表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/34

第22話 帰宅

秋紗の妹の話です

新聞部の件から数週間が経ち、今日は10月24日なんだが学校が少し騒がしかった。

教室に入ると直ぐに雅也が話しかけてきた。

「おはよ、今日は秋紗の妹が帰ってくるんだろ?」

入室早々いきなり変なことを雅也に言われた。

妹?僕に妹なんていたのか?

「待って、僕に妹っていたの?」

「おまえ......何も知らないのか」

雅也の説明によると、この学校の選ばれた優秀な生徒1名は海外留学に4.5ヶ月間行くことになっていて、それが僕の妹らしい。

僕の妹は学校が出来て以来今までにないくらい頭がいい生徒らしく、顔も良くて注目されている生徒らしい。

「そんな凄いんだ......」

「でも、お前のところに連絡こなかったのか?」

「僕は自己と同時に携帯が壊れて、連絡先を無くしてしまったんだ」

妹がいることにとても驚いたが、記憶を失って妹のことを忘れているのが少し胸が痛くなった。


放課後の時間になり、日直だったのでいつもより生徒会室に遅く行くと、見慣れない顔の女子が1人いた。

「兄さん......お久しぶりです......元気にしてました?」

小さな声で僕は目の前の見慣れない顔の女子に話しかけれた。

生徒会室に入り、直ぐに目に入った青髪の綺麗な青目をした女の子は直ぐに僕のところへやってきた。

「えっと......君が僕の妹?」

「そうです......すごく、心配しました」


目の前に映る女の子はとても可愛く、どこか懐かしい感じがした。記憶自体はないのだが、頭で覚えているような、知識だけはあるような変な感覚だった。

「秋紗先輩、美優さんのこと伝えるの忘れていましたね」

鳴霞が頭を下げて謝り、僕はそれに対し頭を上げてと言った。

「鳴霞ちゃん......お久しぶりだね」

鳴霞と美優が話しているのを見ると、2人は仲が良いのかなと勝手に思った。

「鳴霞!私も美優も話させて」

「詩織ちゃんも......久しぶりだね」

美優は少し笑って詩織の方へ挨拶をした。

生徒会のみんなとも仲が良さそうで少し安心した。

これで、もし仲が悪かったりしたら少し大変だから。

「兄さん、今日から家に行きます......よろしくお願いします」

美優は優しそうな子で安心した。

これでもし荒れてたりして、僕の第一印象が悪かったら少し接し辛かったかもしれないから。


家へ帰ると、美優はご飯を作ってくれた。

僕も手伝うよと言ったが、休んでてくださいと言われた。

「兄さん......出来ました」

美優が作ったのはカレーだった。

「おおっ、美味しそうだね!ありがとうね美優」

そう言って、美優の頭を撫でると僕の手から直ぐに逃げでし、体が少し震えていた。

「えっと、美優......ごめん。嫌だった?」

「いや、嫌ではないのですが......」

美優は僕に触られるのを拒否していた。

潔癖症か何かだと思い、この時の僕はあまり心配していなかった。


美優はお風呂も沸かしておいてくれていて、僕は直ぐにお風呂に入ることにした。

お湯の温度は適切で、僕の一番ちょうど良い温度だった。

気が利いていて、優しく可愛らしい僕の妹。

つい先日までこんな妹がいるとは思わなかった。新聞部の件の辛さが一気に飛んだように思えた。


妹が日本に帰ってきて、3日後に生徒会にある事件が持ち出された。

「みんな、少し変なことが起きているんだけど」

純恋が緊急に会議を始めるといい、僕たちはおしゃべりムードから真面目ムードに変わった。

何より、純恋の顔が真剣でふざけることなんか出来なかったから。

「純恋、今回はどうしたの?」

佳織が純恋に何か事件があったのかと聞いた。

「美優ちゃんが......1年生の男子生徒を階段から落としたのよ」

純恋から発せられた言葉が何なのか僕には理解するのに少し時間を費やした。

いや、幾ら時間を使っても理解できないかもしれない。

「ま、待って!美優がそんなことするはずがないだろ!」

「私もそう思う。でも、見た生徒が何人かいてね」

純恋の話をまとめるとこうだ。

階段の近くで美優に話しかけた男子生徒がいて、肩に手を掴んで振り向かせた時に、美優はびっくりしてその男子生徒を階段に振り落としてしまった。

決して2人とも悪いわけではない。

美優が過剰に反応してしまったことと、その男子生徒が急に肩に手を掴んで振り向かせたことが悪い方向へ行ってしまったということだ。

「純恋先輩、それってどういう対応しているんですか?」

詩織が慌てて純恋に聞くが、純恋は首を振り

「まだ分からないわ。多分、放課後までは話があると思う。だから、秋紗君には家でなるべく話を聞いておいてほしい。頼めるかな?」

「もちろん、聞いてみるよ」

美優が過剰に反応してしまったのは絶対に何かあったはずだ。

僕が美優の事を知らないせいで、美優の様子がおかしいのかどうが僕には分からない。

でも、知る権利くらいはあるはずだ。


僕は意を決して美優の帰りを待った

美優の謎は......

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ