ここは西の端なんだけど、北に大きな広場がある。」

「そっちに行ってみよう。」

俺たちは北の広場に向かった。

「これは広いな。」

直径50メートルほどの円形の広場がある。そこには6本ほどの道が続いている。

「ここだと、あっちこっちから魔物が来そうだな。」

「それが、魔物はこの広場には入ってこないみたい。」

「そうなのか!」

「この30分くらい見てると、魔物は広場の手前で反転してる。」

ついに迷宮でのセーフポイントを発見したようだ。ゲーマーとしては凄く心が休まる。

「それなら、ここですこし休憩して食事にしよう。」

リムとロルは早速地面に魔法を放って、トイレを作り出した。まずそれなのね。

全員が焚火を囲んで食事を楽しんだ。この世界の迷宮ではなかなかみれない光景だ。

「こうやってリラックスすると、帰りたくなくなります。」

ペルカが言うと、

「私もここに住みたいな。」

モウルが応じる。あいかわらず緊張感ないな。

1時間ほどゆっくりしてから、広場の真ん中を探ってみた。

「なんかプレートがあるぞ。」

「古い我らの言葉のようじゃな。」

「私が読んでみましょう。」

フォンティオが前に出てきた。


{小さき者よ、よくぞここまで至った。第一の扉を開ければ、ここから30階層まで直接行き来できる。第二の扉を開ければ、他の迷宮の60階層に自由に行き来できる。第二の扉を開けるには試練に挑戦しなければならない。扉を開ける資格は総合戦力が一番高いものに限る。}


「おそらくこう書いてあります。」

恐らくなのね、ちょっと不安だ。

「MP薬の在庫が不安なので、これ以上は難しいですね。」

エリーンが悔しそうにつぶやく。

「そうだな、一度帰ってまた出直そう。地上の状況も心配だし。」

一同は全員頷いた。

「じゃあ、リム、ゲートを開けてみて。」

「わらわでよいのか?」

「俺がみたところ、リムかジェイパスかスティリアスが一番じゃないかな。」

「そうか、やってみよう。どうすればよいのじゃ?」

「プレートに手を当てて、ゲートオープンと言ってみて下さい。」

フォンティオのアドバイスで、リムが試すが、何も起こらない。

「それなら、わらわが試そう。」

ジェイパスがクラゲから降りて試すが、これもダメだ。

「私ではダメだと思いますが。」

スティリアスが遠慮がちに試すがこれもダメだ。

「おかしいな。どうなってるんだ。」

「ショウさん、やってみたらどうですか?」

サイクスが言うが、

「俺は雑魚なのでダメだと思いますよ。」

「いいから、やってみるのじゃ!」

なぜかリムが切れているので、しぶしぶやってみた。プレートが光って、文字が出てきた。読めないが。フォンティオが読んでくれる。


{本当に第一の扉を開きますか?}


はい、というと地面からゲートがせりあがって現れた。

「おおおぅ!」

全員がどよめく。

「やはり、ショウだったのか。」

リムが涙目で低く呟くが、俺はリムを抱きしめて口を塞いだ。

全員がゲートを通って30階層に無事戻った。


ちなみに俺が60階層で入手したのは特技で「精神干渉無効」だ。わからんな。

30階層に戻ると、元のゲートの横に新たなゲートが現れたので、警備のノームたちは大騒ぎになっていたが、俺たちが出てくるのをみると、ここでも歓声が沸き上がった。警備隊長が泣きながら近づいてくる。

「ショウ様、60階層を制覇されたのですね!」

「お、おう、そうだ。60階層から直接ここまで戻った。」

「おめでとうございます。これでまた大きく前進しましたね。」

「そうだな、みんなのおかげだよ。感謝してる。」

「いえ、このような偉業のお手伝いができ光栄です。」

ノーム達は本当に迷宮解明に毒されてるな。そこから半日ほどで地上まで戻った。まるで魔物がいないかのような無双だった。


1週間の迷宮探索だったが、地上では特に異変は起こっていない。それぞれのパテメンバーは自分の持ち場に戻った。モウル達は30階層からペイニャ島に戻った。スティリアスは俺がゲートでコンポロ島に送り届けた。フォンティオは30階層から第二の扉に関する記述を書き写した紙を持ってトロンビア島に戻った。フォンティオはサイクスに一緒に戻るように言ったが、サイクスは断って残った。夫婦仲どうなんだ。ジェイパス達は30階層から戻る際に蟹を捕まえて、干し魚の箱をいくつか蟹に乗せて帰って行った。


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