表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/20

妹のいる食事

「ただいまー」


「お帰りなさい、お兄ちゃん」




俺がリビングのドアを開けると透き通った声が聞こえてきた。その声の主は菜月だった。いつもは仕事で夜遅くに帰って来ることが多いので、この時間帯に家にいるのは珍しい。




「うぉ、菜月か。びっくりした。あと今日、早いな」




「うん。今日は午前で仕事が終わったから。でも、明日は学校が終わったらすぐ、ラジオの生放送があるの」




4月から菜月の生放送のラジオが始まった。放送日時は毎週火曜日の夕方6時から2時間。中学1年生で個人のラジオ番組を持つ菜月にはつくづく感心してしまう。 




「お兄ちゃん悪いけど、家に帰ったんだし、早速着替えてきて。お兄ちゃんって、いつも制服にシワが付いてるから大変なの!」




菜月は少し口を膨らませ、注意する。




「あぁ可愛いなぁ・・・」




なんては言える訳無いが、心の中で叫ぶとしよう。すると菜月が、




「な、何ニヤニヤしてるの!?気持ち悪いって・・・結構、いや、まあまあ、いや・・・ほーんの少し・・・」


「そんな微妙に言ってもらうより、ハッキリ言ってもらうほうが良いんだけどな!?」




俺はそう言い、鞄を持ち上げ2階へ上がる。そして部屋の中へ入り、勢いよくクローゼットを開ける。


俺は制服のブレザーを脱ぎ、ワイシャツのボタンを一つずつ外していく。そして部屋着を手に取り、着る。俺が帰ってからのいつもの行動だ。すると、突然ノックの音が聞こえてきた。




「お兄ちゃん?ご飯できたよ?冷めると不味いから、早く降りてきてねー」


「あー分かった。すぐ行く」




俺はブレザーをハンガーに掛け、ワイシャツを手に持ちリビングへと向かった。




「いただきます」


「いただきます!」




今日の晩ご飯は、ライスとコーンスープ。それに、グラタンとサラダだ。俺の一番好きな料理であり、菜月の得意料理でもある。




「ん~!美味い!最高だぁー!」




濃厚な味に舌鼓を打つ。ポテトグラタンの柔らかいじゃがいもと、パリパリのチーズが程好くマッチしている。




「ヤバイ!美味すぎる!最高!」


「ふふっ、ありがとうお兄ちゃん。喜んでくれて何よりです。最近お兄ちゃん、コンビニ弁当しか食べていないでしょ?ちゃんと栄養のある物を食べないとダメだよ!」




菜月が食べる食事は、自然と食が進む。で、10分ほどで完食。




「ご馳走さん。めっちゃ美味かった。ありがとよ。じゃ、俺風呂入ってくっから」


「は、早いね・・・分かった。じゃあ私、多分お兄ちゃんがお風呂から上がって来た頃には、多分自室にいると思うから呼んでください」


「おうよ」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ