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黒い家  作者: たま


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流行り

「エッ、良いですよ〜格好良いし!なっ、ココにしょうよ!」夫の真治(しんじ)は通販アパレル会社なので服はだいたい黒い。

「やっぱり若い人は好きですよね〜こういう黒いオシャレな家!ガルバリウム鋼板の家は丈夫ですよ。

長く住むこと考えたら安い白いサイディングじゃなくてガルバリウム鋼板一択ですよ〜」とニコニコと不動産屋の営業が夫と話してる。

怜羅(れいら)は息子の一圭(いっけい)が走り回るのでゆっくり話しが出来ない。

生活するのはほとんど自分なのに大事な家の話に参加出来ない。

「ねえ、都内の中古マンションで良いって決めてたじゃん!なんで急に郊外に戸建て?」自宅に戻ってやっと一圭が疲れて眠ってから夫の真治に聞く。

「でもさあ〜俺らの予算で手が届くのって古いマンションばっかじゃん?リフォームしたって排水管とか古いんだぞ?やっぱイヤじゃん?」真治は結構潔癖体質だ。ミネラルウォーターの水しか口にしない。

料理に水道水使っただけで怒り出す。

怜羅は実家は富山なので水道水を普通に飲む家だった。

真治はあんまり勉強は得意じゃないので、エスカレーターで中堅大学出なので富山の水道水と言ってももう水道水と言うだけで口にしない。

「東京のミネラルウォーターより美味しいんだけどね〜」と怜羅はため息をつく。

「ウオーターサーバー契約してるんだから良いじゃん。富士山の天然水だぞ!」と有難がってる。

「……」怜羅はバカ相手に富山の水道水が浄水場通ってるだけで、ほぼ立山連峰の雪解け水なんだと説明しても

言葉の理解力が低いのか?ペットボトルに入ってラベル貼ってないと飲めないバカ男に理解できないのだ。

通販会社でオシャレでスマートで実家が東京なのが気に入って結婚したのがいけなかった。

表面的にはフェミ男だったからダマされた!

実家は三鷹の一軒家だ。当然、母親は専業主婦。

仕事を辞めてからは怜羅が作った料理に文句や批評ばかりで自分はお尻を上げて片付けも手伝いもしない。

「え〜っ、ウチの母さんは全部やってたよ。パートしてても、ちゃんと。」と。

正社員とパートの精神的肉体的違いすら分からないのだ。

元の頭の違いは、全員大学出時代だと分かりにくい。

特にエスカレーター大学出られると受験やってないので、思考する力や理解力が地方の国立出と明らかな差が出てる。怜羅は結婚して子供生まれるまで気付けなかった。

真治の思考の浅さに!

アパレルは感覚が大事な部分も多い。なので言語化できなくてもノリで渡れたが、実際一緒に暮らすと生活すると

全く怜羅の説明が理解できない男だと初めて知った。

水道水の話だけでない、目で見たものしか分からないようだ。

「あーーッ、会社辞めなきゃ良かった!」怜羅はため息をつく。結婚してからも共働きでそんなに関わる時間無かった。その頃は、真治も料理上手いし片付けもしてた。

だが、怜羅がなかなか子供できなくて不妊治療始めると働いてるとなかなかスケジュールが厳しくて、会社も子育には協力的だが不妊治療にまでは理解を示してくれない。

それで辞めてしまったのだ。

途端に真治は家事をしなくなった。

家に怜羅居るのを最初は喜んでたが、その内イライラしだした。仕事で責任が多くなった事もあるだろう。

子供が幼稚園入る前に家を買おうと都内のマンションを探していたのもいけなかった。

その時に「今どきは共働きでペアローンじゃないと〜都内にマンションは厳しいですよ〜」と言われてしまったのだ。

ごめんなさい!悪口みたいになって〜

娘の元彼が私立エスカレーター大学出でビックリするくらい頭が悪くて!

思考が浅くて驚いたんですよ。

別れてくれてホッとしたけど。

知識がないとかそんなのは良いんです。

説明したことを頭の中で立体化できないのに驚いたので。

富山の水の話をほとんど理解できないので驚いた。

なんで山の名前がミネラルウォーターにつくのか?

それが理解できてないみたい…こわい!

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